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Book/Film Reviews

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書評集
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#保江邦夫

[書評] 神代到来

保江邦夫『神代到来』(海鳴社、2018) 完全調和と素領域との あわい 本書は2017-2018年頃の著者の周りで起きたことを系譜としてまとめたもの。ここで述べられる内容は、他の形(著作、講演など)で触れたことがあるという読者も少なくないと思われるが、本書で初めて知るような詳細も含まれる点では貴重な本である。 ただし、系譜の骨子を示すことに主眼が置かれているためか、個別の具体的記述は必ずしも尽くされてはおらず、要旨にとどまるところもある。それでも、相当くわしいところまで

[書評] 祈りが護る國 日の本の防人がアラヒトガミを助く

保江邦夫『祈りが護る國 日の本の防人がアラヒトガミを助く』(明窓出版、2023) 「AIエンペラー」その後 および若きイエス 本書は、保江氏の〈祈りが護る國〉シリーズの3冊めだ。第1の『祈りが護る國 アラヒトガミの霊力をふたたび』(2019)、第2の『祈りが護る國 アラヒトガミの願いはひとつ』(2022)に続く本。 本シリーズを読み続けている読者はどのように本シリーズを受止めているだろうか。 おそらくだが、評者のように、第1巻で「AIエンペラー」というとんでもないもの

[書評] 祈りが護る國 アラヒトガミの願いはひとつ

保江邦夫『祈りが護る國 アラヒトガミの願いはひとつ』(明窓出版、2022) 欧州最大級の原発をすぐに抑えたロシアの狙いとは 保江氏の〈祈りが護る國〉シリーズはこれまでに3冊出ている。 ① 祈りが護る國 アラヒトガミの霊力をふたたび(2019) ② 祈りが護る國 アラヒトガミの願いはひとつ(2022) ③ 祈りが護る國 日の本の防人がアラヒトガミを助く(2023) 本書は②に当たる。いづれも、天皇の負担を軽減し、日本を護る意図のもとに書かれている。 * 前著は昭和天

[書評]保江氏の真摯な呼びかけ

多くの点と線とが繋がり始める これまで保江氏の発信する内容にふれてきた読者には、多くの点と線とが繋がる本だ。 その結果、著者が真摯な呼びかけをしていることが切実に伝わってくる。内容がコンパクトにまとめられており、しかもずばり核心を衝く裏づけが鏤められている。 冒頭には導入にして「スイッチ」を意図したマンガが付いており、ピンと来た人はこれを繰返し読むことが推奨されている。 * 端的にいえば、本書は地球のある3000人に向けて書かれている。かつて地球に送られながら、帰還

[書評]アシュター・保江対談(テンプル騎士団の注を付記)

オリオン大戦の因果がここにも 一言で要約すれば、シリウスの側から地球人に伝えたい内容を盛込んだ本。したがって、今はシリウスと良好な関係にあるリラについても本当は〈嘘の達人〉であると断じている(231頁)。 このような内容から察せられる通り、従来の保江氏の著作とはトーンも細部も異なる。実際、本書は保江氏の著作とは言えない。奥付には〈ライティング・編集——江國まゆ〉と明記してある。発言の分量も、保江氏は全体の3割ほどだろうか。残りはすべてアシュター(シリウス宇宙連合司令官)/

[書評] 「3000」と「石」という共鳴点

保江邦夫、高野誠鮮『令和のエイリアン』(明窓出版、2022) 本書の内容は表面的には、まさに副題のとおり〈公共電波に載せられないUFO・宇宙人ディスクロージャー〉となるだろう。実際、書評であっても書くのを憚られるような極秘情報が満載の本である。斯界きっての事情通である二人の対談なのだから、ある意味,予想通りであるが。 対談者は、物理学者の保江邦夫と、僧侶の高野誠鮮。この二人が直接間接に見聞きしてきた情報が所狭しと本書には書いてある。本書の最大の欠陥は索引がついていないこと

[書評]人間と「空間」をつなぐ透明ないのち

保江邦夫『人間と「空間」をつなぐ透明ないのち——人生を自在にあやつれる唯心論物理学入門』(明窓出版、2022) 理論物理学者の保江邦夫氏のある意味で到達点を開示した書。唯心的に世界を捉えたら世界がどう見えるかを数式を使わずに示した書。 扱われる理論は三つ。 A 素領域理論(湯川秀樹、保江邦夫) B ツイスター理論(ロジャー・ペンローズ) C 量子モナド理論(中込照明) AとBは空間の超微細構造を想定した統一理論(一般相対性理論と場の量子論を統一する)。どちらも空間の超

