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ちょいちょい書くかもしれない日記(予兆)

ぎっくり腰をやらかした人の多くは、おそらく理解してくれると思う。
ぎっくりの予兆と呼ぶべき、不穏な違和感と、思わぬタイミングで突然襲ってくる鈍い痛みのことを。
学校デスマは始まったばかりだというのに、その重くてヤバい痛みを感じて、あ、これはこのまま続行したら本当にやられてしまうやつだ……と、慌てて朝イチで整体の予約を入れた。
講義中は立ちっぱなしで右腕をほぼ上げっぱなし、板書しながら喋るので腰を捻りっぱなし。
そして行き帰りは自動車の運転。
帰ったら今度は椅子に座りっぱなし。
腰にいい要素が何もないので、放っておくと悪化の一途を辿るだけだとわかっている。予兆のうちに、できるだけ消してしまわなくては。
頭と腕は、月イチで行くマッサージの施術者が上手にほぐしてくれるのだが、下半身は整体のほうが私には向いている。
整体といっても、直接触れるのは最初に状態を確かめるときくらいで、あとはローラーをメインに使う人だ。
人の手に触れられるのがあまり得意ではないので、とても助かる。
揉み返しがほとんどこないので、午後は普通に仕事に行けるのがいいところでもある。
髪を切ったら肩凝りが軽減した話をしたら、「ありえますね。首、細くて長いですからね。頭を支えるだけで精いっぱいなのに、そこに髪の重さや、髪を結んで引っ張られるテンションを常時加味されたらそりゃ怒りますよ、首肩背中が」と言われた。
怒っちゃうかー。やっぱりそうなのか。
「それより何より、生活が何か大きく変わりましたか? 前まではなかったところに筋肉の強張りがあります。それもたくさん。ちょっと不自然に多すぎる。あまりに全身ガタガタで疲れ果ててますが」
真顔でそう問われて、2ヶ月近く前に新型コロナウイルスに再感染したことを打ち明けた。
「それだ。理由がわかってむしろホッとしました。2度目は1度目より軽かったとか、そんな風に思わないほうがいいですよ。物凄くしんどいでしょう」
倦怠感は相変わらず酷いです。後遺症外来にはかかっているんですけど。
「倦怠感はどうにもできないですもんね。全身の筋肉が、程度の差こそあれ、あちこちやられてます。これ、けっこう満身創痍の身体ですよ」
ちょっと考えてから、「場所後のお相撲さんの身体と似た感じになってます」と付け加えられた。
何だその地獄みたいな説得力。むしろ疲労感が増すわ。
「去年は療養どころじゃなかったって聞きましたけど、今回はちゃんと休めてるんですか?」
去年に比べれば、まあまあ。でも今日から来月末まではほぼ休めなくなります、と言ったら、渋い顔をされた。
「出勤のない日は全力で休んでください。あと、短い時間でも対応しますから、来られるときは、サイトの予約が取れないときでも連絡してください。何とかします。来てくれたほうがいいです。少しは楽にできると思います」
そんな言葉と共に施術終了。
学校で稼いだお金を、右から左へセルフメンテナンスに使う。
とんだ自転車操業だけど、赤字にならないよう、せいぜい頑張ることにしよう。

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椹野道流
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