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michinoxa 1st albam 『ゆりかごから』小話(4) potta-potta

1stアルバム『ゆりかごから』の各楽曲について語る連載です。



2024.05.12 release
michinoxa 1st albam 『ゆりかごから』
1. 203 (feat. 知声)
2. みんないなくなってく (feat. 重音テト)
3. 中の下 (feat. 知声) [2024 Remaster]
4. potta-potta (feat. 知声) [2024 Remaster]
5. 玻璃の心臓 (feat. 知声) [2024 Remaster]
6. Fundamental (feat. 知声) [2024 Remaster]
7. 謎の液体と青い粉末 (feat. 知声)
8. 羽をもがないで (feat. 花隈千冬)
9. 157 (feat. 重音テト)
10. パーソナル (feat. 知声) [2024 Remaster]
11. 君のこと信用してないよ (feat. 知声)
12. ゆりかご (feat. 花隈千冬)

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曲全体の話

軽めの曲

アルバムは2曲目から「みんないなくなってく」「中の下」と重め・悲しめな曲が続きますが、
本作は箸休め的な軽めな曲となっており、自分なりにうまくバランスが取れたなと思っております。
甘々で優しすぎる曲でもないので、そういった意味でも「箸休め」という表現が合ってますね。
本当に佃煮なのかもしれません。


コンセプトは「新潟」

故郷の新潟県に帰省する若者をコンセプトに
新潟っぽい韻」をがんばって詰め込んだ曲です。
ちなみに自分は新潟県出身ではありません


新潟要素一覧

  • おばあちゃんpotta-potta

    • 「おばあちゃんのぽたぽた焼き」。新潟市に本社、新潟県各地に工場を持つ亀田製菓のロングセラー商品。

    • 新潟県は他にもブルボン三幸製菓など超デカ製菓企業が名を連ねる菓子王国。

これは2011年のパッケージデザイン
  • 田園風景

    • 言わずもがな、新潟県はお米王国。

  • 下位互換

    • 新潟市や新潟県長岡市は、群馬県高崎市の下位互換だと誰かが言ったとか、言ってないとか。

  • ガーラ湯沢

    • 新潟県湯沢町にあるスキー場直結の新幹線駅。

    • 実質スキー専用なので冬季のみ営業する。

    • つまり「田園風景」と「ガーラ湯沢」は同時に存在しない

    • つまり本作は矛盾……しています……!!

    • 新潟の「潟」


ということで、新潟要素を前面に押し出しています。


2拍子

作曲遊びすぎて、Aメロの途中に謎の2拍子1小節を差し込んでしまいました。
自分は曲先または曲と歌詞を同時に制作しているので、
「もうここの歌詞は「2拍子」にしちゃおう」と。
1人で作詞作曲すると、こういう曲詞が連携した面白いことができていいですね。


色々な音源使ってみよう期

歌詞もさることながらサウンドも遊んでいるといいますか、
使ったことのない音源を使ってみたり、
好みドンピシャではないアナログなドラムのLoopを使ってみたりしています。
好みど真ん中の音ばかり使っていると同じような曲ばかりになってしまうので、こういった遊びは定期的に行いたいものです。


内容

このころ攻殻機動隊見てました

バトーが食べていたサンドイッチ

電脳だの義眼だの、ところどころサイバー要素が入り込んでいます。
このころ攻殻機動隊を観ていて印象に残ったシーンが
2期第8話「素食の晩餐 FAKE FOOD」にて、
2人で任務中にバトー(サイボーグ)が食べていたサンドイッチを
トグサ(生身)が食べて
「まずっ! なんだこりゃ!?」
となる場面です。
サイボーグは、当然ながら生身の人間だったときと同じ食べ物を食べることは叶わないので せめてそれっぽい見た目にして食べている、
ということが明らかになったシーンですね。


また、potta-pottaを語る上では1期第2話「暴走の証明 TESTATION」も外せません。
死んだはずの男が、自分の脳を直接繋いだ戦車で実家に帰る話ですね。
男の目的が復讐かそうでないか、アニメでは明かされていません。
両親への愛憎と言えば簡単ですが、
どうしようもなく憎いけれども、
自分にとってどうしようもなく帰るべき実家と両親、という
複雑な思いがさらりと表現されていて、
当時 攻殻機動隊を観始めたばかりの自分は
「い〜〜〜い作品だあ〜〜〜〜!」と感動した覚えがあります。


どちらの話も「身体は鋼鉄だが、心はどうしようもなく人間」という攻殻機動隊らしいジレンマを示したシーンですね。


攻殻機動隊から影響を受けている歌詞

  • ネットワークが届くなら場所なんて関係はないな

  • 電脳の奥に染み付いた佃煮がしょっぱっぱ

  • 義眼の奥の電脳の奥に染み込んだ白米と昆布の佃煮がしょっぱっぱ

  • たまには実家に顔を出す

  • 忌み嫌った田園風景に意味もなく泣かされた

  • 罵倒祭

バトーさん



ハリー・ポッターも見てました

ハリー・ポッターへの言及もありますね。
本作を制作したのは、ちょうど翻訳のハリー・ポッターシリーズを全巻読み終えたころでした。
(小中学生では一切通らず、大人になってから読み始めました)
(ちなみにKindle Unlimitedで無料で読めます。
アフェリエイトではなくただただ純粋なる推薦です)

自分はハリー・ポッターと愉快な仲間たち(ロン、ハーマイオニー、ジニー)以外の登場人物が好きだったので、
最終巻のラストにてハリー・ポッターと愉快な仲間たちが「めでたし めでたし」みたいになっているのを見て、

正直なんというか、

不完全燃焼というか、

「これはハッピーエンドか?」と思ってしまったんですよね。

「なあポッター、君は尊い犠牲の上に立っているんだぜ?」
と言いたかったわけです。



新潟の曲なのに急にポッターに文句を言うあたり、私情というか、何というか。



今回は以上です。

歌詞の全文は以下の通り。
是非読みながら聴いてみてくださいね。

歌詞

もうなんもかんもどうでもいいや
早くこんなところ出たいな
カレンダー踏み高笑い
鎌鼬なんてお構いなし
2拍子
ネットワークが届くなら
場所なんて関係はないな
ならなぜ僕はこんなに田舎くさいんだろうな
電脳の奥に染み付いた佃煮がしょっぱっぱ

やいやいやいやいやいやい
やなこった
代々大大大好きさ
パンナコッタ
ばっさり伐採喝采
なあポッター
尊い犠牲の上に立っているのかい
やいやいやいやいやいやい
やなこった
バイバイバイバイおばあちゃんpotta-potta
山菜白菜ザーサイ要塞
わあ、
一切合切ごったごった、
ごったごただ。


自分のこともどうでもいいが
君は「どうでもよくない」って言う
からそれなりに気を遣って過ごす
たまには実家に顔を出す 
忌み嫌った田園風景に
意味もなく泣かされた
SNS上では今日も今日とて罵倒祭
義眼の奥の電脳の奥に染み込んだ
白米と昆布の佃煮が
しょっぱっぱ

やいやいやいやいやいやい
下位互換
最終蕩蕩とうとう
GALA湯沢
防災どうだい妖怪
はたまた
尊い地勢の上に立っているのかい
やいやいやいやいやいやいやなこった
バイバイバイバイおばあちゃん
potta-potta
毎回白菜さんざんうんざりだ
一切合切がったがた、gotta 潟だ。



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