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☆本#426 復讐「姉妹殺し」ベルナール・ミニエ著を読んで

セルヴァズシリーズ5作目。
セルヴァズが警官として初めて担当した姉妹殺し事件と、それから25年後に再び当時の容疑者と新たな事件で再会する。

1993年、トゥールーズの森で大学生の姉妹の死体が発見される。二人は白いドレス姿で木につながれていて、姉の方だけ顔がつぶされていた。セルヴァズは上司と共に捜査を開始する。
姉妹の部屋を調査した際、人気ミステリー作家ラングの手紙が見つける。その作家の小説の中のシーンや犯行が現場と酷似していた。ラングの口座から定期的にお金が引き出され、額も増加していることも判明。ラングを容疑者として事情聴取する。が、真犯人が見つかり、腑に落ちない点を残しながらも調査は終了する。

それから25年後、妻が殺されたと連絡が入り、セルヴァズが現場に向かうと、その女性の夫はラングだった。妻は、ラングが飼っていたヘビに噛まれて死亡していた。セルヴァズがラングに何か盗まれたものがないか尋ねると、小説の原稿が盗まれたという。
調べていくうちに、ラングのファンが原稿を盗んでいたこと、その妻がラングの愛人だったことがわかる。

セルヴァズは、改めてラングの小説を読み返し、今回の事件と酷似している小説を再び見つける。そして、1993年の事件の被害者の姉について腑に落ちなかった点を思い出し、当時ほかに行方不明になった女性がいないかどうか、退職した元上司が参加している調査団体に協力を仰ぐ。

セルヴァズがラングの家の家宅捜索を行うと、妻のベッド脇のナイトテーブルの引出しの中から、1993年の事件で見つからなかった木の十字架が見つかる。ラングを拘束し、話を聞く。その際妻の死を悲しみ、涙を流すラング。

ラングの妻やその友人関係を調べるうちに、ついに真実が明らかになり…。


セルヴァズは前作でいっしょに暮らし始めた息子ギュスターヴと徐々に仲良くなり始めているけど、まだパパとは呼んでもらえていない。
セルヴァズの闇の原因のひとつ父親との関係、警官になったころの妻子との関係も描かれる。


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