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厳しさのある愛は、アップリフティングでおさまらずに、アップシフティングを引き出す。


「側を楽にする」おしごとの仕方

働くというのは、「側:はた を 楽:らく にする」という意味があるということを聞いた時、ああー、私は日本人でよかったなあーっと心から思った。そしてなんでも西洋スタンダードというグローバリズム推奨の中、人生の半分近くを外国で過ごしている私がいうのもなんだけど、It's just a job. 的な言葉を聞くと、ああ、「食べるために言われたことをする」ね、はいはい・・・と思ってしまうし、たまに It's my life work. と聞き、実際に誠実で良心的な価格設定で提供をしている人に対しては、「お金じゃ買えない豊かさ」を知っている本物だぁ!・・・と思う。 前者は私の中ではただのシゴトに過ぎないけれど、後者は天職。

仕事の「仕」は、「仕える」のだから、本当の意味では天職をもって仕事なのかもしれない。人として、プラスマイナスゼロ。私欲を入れないで、側を楽にするため・・・がぴったりする。「土」という漢字に比べたら、「士」はマイナスが若干小さい。だからまるっきりゼロというより、ちょっと心地よくなるプラス感がある気すらする。

人を楽にする労働的なサービスというのもあるだろうし、人を楽しませるという心配りもあるだろうし、そういう目で見た時、実はどんな仕事であっても、周りの人をほっとさせること、心地よくさせることはできるのかもしれないとも思う。


アップリフティング Uplifting な行動はまわりの人を幸せにする


チップがある文化圏では、「それ、チップ目当ての笑顔だよねえ」・・・という表面的なフレンドリーさを感じることも多い。仕事柄、実は人のエネルギーを察知することは得意なので、そういうのはすぐにわかる。笑
そして時々、例えばレジ打ちをして最低限の時給で仕事してるだけの人でも、すごーく心がこもっていて、「私が出会えた人がみんな居心地良く1日を過ごせます様に!」オーラーのある人もいる。
わあ、私も見習わないと!という Uplifting (気持ちを軽やかにしてくれる=側を楽にさせてくれる)人。時に若い子がそんな感じだと、ああ世の中捨てたもんじゃないなあーなんて思ってしまう。日本では職場ではマニュアル通りにというのが多いので、あまりこの「個性」は出ないと思うけれど、欧州においては接客業者の個性はとても大きいし、個性があるから心地よい。

資格取得・起業 VS  時給


たくさんの人の「ありのままの人生」に触れる中、「やりたいことをしているわけではない」という気持ちが大きくなっていて、しっくりきていない方も多いと感じる。でもだからと言って、すごーくやりたいことがあるわけでもない場合、それは単純に「憧れ止まり」だったりする。何かしたいけど、それが何かはわからない・・・と。そんな時「とりあえず」だとやっぱりうまくいかない。そこには情熱や、どうしても心動かされるものがないとダメ。

お金のための副業や自分が楽に暮らすための手っ取り早く儲かるシゴトへの憧れ、不労所得で生きていきたいからという人はここ最近、すごく増えた気がする。起業ビジネスは多くの主婦を誘惑して高額セミナー、ブランディング、コンサルティング・・・と「キラキラ憧れの生活を手に入れる」商品を次から次へと手がけてきている。でもそれらが何も形になっていないのはどうしてか、いつか形にできるのかという相談もある。ヒーリングなどもバリエーションが増えて、あれこれ色々な名前のたくさんの資格を持っている方も多い。週末だけのクラスが数十万で済まない高価なものなのだけれど、それでもやっぱりそれを受けた方が箔もつくし、将来のためですよね?なんて相談もある。しかもそういう時はほとんどのケースで旦那様には内緒だったりする。すでにバランスが崩れている土台の上に、安定した成功は見込めない・・・

この資格制度も非常に西洋的。
もちろん東洋的な日本の伝統の時間をかけ、師匠を観察しながら技を体得するという師弟関係から学ぶというのはもう古いのかもしれないし、時間もかかる。なにしろこれは西洋的には「ブラック」で時代遅れ。平等でないと差別だエコ贔屓だと問題にもなる。

気づけばみんな資格のため、良い大学を出たと言う証明のため、「体験を伴わない資格」でもいいから欲しがる。「書類審査で落ちないため」に肩書をたくさん並べ、見栄えよく自分を売る。プロフィールを「盛る」のもマーケティングのテンプレート化し、「ばれなければ良い」なんて詐欺まがいだと思うけれど・・・所詮相手は自分のリアルライフを知ることない前提。

「資格を取れる様に教えるための資格」においては、マーケティングのコマ(資金源)??というような感覚のものすらある。日本においてはみんな忙しいので短期間で取れるものが中心で、高価なものほど価値があるという商戦も有効。スピリチュアルにおいては「まずはそのお金のブロックを解除しないと」・・・と言われ、まず自分が使うことが第一歩ですと言い切る。

なんでもインスタントだから、結果の求め方もインスタント。元が、シゴトという「生きていくためのお金を稼ぐ目的」であり、「手っ取り早くリッチ気分になりたいから」ならまあ、そんなものなのかもしれない。

