どうも相容れない「社会福祉」と「商売」の関係
時代や状況の変化に伴い、次の一手を模索する中で、僕がぼんやりと思い描いていたことをカタチにしている団体との出会いがあった。
先日、一連の活動内容をお伺いする機会があり、「まさしくこれだな!」と気持ちが高ぶった。
すぐにでも動き出したい衝動にも駆られたが、一つの疑問がブレーキを踏んだ。
「我々の団体は営利を目的とする提案は全てお断りしています。」
自分の会社員時代。奉仕活動としてボランティアで地域に関わっていたときに、この言葉を聞いてたとしたら、何も引っかかることはなかっただろう。
しかし、自分が個人事業主となり、時間とお金の貴重さを切に感じ、それらをギブするだけの活動では続けることができないという葛藤を経た今、その言葉は僕にとってとても違和感として残った。
「社会福祉」と「商売」の関係はどうもいつも相容れない。
恐らく、助成や補助金の関係もあるのだろうが、社会貢献に対して儲けることは悪とされているように思う。
儲けていない状況というのは、社会に対して何も価値が生めていない。
そんな感覚が、自分が個人事業主として2年働いてきた中ですっかり根付いてしまった。
また、自分に稼ぎがないと、自分以外の誰かに奉仕することは到底できないことを悔しさと共に痛感した。
先の団体の活動はとても素晴らしく、今の社会にとても必要なことだ。
自分もそれを目指したい。
しかし、資金難という課題がそこにもあり、継続・発展の足枷となっている話も聞いた。
自分のシェアハウスも同じだ。
儲けがなかったから、続けられない壁にぶち当たっている。
せっかく作り上げて、必要としている人たちがいるのに、なくなってしまう団体もいくつも見てきた。
福祉というものに対して、感覚をアップデートしなくてはならないタイミングのように思ってる。
築き上げてきたコミュニティーや無形資産を横から利用して、個人の利益を得るようなことは、確かにその場の価値をうんと下げる。
しかし、あるべき姿の模範となるべく、団体自体も利益をあげないというのは、本当に正しいことなんだろうか。
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