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なぜ猫背が改善しない?意外な原因3つを解説

どうも、みっこです。
前回、手の向きや肘の曲がり具合も猫背・巻き肩に影響することを解説しました。

今回は
「そうは言っても、すぐに猫背にもどっちゃうんです」
という悩みを解決する内容になっています。


せっかくキレイな姿勢の作り方を学んでも、
持続されなかったら悲しいですよね。


猫背で悩んでる人って多いですよね。
私も学生時代からつい最近まで、ずいぶん悩まされました。


解決する方法って、ストレッチとか整体とかヨガとか沢山ありますよね。
一時的には「シャキーン」とするのに、
翌朝になるとリセットされちゃう問題(あるある)。
これについてまとめていこうと思います。




ほぐすだけで姿勢が良くならないのは○○不足だった!


姿勢を治したいと思ったとき。
「じゃあ弱い筋肉を鍛えて、硬い筋肉を伸ばそう!
それで姿勢は良くなるはず!」


こんな風に思っている人が多いんじゃないかと思います。
私もそうでした。笑


私が作業療法の学校で習った時も、
そしてその後の臨床経験の中でも、
「姿勢の悪さは筋肉のアンバランス」と説明されてきました。


これ自体は間違っていないのですが、
実はほぐすだけじゃなく「鍛える」必要があったり、
猫背にすぐ戻ってしまう人は○○が不足していると思うのです。


意外と知らない、猫背が治らない人に共通する「3つのポイント」
カラダの癖以外にはアレが関係していました!


では、姿勢を変えるためには何が必要なのか。
筋肉のアンバランスを治すだけで、すぐにリセットされてしまうということはそれ以外の影響が大きいというわけです。


人間が動くためには「運動」と、
もうひとつ「感覚」が大事になってきます。



リハビリの現場で仕事をしていたので、よく怪我をした人・病気になった人を見てきました。「運動はできるけど感覚がない」そのような悩みを抱えた方たちは、歩くことにとても不安を覚えていました。


なぜ歩けないかというと、
「足で踏ん張る感覚が分からない」
「足の裏が触っている感覚が分からない」
「膝が曲がっている感じがするけどそうでもない」
「頼りない」
こんな感じです。


これを猫背に例えると、「運動」で修正出来たとしても
「元の位置に戻った感覚」
「この位置が正しいとキープする感覚」
「頭の位置がまっすぐになっている感覚」
が足りていないのかもしれません。

答えを言ってしまいましたが、
この「感覚」こそが猫背を修正し、キープし続けるために必要なのです。


いい姿勢を維持するためには、
外部からの環境や体からの影響を受けて、
その情報を上書きすることが必要です。


そして「これが正しい姿勢なんだー」とアウトプットし続けた結果、「良い姿勢をキープできる」というわけです。


運動っていうのは、脳からの指令で指先や足に信号が伝わって動きます。
そして指先や足先からの情報が脳に戻っていくのが感覚なんですね。


例えば、

「お茶を飲もう」と思って手を伸ばす=脳からの指令で手を伸ばした
けれど熱かった=触ってみて脳が「熱い」と感知した

というわけです。
「感覚」って見過ごされがちですが、実はすごく大事なんです。
運動に注目されがちですが、今回は大事な3つの「感覚」についてまとめていきます。


美姿勢のイメージを助ける3つの感覚とは?


ここまで、「感覚」って見過ごされがちですが、実はすごく大事だということをお伝えしてきました。。
ここからは姿勢キープできないのは「3つの感覚不足」ということで話していきます。


① 視覚からの情報不足

1つ目 が視覚からの情報です。

目で見ることで傾きや凹凸を認知していることって多いですよね。
例えば
・アイマスク
・目をつむった状態
・真っ暗な部屋で歩こうと思ったとき。


足の裏の感覚や手を広げて障害物がないかとか、
段差がないかとかすごく慎重になると思います。
そして、すごく疲れますよね。


目からのいろんな情報が遮断されてしまうので、
他の部分で頑張んなきゃいけないことが理由です。


目からの情報があるとそれらを予知して危険を回避したり、
身体のストレスを回避しているのです。


そんな目からの情報ですが、
私たちはスマホやパソコンを見ている時間が長いです。
そうすると一定の固定された姿勢のままで、
目、特に眼球の動きも固定したままになっていますよね。


