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ドイツ生活237日目 2023/11/5 病人には米か小麦か

今日も図書館に行こうと思ったが、そのタイミングで雨が降ってきたので諦めて家で過ごすことにした。


彼の両親もコロナで、まだ回復していないらしい。
彼に電話がかかってきたのでそばで聞いていた。

母:体調は大丈夫?
彼:喉の痛み、咳、頭痛、全身の筋肉の痛み、鼻水、って感じかな。でも昨日よりは良くなってきたよ。
母:そう、それは大変ね。ミツキは?
彼:ミツキはー…(こっちをチラリと見る)めっちゃ元気だよ。笑
母:あら、それはよかったわ!笑

確かに、ガッツリコロナを発症している彼と一緒にいるにも関わらず私だけ何の症状もなく、ただ毎日ひたすらに元気なのが謎だ。
みんなが辛そうなのに自分だけ元気で若干申し訳ない気持ちもある。

母:ご飯は?ちゃんと食べてる?
彼:あんまりちゃんとは食べれてないかな。スープとか、簡単なものしか…
母:あらそう、でも仕方ないわね…


電話が終わったあと、彼に聞いた。

私:お母さんがご飯ちゃんと食べてる?って聞いた時、「ちゃんと食べれてない」って言ったけど、私頑張って野菜とかお肉たくさん入れたスープ作ったじゃん!ひどい!

彼:え?「スープなら簡単に食べれる」って意味で言っただけで、「簡単な料理」って意味じゃないよ!

私:そうなの!? leicht(ドイツ語で「軽い、簡単な」という意味)って言ったから、手抜き料理って言ったのかと思った!

彼:違うよ、あんまり噛まなくてもスッと食べれるもの、的な意味だよ

私:そうなの!?ならいいけど…(まだ信じていない)
私は唯一元気なのに簡単な料理しか作らなかったって思われるかなと思って

彼:じゃあ今度会った時に、たくさん野菜とお肉が入った栄養のあるスープだったって言っておくよ


喉が痛い人にコチュジャンのスープを飲ませておきながら自分が作ったものをアピールするなんて、なんて自分は自我の強い人間だ、と反省しながらも、「私の作ったスープには栄養が十分に含まれていた」と両親に伝えることを依頼しておいた。

今気になったので辞書で調べてみたら、leicht(ライヒト)には色んな意味があった。

軽い、軽量の、易しい、簡単な、軽やかな、ちょっとした、わずかな、薄い、(食べ物が)あっさりした、軽い、気軽な、軽薄な



夕方は若干雨が降っていて曇り空で寒かったが一緒に散歩に出かけた。
日曜日なのでお店は閉まっていて、天気も悪いので人通りがとても少ない。
屋根の下で鳥も雨宿りしていた。
あんまりみた事のない鳥だ。

首をふわふわの羽に埋めている

おしゃれなエントランスの建物を見つけた。

ホテルかな?

散歩を続けていたら、彼がピザを食べたいと言い出した。
だが今日はスーパーが閉まっている。
たまたまケルン中央駅の近くを歩いていたので、彼が外で待機して私が駅の構内にあるお店でピザを買ってくることにした。

ケルン中央駅の中にはREWEもあり、普通の店舗よりも若干割高だが大体のものは買えるようになっている。

パン屋は列が長い

あんまり列の長くないパン屋とピザ屋さんがあったので、そこで小さいサラミピザとチョコパンを買ってきた。

駅の外で待っていた彼にピザを渡した。
彼はサラミピザを一口食べて、「ああ、生き返る」と言った。


ここ数日お肉と野菜のスープと白米を中心に料理していたので私的にはすごく満足していたのだが、彼の体はずっと小麦を欲していたのかもしれない。

やっぱり自分の故郷によって自分の体質に合った食べ物って違うんだな、と思った。

残りは家で食べた

昨日作ったクリームスープがまだ残っていたので、今日は少しガッツリ噛んで食べれるものにしよう、ということでチキンと野菜のグリルにしてみた。

彼のお母さんがくれたウマミスパイスとニンニクで鶏肉をつけておいて、私の大好きなドイツのコーンと、あとは冷蔵庫にある大量の野菜をオリーブオイルと塩で味付けした。
大きいオーブン皿にそれをバンバン入れるだけだ。

いってらっしゃい

上からクッキングシートを蓋のように被せて180°で30分全体に火をとおす。
その後は蓋を外して240°で10分焼くと、焦げ目がついて外側がカリッとする。

完成だ

塩気のあるチキン、香ばしくみずみずしい野菜、スープ、ご飯、と最高の組み合わせだった。
味の組み合わせ的にはもしかしたらご飯よりパンの方が良かったかもしれない。


どうしても日本人のイメージ的に「病人にパン」というのはなんだか可哀想で、なんとかして炊き立ての白米を食べさせてあげたいという気持ちになってしまう。
でももしかしたら、病気の時こそ彼が食べ慣れているパンかパスタの方が良かったのかもしれない。

難しい問題だ




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