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☆本#524-6 一貫性「ボーン・コレクター 上下」「スティール・キス」ジェフリー・ディーヴァー著を読んで

 「ボーン・コレクター」はリンカーン・ライム シリーズ1作目で映画化されている。「ステール・キス」は同シリーズ12作目。
1作目は映画を見ていたので原作を読む気はなかったけど、読んでみたら別物だった。映画のほうはいろいろと省略・簡潔化されている。

「ボーン・コレクター」
真夏のニューヨーク。
空港でタクシーをひろった男女が、そのまま誘拐される。

警官のアメリア・サックス31歳は、通報により空き地を調べる。広報への異動が決まっていたのでこれが最後の現場だったが、男の遺体を見つける。現場保存のため、通行止めにする。国連使節団が来る、マスコミでいっぱいのコンベンションセンターが近くにあるのに。

元ニューヨーク市警の科学捜査部長のリンカーン・ライムは3年半前に事故で四肢麻痺となり、40歳の今、自力で動かせるのは首から上と左手薬指だけ。事故後離婚し、人づきあいを絶ち、自らの生も絶とうとしていた。
それを実行してくれる予定の医師が来る日、1年ぶりに元同僚セリットーが部下と共に訪ねて来る。奇妙な事件が起き、ライムの助言が必要だという。結局話を聞いてしまうライム。その後、医師が来て彼らを帰すも、心は事件のほうを彷徨い、待ち望んだ日だったのに、結局医師には明後日に再度来てもらおうことにする。

ライムの自宅が捜査本部となり、ライムの手足としてアメリアに動いてもらうことになるが、アメリアは、広報へ異動が決まっているのに無理やり捜査に加わることに不服。とはいえ、ライムの指示で誘拐された女性がいると思われる場所に行くと、そこには死体があり、次々事件が…。

1作目からリンカーン・ライムのキャラは一貫している。トムも。アメリアはちょっと感情的かも。

「スティール・キス」
容疑者(未詳40号)を発見したアメリア。容疑者は高身長で特徴的だったのが幸いした。そのままつけてショッピングセンターに入る。
容疑者はスタバに入り、パトロール警官を待つ。すると、下の階から悲鳴が聞こえてくる。エスカレーターの乗降板がなぜか開き、中年男性が落ちてモーターに巻き込まれたらしい。
なんとか救出を試みるも、男性は死亡すし、容疑者も見失う。

ニューヨーク市警の顧問は退いていたライムが、亡くなった男性の遺族の民事訴訟に関わることになり、早速オフィスで事件の調査を開始する。ライムの弟子として車椅子の元疫学研究社アーチャーと共に。

そんな中、出所したアメリアの元恋人が彼女を訪ねてくる。実は過去の事件の犯人は弟で、彼のために罪をかぶったという。弟も母親も既になくなっており、無実を証明するための調査をしたいので、過去の資料の提供を頼まれる。迷いつつ、資料を提供する。

その頃、アメリアの同僚のプラスキーも秘密裏に潜入調査を始めていた。

ライムの調査で、未詳40号の事件とエレベーターの事故がつながり、アメリアに恨みをもった未詳40号がアメリアの母親を狙う。追い込まれて未詳40号は、恋人のアリシアにまで手を出し…。


リモート操作の脅威。
著者は書き直しを何度も(二桁以上)するらしく、それで伏線はきっちり回収できてて、ちょい役と思われた人も後半でなにか事件をおこしたり、無駄がないというか、ある意味模範的。











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