高井神島のご紹介
今回は、本年度のNPO活動を通して、より深く関わることができるようになった上島町の高井神島についてご紹介します。
上島町には主な有人島として、弓削島、佐島、生名島、岩城島、魚島、高井神島の6つあります。そのうち人口がもっとも少ないのが、高井神島です。高井神島の人口は現在、わずか7人。その全員が70歳以上の高齢者です。上島町としての合併前には、有人島では魚島と高井神島で魚島村を構成していました。弓削島、佐島、生名島、岩城島の4島は、県道338号線(通称「ゆめしま海道」)の橋で結ばれており、船に乗らなくても行き来ができます。ですが魚島と高井神島には、因島・土生港もしくは弓削港から連絡船に乗る必要があり、弓削港から高井神港までは30~40分ほどかかります。
高井神島の港に面した建物の壁面には10点ほどのマンガやアニメ作品のイラストが描かれています。もっとも巨大なものは公民館の「Dr.コトー診療所」で、建物3階分に描かれています。住民や地域と関わる人たちが2015年から始めたプロジェクトです。この活動について紹介した町の広報誌「広報かみじま」2016年8月号によれば、同年6月末時点で島の人口は28人。人口の減少は進行しつづけています。
「ぼくはこの島にどのように関わることができるのか。」 協力隊の任期が始まり、初めてこの島を訪れてから、考えました。空き家再生のNPOを設立した2年目、翌年度から高井神にある1軒の空き家を再生する計画をNPOから助成団体に提出し、採択を受けました。ただ、小売店も飲食店も無く、雇用先も無いこの島に、「すぐに住むことのできる空き家」があったとしても、すぐに移住者が見つかるとは思えませんでした。そこで再生した空き家を「地域交流拠点」として活用する計画としました。
ただ、「地域交流拠点」と名付けても、実際にそれをどう活用していくのか見当は付いておらず、専門家を招いて「地域交流拠点」の運用計画と地域の未来を考えるというもう一つの計画への助成を愛媛県に申請し、こちらも採択を受けました。そのため本年度の令和4年度には2つの計画で高井神島に関わっています。この島との関わりについては、これからきっと何度も、稿を改めて報告することになると思います。
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