入院した経験 その2

わたしは3回入院した経験があるのだが
今回は2度目の入院について。
とても複雑な出来事だが
なるべくシンプルに書いておく。

2度目の入院は措置入院だった。
都道府県知事、当時は
石原慎太郎都知事の権限で行われた入院。
両親の家にいたわたしが
暴れて手がおえなくなり
父が警察を呼び、
そのときは正月休みだったため
なかなか病院が見つからなかったそうだ。
結果、わたしを受け入れてくれたのは
練馬にある慈雲堂病院。
トイレは部屋にあるが
トイレットペーパーは
人を呼んで、もらわないと使えない
そんな個室に閉じ込められた。
最初、手と足はしばられていたのだが
器用なわたしは、すぐ手は自由になり
足もほどいて、看護師を驚かせた。
入院する何日も前から、
(いやもっと前かもしれない)
幻聴があった。
そのときは幻聴だとは思っていなかったが。
元夫が言うには入院前、わたしは
博士のように何でも知っていて
すごい記憶力だったとか。
他の部屋で父と元夫が小声で話てるコトが
全部聞こえたそうだ。
あの時のわたしのことを色々聞くと
脳には、不思議で
まだ分からないことが
いっぱいあるのかなと思う。
どれくらい病院の個室にいたのか
よく分からないのだが
他の患者のいる部屋に初めて行ったとき
廊下をのそりのそりと歩いてる患者や
部屋に座っている患者を見て
精神病院に入ってるのかと思った。
病気だった時は
とても感情豊かだった。
太陽がのぼってくるのを見、
感動して涙。
ステレオから流れるカーペンタースに
心打たれ、また涙。
いまでもそのときの感情を覚えている。
元夫の考えは、わたしを社会に戻し
元気になってもらおうと。
父と母の考えは、良くなるまで
病院でゆっくりしてもらおうと。
意見がぶつかり、結局わたしは
1カ月後、退院した。
家族にとってはこの入院は
それはそれは大変だったみたいだ。
とっても申し訳ない思いだ。
でもわたしはけっこう貴重な体験をしたと
思っている。
出逢った先生にもとても感謝してる。
今では遠い昔の出来事に感じる
わたしの2度目の入院でした。

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