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作品は人生を変える

11月27日をもってオーストラリアでのワーキングホリデー3年目に突入した。現在はサードビザの申請承認待ち。申請書類が審査に通るまではブリッジングビザという繋ぎのビザが有効となる。

豪州で2年間過ごしてきた思い出を振り返ってみる・・・うーん、スマブラの大きなトーナメントはすごく楽しかったけど、特別多くのイベントに参加したわけじゃないから思い出という思い出を上げるというのは大変難しい。ただ、自分にない広い価値観を持った人に会ったり、日本では味わえなかった景色、文化、シチュエーションなどを体感することで最も自己を高めることができた期間だったのは間違いない。非常に濃厚だった、そしてこれからも濃厚にするつもりである。

こういったことを書いていると2年間で出会えた人、モノに改めて感謝の念が芽生えてくるのだが、そもそもワーホリに来ることがなければそれらの出会いもなかったわけである。つまり渋谷で出会えたあの姉ちゃんにも大感謝だよね。

僕がワーホリに来ることになったそもそものきっかけは、渋谷をブラブラしてたら美人な姉ちゃんに話しかけられたことである。渋谷の井の頭線駅前、エスカレーターを降りたスクランブル交差点付近では、多くの人が何かしらの宣伝のためのチラシ配りを行っている。取って損はない、いらなきゃ捨てりゃいいという精神の僕は極力それを取るようにしているのだが、あるチラシを受け取ったその時だった。

「あ、あのすいませんすいません!ちょっとお話聞いてもらってもいいですか?」

チラシをくれた姉ちゃんに引き止められる。たまたま時間はあったためとりあえず話だけでも聞いてみようか、あと美人だし。

今どういったお仕事されてるんですか?ご趣味は?などというカジュアルな会話から入り、最終的にその人がどんな団体に所属しているのかを知る。英会話教室やらワーキングホリデーの斡旋などのサービスを行っているNPO法人の人だそうだ。

「よかったら、うちの様子見て行きませんか?すぐ近くにあるので!」

あっという間に良い気分にされ、言われるがままついていく俺。はたから見たら、明らかにまんまと乗せられてるだけなのだが、こういう択が人生を変えるわけだからマジで分かんねぇな。人生面白い。

NPO法人様の建物にお邪魔し、簡単に説明を受ける。その後も何度か通うこととなり、ワーキングホリデーがなんぞやということを知る。そこのお偉いさんも、ワーホリで人生が変わった、という経験のある人であった。面談を受け、最終的に質問を投げかけられる。

偉いおっさん「オーストラリア、行ってみる?」

5W1Hではない質問。つまり「はい」か「いいえ」の二択。

海外移住は魅力的だったが、環境の変化への恐れや、日本の好きなものに触れられなくなる悲しさもあったため、心の中ではかなり迷いがあった。当時の自分に「いくらでも考えていい」と言えば、20分でも30分でも考えただろう。

だが、そんな心の葛藤にかまわず、俺はここで「はい。」と即答した。

なぜか。

こいつだ。

ジム・キャリー主演の映画、『イエスマン』。あらゆる選択肢に対して、「ノー」とばかり答えていた男が、あることをきっかけに全てに「イエス」と答えるようになったら、人生が変わった、というお話。

面談を受ける数週間前にこの映画をプライムで観ており、ちょうど自分の価値観に、「選択肢が出てきたら、極力イエスを言うべし!」がこびりついていたのである。そして、提示された「オーストラリア行き」、イエスかノーかの選択肢。比較的大きな決断だったが、映画の内容に感化されていた僕は勢いでイエスと返答した。そして、オーストラリアで多くのかけがえのないものを得ることができている。

この映画がなければ、もしかしたらオーストラリアに行くということさえなかったのかもしれない。

作品は人生を変える

ただの娯楽じゃない。人によって創造された芸術は、ものすごいパワーを持っているんだ。それらが、人を前に進ませる。

ワーホリでの豪州滞在期間も、今度こそ1年切った。現状ワーホリビザでの滞在は3年まで。これ以上の延長は利かない。外にもネットにも、新しい世界はなんぼでも広がってる。今まで以上に新しいことにガンガン首突っ込んでこうぜ。

3年目、飛ばしてくよ。

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