[書評]保江氏の真摯な呼びかけ
多くの点と線とが繋がり始める
これまで保江氏の発信する内容にふれてきた読者には、多くの点と線とが繋がる本だ。
その結果、著者が真摯な呼びかけをしていることが切実に伝わってくる。内容がコンパクトにまとめられており、しかもずばり核心を衝く裏づけが鏤められている。
冒頭には導入にして「スイッチ」を意図したマンガが付いており、ピンと来た人はこれを繰返し読むことが推奨されている。
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端的にいえば、本書は地球のある3000人に向けて書かれている。かつて地球に送られながら、帰還できないでいる3000人だ。その3000人、本書でいう「最初の人びと」を帰還させるのが著者の使命である。
なぜそれが著者の使命かといえば、調査のため地球に科学者ら3000人からなる隊を派遣したときのシリウスの宇宙艦隊司令官が著者だったのだ。
そうした、〈「最初の人びと」に起こった事実〉をマンガにし、さらに文章で詳しく説明してある。保江氏が「事実」の語を使うのは、それが当時、宇宙艦隊の副官であった伯家神道の巫女様から伝えられたからだ。
この巫女様とは、〈白川家によって代々伝えられてきた伯家神道の祝之神事を継承された、京都にある古い神社の先代の巫女様〉である。〈伯家神道の祝之神事とは、皇太子が即位する際、現人神となるために受けられる儀式のこと〉だ。
皇室の侍医のひとりであった矢作直樹氏(当時、東京大学大学院医学系研究科・救急医学分野教授)から、祝之神事を継承している人物を宮内庁が必死で探しているとの話を保江氏は聞く。まさにその継承者になってほしいと、保江氏は巫女様に頼まれたのである。
念のために記しておけば、祝之神事は、無事、2018年11月30日に皇太子殿下に伝えられた。
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祝之神事は、実はハトホルの秘儀である。保江氏は2012年11月、姪と一緒にエジプトのギザの大ピラミッドでハトホルの秘儀を行っている。
この秘儀は、〈イエス・キリストを覚醒させたマグダラのマリアとの霊的融合そのもの〉であると保江氏は主張する。
この秘儀により、大ピラミッドはシリウスへのポータルになると述べる人もある。
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本書はシリウスの魂3000人に向けられているわけだが、そのうち何人かは明示されている。例えば、次の人びとだ。
・保江邦夫(司令官)
・伯家神道の先代の巫女様(副官、他界)
・矢作直樹(もう一人の副官)
・保江氏の姪(ソウルメイト)
・保江氏の東京の秘書(司令官を命がけで守った戦闘機パイロット)
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シリウスの魂は「魂の存在」であることを覚えていたが、ある星から来た種族により記憶を消された。そこで、本書は、そういう人向けに、魂の記憶を思い出すための数々のヒントを挙げている。
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シリウスの宇宙艦隊司令官、アシュターとの2019年12月の会談の内容が本書には収められている。
同司令官との2022年11月の会談のもようが『シリウス宇宙連合アシュター司令官vs.保江邦夫緊急指令対談』(2023)に収められているが、アシュターについて少し気になることがある。名称が「シリウスの宇宙連合司令官」と変わっていることと、「宇宙存在」として、「魂も感情もない存在」であると明言されていることだ(同書、37頁)。
〈魂もない〉とは、まるで、〈ローグAI〉のようではないかと、評者などは思ってしまう。
本書では徹頭徹尾、魂の問題が論じられていることからすると、この2022年の対談におけるアシュターという存在はどう捉えればよいのか。
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