見出し画像

Seamus Heaney, 'Moyulla'

※ 旧「英詩が読めるようになるマガジン」(2016年3月1日—2022年11月30日)の記事の避難先マガジンです。リンク先は順次修正してゆきます。

今回はアイルランドの詩人シェーマス・ヒーニ(1939-2013, 1995年ノーベル文学賞)の詩集 'District and Circle' (2006) からの詩を読みましょう。この詩集は2006年の T. S. Eliot Prize を受賞した、大変に評価の高い本です。テロや環境破壊などの不安にあえぐ現代人の生を、きめ細やかに音楽的な詩行で綴り、多くの読者を魅了しています。しかし、また同時に、詩の言語としてはしばしば難解で、容易に接近できない面があります。詳しい研究はこれから出てくると思いますが、現時点で接近できるだけ接近してみます。

とりあげる 'Moyulla' というのはアイルランドの川の名前です。川の源流への旅です。

※「英詩が読めるようになるマガジン」の本配信です。コメント等がありましたら、「[英詩]コメント用ノート(201702)」へどうぞ。

この定期購読マガジンは月に本配信を3回配信します。そのほかに副配信を随時配信することがあります。本配信はだいたい〈英詩の基礎知識〉〈英語で書かれた詩〉〈歌われる英詩〉の三つで構成します。2016年11月から主要な内容をボブ・ディランとシェーマス・ヒーニでやっています。英語で書く詩人として最新のノーベル文学賞詩人たちです。

英語で書かれた詩のバックナンバーはこちらをご覧ください。

目次
原詩
日本語訳
構文
韻律
解釈

_/_/_/


原詩

Moyulla
Seamus Heaney

ここから先は

5,766字
この記事のみ ¥ 500
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?