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ケトジェニックダイエットの目的の続き

今回はケトジェニックダイエットの目的について書いた前回の記事の続きになります。

てんかんの治療というところで用いられてきたという話でしたね。つまり、何らかの治療のための食事だったわけです。そのヒントを残してくれたのがヒポクラテスという事でした。昔の人は偉かったという事でしょうか。そしておよそ100年前になって、ケトジェニックダイエットの食事法の原型のような形が考案されて、そしてこれも治療食という意味合いで始まったという、そんな話でした。

その後、さまざまな改良が加えられて今の時代に合うやり方になってきています。その中で、例えば糖質をなるべく摂らないで脂質を燃やして代謝のエネルギーに利用するというあたり、糖尿病患者さんに対して活用でいるんじゃないかと思いついた医師がいたのでしょう。糖尿病って糖質と深く関わっているものですから、その糖質を制限して脂質を代謝に使う方法なら病状に大きな影響はないんじゃないか、そう考えたのかもしれません。

糖尿病ではインスリンの問題がありますので、糖質がうまく利用できません。それじゃ、いっそ糖質を使わない方法はどうだろうといったあたり、面白い発想だと思いませんか。現在では糖尿病の患者さんにもケトジェニックダイエットは用いられている例があるとも聞きます。

その他でも、認知症に効果が期待できるんじゃないかとか、がんの患者さんにも使えるんじゃないかとか、いろいろな疾患に対して考えられています。例えば、認知症でも対象になっているのはアルツハイマー病だそうですが、心血管疾患やがん等の治療についても句かが期待されていたりします。また、実践して指導している医師の話も聞きます。まだまだ、もっとたくさんの疾患に期待をしたいですね。

ケトジェニックダイエットの食事って、いったいどんな具体的な効果があったんでしょうか。ウィキペディア(Wikipedia)に、この項目の記載がありました。それによると、最初のケトジェニックダイエットの食事では、三大栄養素の構成比率が「脂質4に対して、たんぱく質と糖質が1」だったそうです。たんぱく質がずいぶん少ないので、今の時代の目で見ればちょっと不安に感じるかもしれません。実際には、脂肪分の摂取がもう少し多かったようです。そして、糖質は可能な限り摂取しないというものだったようですね。

その効果はというと、てんかんの症状を持つ人のおよそ半数が「発作を起こす頻度が半分に減った」ということです。しかも、この食事法を止めた後でも効果が持続したようです。当事者にとってはうれしかったんじゃないでしょうか。

当時も今もそうですが、ケトジェニックダイエットは諸刃の剣のような側面があるようです。メリットばかりが強調されている記事もありますが、不具合だって起きないわけではありません。

今の時代は生活習慣病の人がどんどん増えています。痩せる効果が高いからという理由だけで安易にケトジェニックダイエットのやってみるというのは、ちょっと不安な気もします。確かに、痩せることについては効果が高い方法のようですから、メタボリック症候群にならないようにするためには有効な手段の一つになるでしょう。実践してみようという人は無理のない範囲で、あるいは医師や詳しい人に相談しながらやってみていただければと思います。

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