#78 ソントンジャムのこと知ってる?
いささか時期を失したのですが、ふりかけラジオ・年末のクリスマススペシャルで話した地元話題です。詳しくはラジオのアーカイブでお聞きください。22分ごろからです。上記写真は丹波新聞の新年特集記事からです。
https://www.sonton.co.jp/corporate/about/history/
ソントンという会社、いまも東京に本社があって、スーパー行くとジャムやシュガーバター・ピーナッツバターなど、パン系の塗り物を売ってる会社です。HPには、その始まりは兵庫県氷上郡とあります。今の丹波市です。
このソントンという会社のいわれですが、写真にあげた実在の人物の名前です。この人が兵庫県の山間部の丹波市の柏原というところに神戸からやってきて、キリスト教を布教するのですが、その際、ピーナツバターをうってお金を稼いでいくのです。このあたり、仏教の喜捨や托鉢とは異なり、「M.ウェーバー「プロテスタントの倫理と資本主義の精神」に近いものを感じます。当時は自転車とテントということが書いてありました。1899年の明治32年には、いまの福知山線が、阪鶴鉄道として開業しています。日露戦争は1904年。伊丹・篠山・福知山・舞鶴(といういまも自衛隊の駐屯地・除く篠山)の軍事路線ですね。
いつのことかというと、大正から昭和初期の話です。なぜソントンを知ったのか。それは、私が結婚をするときに、事情あって急いで式を上げたい、妻はたまたまキリスト教系の助産師学校をでていたということで、地元の教会に相談したのが始まりです。そこで、いただいたのが聖書とともに「丹波に輝くソーントン」という書籍でした。実は子供のころ、多分昭和30年代後半、ソントンジャムのCMが白黒テレビに流れていたのをCMソングとともに覚えています。そういうことで、個人的には結婚以来人物はしっていることですが、じつは地元の人にソントンを知っている人はほとんどいません。希少ですが、昔、ソントンの伝道する若者じゃらピーナツバターを買ったというひとがいた、というのは教会の方から聴きました。信者のかたは十分ご承知でした。
いまも、東京から100周年記念でメッセージが来るということでしたし、地元にある系列会社から教会に商品が届くそうです。
結婚式はこの教会ではなく、すこし離れた山の中の小さな教会でおこないましたが、信者さんがすべて準備され、当時の牧師さんが心よく引き受けてくださいました。足ふみオルガンは学校で音楽を教えている同僚、披露宴も体育の同僚という、急遽の式でしたが、その牧師さんもいまは北海道です。その後、一度だけ、その石狩の教会を家族旅行で訪れました。かなり急な式でしたが、親族も集まり、学校関係も集まりの式と披露宴でした。父が末期の癌のため、親戚の叔父夫妻が両親の代わりをしてくれ、妻との中をとりもってくれたレントゲン技師のH君夫妻が采配をしてくれました。
すでに、父も、叔父夫妻も、そして残念でH君も式の数年後に他界しています。そういうあれこれの出来事と絡まってのソントンジャムなのです。
ちなみにピーナツバターというと、何を思い出すでしょう。私は「チャーリーブラウン」です。朝の台所でパンにピーナツバターをぬって紙袋にいれてランチでもっていく。その時なにか彼が呟くんですね。それを、犬のスヌーピーが講釈する(もちろん犬語です)。NHKがこれをアニメで放送していましたが、背後に流れるジョージ・ウィンストンのピアノ音楽とカラー画面風景と谷啓さんの吹き替えの音声がミックスで回顧されます。
さてラジオでソントンの話をしたのは、個人的にはこういう背景もありだったのですが、クリスマスということで地元話題を、と思い出したのです。タイムリーに新聞記事が特集もされました。
こういう機会でもないと書けないことですが、あらためてふりかけラジオのおかげですね。(高松・とみん)