[書評]秘密結社ヤタガラスの復活 陰陽(めを)カケル

保江 邦夫『秘密結社ヤタガラスの復活 陰陽(めを)カケル』(青林堂、2020) 理論物理学者と、安倍晴明と一体化した少年との対談 その対談は、青林堂の蟹江幹彦社長の企画で実現した。2020年2月から3月にかけて3回おこなわれたのをまとめたのが本書である。当時、その少年はまだ高校3年生だった。 この少年が安倍晴明の魂を宿すことになった数奇な体験について、物理学者・保江邦夫は知合いを通して聞いたから信じることができたにしても、一般読者にとってはとても信じられない話である。本

[書評]『東京に北斗七星の結界を張らせていただきました』

保江邦夫『東京に北斗七星の結界を張らせていただきました』(青林堂、2021) 「神に感謝」が180度ひっくり返る驚き この書には驚きが3つある。 1) 昭和天皇の従兄弟の数奇な運命 2) 北斗七星の結界の張り直し 3) 神の愛の真実 どの驚きも大きいが、神学をやる人には3番めのそれが腰を抜かすほど大きいだろう。日頃、「神に感謝」の言葉を唱えるような人には、ぜひ一読を奨めたいような気もするが、逆に読まないほうがよいかもしれない。評者は読んでよかった。3つの内容は、知る限

[書評]『予定調和から連鎖調和へ』

 保江邦夫の風雲舎からの3冊め。2013年9月30日に出た本で、そのことに意味がありそうです。いま読んでも面白いのでしょうか…… 保江邦夫『予定調和から連鎖調和へ』(風雲舎、2013) あらすじ  世界が新しい段階へ移行したといわれる2012年12月22日。それを超えて、まわりに変化があったかどうか、探しだそうと著者はあちこちに行き、いろんな人に会う。しかし、その変化は想像を超えていた……  保江邦夫の風雲舎からの本は、『愛の宇宙方程式』(2012年9月27日)、『

[書評]せめて死を理解してから死ね! 〜孤独死のススメ〜

保江 邦夫『せめて死を理解してから死ね! 〜孤独死のススメ〜』(ヴォイス、2019) 素領域理論に立脚した生死についての実用書——死ぬときにこそ大いに役立つ現実的・実践的な内容 著者は理論物理学者であり、本書は素領域理論に立脚した生死についての実用的な見方を説く。著者のこれまでの著書でふれられている話題もあるが、本書では一歩ふみこんでいる箇所が多く、実用性が高い。 湯川秀樹博士が晩年に提唱した素領域理論そのものの理論的枠組みは本書では説明されていないが、その形而上学的側

[書評]偽キリストはAiと共に、バチカンに現れる!

保江邦夫『偽キリストはAiと共に、バチカンに現れる!』(青林堂、2020) 「寸止め」の秘技をもちいた世界史 タイトルは刺激的だが、文体はいたって穏やかで、まるで教科書のような記述に終始する。著者が2020年7月に発表した『語ることが許されない 封じられた日本史』(ビオ・マガジン) が日本史に関る著書であったとすれば、本書は世界史に関る。ただし、扱う範囲は、主として、日本、アメリカ、チャイナ、そして関連してイギリスとロシア。 扱う話題はネットを賑わした「陰謀論」が多いが

[書評]人を見たら神様と思え

保江邦夫『人を見たら神様と思え 「キリスト活人術」の教え』(風雲舎、2013) 「活人術」の教えと体験談集 前著『愛の宇宙方程式』と同じ内容が基本としておさえられ、そこに「活人術」の教え十箇条をくわえ、さらに「活人術」の体験談を13人分集めてある。そういう作りからして、著者の新しい考えはそれほど多くないが、読んでいるうちに、本の帯にある「生き方がガラっと変わります」という感じが本当にしてくる不思議な本。 そんなことがあるものかと思う人は実際に読んで試してみることをお勧め

[書評]愛の宇宙方程式

保江邦夫『愛の宇宙方程式』(風雲舎、2012) 知られざる神父との出会いを描いた名著 理論物理学者の保江邦夫氏の本を読んでいると、ほとばしる書に出会うことがある。例えば、『神の物理学』や『伯家神道の祝之神事を授かった僕がなぜ』といった本がそうである。次から次へと伝えたいことがあふれるように出てくる書である。その種の書を読むと詩篇23番 (my cup runneth over) を思い出す。本書はそういう本である。 * 題名に「愛の宇宙方程式」などとあるので胡散臭く思