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ちょいちょい書くかもしれない日記(2回目の)

我が家の末っ子猫と出会った日から、2年が経った。
大雨の夜、鳴き声だけを頼りに茂みの中から助け出した小さな小さな子猫は、ハラヨワを乗り越え、立派な青年猫に成長した。
ひとりで大きくなったような顔をするのは、人の子でも猫の子でも同じであるようだ。
先住猫たちも末っ子猫もよく頑張りましたの意を込めて、以前、イベントで読者さんがくださった見るからに上等な猫缶を開け、豪華ディナーを催した。
みんなもりもり食べて、そのあとベランダに出て夕涼みを楽しんでおり、何とも優雅であった。
私も冷凍してあったステーキ肉を引っ張り出してきて、ちょっと長く置きすぎたな……と霜にゲンナリしながらも、焼いて美味しいソースで誤魔化して食べた。
もも肉は焼くといささか固くなるので、本当はマリネ液に浸けて一晩置きたいところだが、斜めに包丁を入れて薄切りにすることでどうにかした。いわゆる雑ステーキである。
ケーキも食べた。
アンリ・シャルパンティエの、チョコレートベースの苺ショートケーキだ。
これが登場してから、父は「チョコレートのケーキ買うてきてくれ!」といつも言っていた。
もっとしょっちゅう食べさせてあげればよかったかなあ、と後になってそう思うが、日常生活においては、そんなに軽やかに買うような価格帯のアイテムではないのだ。
でも……ひとりになってみると、意外と買える。
家族がいた頃は最低でも3つ買わねばならなかったものが、今は1つでいいからだ。
果物についても、同じ現象が起こっている。
自分の分だけでいいので、桃も買いやすい。
倒れるちょっと前、置きすぎて傷みかけた桃の無事なところだけ、ずいぶん不器用に剥いて切って、小さな容器に詰めてくれた母のことを思い出しながら、今日もふたつ買ってきた。
家では生野菜をあまり食べないので、果物は重要なビタミン源であり、朝のエネルギー源でもある。
ひとり身ならではのささやかな贅沢を、楽しんでいこうと思う。

こんなご時世なのでお気遣いなく、気楽に楽しんでいってください。でも、もしいただけてしまった場合は、猫と私のおやつが増えます。