でも残念ながら、そういうハリボテは長続きはしない。そのハリボテ期を過ぎてどうすれば良いかわからない・・・という方の人生を見ると、初心に戻りましょう・・・というメッセージが多い。

時給換算(時は金なり:マネタイズ)なら、雇われた方が儲かる職人たち

ブラックって・・・と、そんなこと言い出して、全て時給換算していたら、1番のブラック対象者は主婦業、母業、祖父母業。家族間のケアといえば親の介護業も入るだろう。時給換算してたら、物書きも職人も農家も多くの家業を継ぐ人々も、手を掛ける人の仕事は成り立たない。職人経営者は時給換算で働けない。農家のおばちゃんはよその農園でバイトすればホクホクだけれど、家業を手伝っても「当たり前」で一銭にもならない。

こうなると It's my pleasure.(であるべき?)の領域、天職の領域なので、やっていることに愛を感じずに「させられている負担」を感じるなら、離婚、縁切り、時間の無駄、不公平・・。 

夜中の授乳の度に時間外勤務手当でももらえたら?おむつ交換のたびにポイントがもらえたら?なんて考えながら、「もらえないなら馬鹿馬鹿しいからしない」・・・と放棄する母はいないと思うけれど、20年後には、そういうものでしょ?という、ニューノーマルになっているかもしれない。。

外注すればとんでもなくお金がかかることを無料で当たり前に奉仕してきた主婦が、そろそろ自分のお小遣いくらい・・・と思うのもわからなくない。そしてもともと無償ででもがんばれるのだから、多少の苦労はものともしない強さもあると思う。

ちなみに国親思想の国イギリスでは家族が家族の介護人登録をすれば公的支援金が出る。えー、いいなあーと声が聞こえてきそうだけど、他人を雇うことよりも家族に手当を払う方がリスクも少なく安くつくという事なのかもしれないと考えるとドキッとする。

食べるためのシゴトは、自分の意に背くこと、賛同しないことも、「そういうものだから」と我慢できるし逆らえない。その代わり時間と交換でお金がもらえることが約束されているのは実はラッキーだけれど、よほどでない限り「ラッキーだ」と気づく人はいない。それくらい、働くイコール時間と引き換えのシゴトなのだ。
就職する前は自分には手に届かない「夢のような仕事」であったとしても、数年経てば、納得できないことがあれこれ出てくるもの。人は根本的にないものねだりだ。終身雇用という考えも若者にはピンとこないはず。

ちなみにシゴトと仕事の両立はできる。どんなシゴトであっても、アップリフティングなエネルギー(周りの人の波動を上げる)を注ぐことはできるのだ。何をするかよりもどんな気持ちでするか・・・の方が大切。これは自分の中の幸せ度が高い人ほど、上手かもしれない。


無責任のアップリフティングはただのリップサービス


ただし、アップリフティングなエネルギーは愛:まごころに満ちていないといけないと思う。その場限りのリップサービスは、チップをもらおうとする表面的な笑顔と同じ。その場限りで良い気持ちにさせるまやかしは、心がこもっていないと「所詮他人事」。どんなにその場限りで盛り上げたとしても、真心の愛なしでは売るための「嘘の宣伝」と同じ。

日本でも西欧でも、我が子のように人の子を叱ることはもはやできない社会になっている。訴えられないように、我が子ですら、虐待だと言われないように・・・ 

でも誰だってわかるだろうけれど、本当の愛は時に厳しさを伴う。ダメは意地悪ではない。時にそれは優しさだ。

このままだと後悔するという将来が見える時、「あ!でも心配しないでくださいね!きっと大丈夫ですよー!」なんて「無責任なリップサービス」は罪だ


Up shifting な仕事へ


愛を持って伝えてこそ、本当の意味でのアップリフティングであり、さらに本人がギアチェンジすることで、アップシフティングにつながると思う。

「このままでは1年後も何も変わっていないし後悔するだけ。1年後により理想な自分になっていたいなら、今、自分の内側で気づき、意識して自分のあり方を整えることが必要です。人のせいにするのではなく、過去を否定するのではなく、棚からぼたもちをただ待つのでもなくて、自分が自分の人生の主人公だと再確認することです・・・調整のヒントはここに出ています・・・」

相手の人生を大切にする時、リップサービスは失礼だ。
『良いレビュー』のために、リピーター確保のために、するシゴトとは、失礼ながら一線を置かせていただいて、タロットカードを通しながら人生相談をして20年近くになる。
私はやっぱり根が生真面目な社会福祉士で、その延長上にヒーリングがあり、タロットがあり、ヨーガがあっただけ・・・

人は所詮、自分の体験以上に人の人生を理解することは不可能だ。だから私はカードを読むまで個人的な意見を伴うアドバイスはしないようにしている。100万円越えのワークショップだってもしかするとその人には必要なのかもしれないという目線は持ち続けているので、決めつけてはいけないといいうのが私の仕事の心がけの一つ。エゴを入れないというのはとても難しいけれど伝書鳩になるように徹している。


#仕事の心がけ  


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