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「もう大丈夫だよ」と返す度に大丈夫じゃなくなっていく。


自分のこころに嘘を吐くと、より悪化していく気がするのは何故だろう。

大学4年生の春休み。それは、ふつう「最後の長期休暇」であるから、イベントがたくさんある。追いコン、卒業旅行、などなど。

どのイベントもコミュニティの数だけ訪れる。もともと別に引きこもりでもなんでもなく、ごく一般的な大学生活を送ってきた私にも、当然何度もそれらはある。


キャンセルできるものはした。それでも、前々からの約束とかで、みんなのいる場に顔を出す機会が何度かあった。
嫌々行ってるわけでもなく、実際、今春から社会人になってしまう同期の友人たちには会いたいし。


久々に会う人たちとの話題は、やっぱり卒論とか、卒業旅行、卒業式……とにかく”卒業”のつくことばかり。

で、そこで、留年を打ち明けるわけだ。

当然原因を聞かれることにはなるけど、相手によって返し方は様々だった。「うつ」と言ったり、「体調崩して」とぼかしてみたり。

どちらにせよ、「え、で、今は大丈夫なの?」と聞かれる。疑いようもない、100%の善意、心配からなのはわかっていた。


だけど、「もう大丈夫」って言うしかないんだよな。そしてその嘘にひっそり心が傷つくことがある。


全然大丈夫じゃないよ。
そう言って、泣き出してしまいたくなる。


じゃあどういう言葉をかけられたいか、それには答えが出ないから、仕方ない状況なんだけど。





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