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名取 道治 Michihari NATORI
2021年4月28日 21:02
わかりやすさを求める傾向は理解できるが、その状況を肯定できない。 わかりやすさを求めたとて、この世はわかりにくい。なぜ火があり、水があり、風があり、土があるのか。自然はふくざつ怪奇である。わかりやすさは、人間のための虚構だ。わかりやすさを求めることは、虚構を求めることだ。わかりやすさに縋りすぎることは、わかりにくい自然から離れて、わかりやすい虚構に溺れることではないか。 例えば、石を拾ったと
2021年3月20日 16:21
何かを信じれば、何かの矛盾をきたす。 信じることの哀しい副作用である。 たとえば、一人一人を尊重することが大切だと信じる者も、急用ができれば、人混みは肌色の迷宮にみえ、一人一人は肌色の壁にみえ、壁の間をすりぬける感覚で、人混みをかき分ける。人混みの隙間がないほど、周りの壁を押しのけることになる。壁はよくしなって、その者に道を与えるだろう。さて、この段になり、この者の信条、他者を尊重することと