画面が動く時代なので(笑)、
スクロールして眼球を動かさなくても情報が流れていく。

眼球は上下左右斜め上下に動くはずなのですが、
固定されることで視覚から得られる情報が減っています。



こうなることで結果的に、
「自分の体が今どうなってるのか」
という情報の一部が減っていることになります。


なので猫背の方っていうのは、
目の動きも固定されていることが多い。
そして目を動かして身体のイメージとつなげる事が大事になってきます。


② 耳からの情報不足

2つ目が耳からの情報、いわゆる「前庭感覚」です。


これは張力的な耳の情報ではなく、耳奥にある「三半規管」のことを指します。
・頭を前後に振ったり
・首を左右にねじったり
・目をつぶっても倒れずに立っていられる

これらの時に「動いている感覚」「まっすぐに保つ感覚」というのが主なのです。


この前庭感覚が上手く働かないことで、
・目まいを起こし たり
・体の緊張がグっと高まっている(背中や肩ががちがち)
・普段なかなか力が抜けない

とかにも影響してきます。


これも先ほどと同じで、
スマホやパソコンなどで長時間同じ姿勢をキープしていることと関係しています。


思い出してほしいのですが、
スマホやパソコンを見てる時って、頭をずっと固定してますよね。
球技や家事をしているときのように、
動かしていないと思います。


なのでこの活動中は、
前庭感覚の入力が休憩中というわけです。
そのような人が「姿勢よく」といっても、姿勢を変えていくた目に必要な
「まっすぐの感覚」
「傾いているかなというセンサー」
が分からないというわけです。


ということで、一時的に姿勢が良くなったとしても、
修正されないわけなんです。


解決する方法としては、首肩頭をいろんな方向に動かす。
そして前庭感覚を入力するということが必要になってきます。


③ ボディイメージのインプット不足

3つめのボディイメージは「体性感覚」のことです。


この感覚は大きく2つあります。
1つめは表面にある皮膚が センサーの「表在感覚」
2つ目は関節や筋肉や腱がセンサーの「深部感覚」です。


この表在感覚は、文字の通り表の感覚です。
触れたときに「柔らかい」「痛い」「あつい・冷たい」など、指先の皮膚から感じることがありますよね。
その時に活躍します。


そして深部感覚は、位置や振動などを感じる感覚です。
例えば目をつむったままバンザイをしたとき。
「高く上がっている」「耳のあたりまで」「左右同じ高さ」とかって、目からの情報でもなく、頭の傾き(前庭感覚)でもなく、筋肉や関節からの動きが脳に伝わることでわかると思うんですね。
これは「深部感覚」がしっかりと働いているということです。


この表在感覚と深部感覚をあわせて「体性感覚」なのですが、
これらがうまく働いていないと、姿勢のキープって難しくなります。
その理由は「自分が今、どんな姿勢をしているか」が分からないのですから。

とあるスポーツ選手のトレーニングで、目をつむったまま右手を挙げて。右と同じ手の高さまで左手も上げる、というトレーニングを見たことがあります。この誤差が少ないほど、身体のイメージと脳のインプットが整っているということです。(たしかイチローはすごく正確だった気がします)


そしてとある論文では、
ヒトの感覚入力のうち、体性感覚が70%を占めているとの報告もあります。
そのくらい重要な感覚なのです。


こんなにも感覚の中で重要な体性感覚ですが、
猫背が治らないという人は
このセンサーが弱くなっている可能性があります。


運動不足によって関節に刺激が入らない。
そうなると、筋肉や腱が動くことではたらくセンサーに
情報が送れなくなります。


この経験不足の積み重ねによって、
「自分がどんな姿勢になってるか」ということが
フィードバックされなくなるのです。


まとめ

ここまでの情報をまとめると、
「猫背が治らない」と悩んでいる人はには
3つの感覚入力不足がありました。

① 目を固定して使うクゼが定着しているので、眼球の運動が伴わない
② 頭を固定する癖がついているので、傾きなど前庭感覚のセンサーがはたらかない
③ 体性感覚の情報入力が少ないと、身体の経験不足で姿勢を保つための「自分がどんな姿勢になってるか」ということがフィードバックされなくなる。

これらについて解説しました。
アウトプットの「運動」も大事ですが、
フィードバックする「感覚」の機能も
同じくらい大事だということです。

冒頭で書いた通り、筋肉のアンバランスによる影響ももちろんあります。
しかし、それだけではないよと いうことを知ってもらえたらと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました。

みっこ

後半はこちらの記事で
https://note.com/micco1672/n/n1fa01ea59299?sub_rt=share_pb

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