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☆本#509 南極「バーナデットをさがせ!」マリア・センプル著を読んで

本作は2019年に映画化され、日本では今年公開。
著者は、LAで「Ellen」「Mad About You」等のヒット作を手掛けたテレビ脚本家。父親も「バットマン」等を手掛けた著名な脚本家で、夫も「ザ・シンプソンズ」の脚本家。娘の出産を機に休業し、シアトル移住。その後作家デビュー。
本作は、メール等をビーが後で時系列に並べたという設定らしく、通常の小説の語りとは大きく異なる。しかも、横書きで、日本の小説本とは開く方向が違って洋書っぽい。

冒頭はバーナデットの娘ビーが、学校で好成績をとったという学校からのメールから始まる。それでご褒美に南極旅行に家族で行きたい、というビー。反対する理由がなく、夫のエルジーとひとまず賛成するバーナデット。

バーナデットはコミュ力が低く、もともとは優秀な建築家だったけど、シアトルに移住して以来専業主婦で、日用品の買い物さえ、ネットの秘書に発注する始末。娘のクラスメートの親とも交流せず、むしろ彼らを「ブヨ」と心の中で呼んでいる。

ある日、娘の迎えに学校にいったバーナデットは、車内の彼女に話しかけてきたビーの同級生の母親オードリーを無視する。オードリーは元々バーナデットが嫌いだったけど、その対応に頭にきて、バーナデットに足を引かれたと嘘をいう。
実は彼女はバーナデットの隣人で、彼女の敷地にバーナデットの家の植物が入ってきたことをきっかけに、ある行動を起こし、ふたりの関係はさらに悪化していく。

そんな中、オードリーの友人で、子供も同じ学校に通っている(ビーの同級生の母親)のスーリンが、マイクロソフトでプロジェクトをリードしているエルジーの秘書になる。ある疑惑を通じて二人は親密になって行き、それに付随する事件のせいで追い込まれたバーナデットは、意外な人物の助けを借り、南極に逃亡し…。


メール等がつづく流れは読みづらかった…。後半はやっと慣れてきて、ラストの母子のシーンは良かったけど。

本作を読んで映画の方にも興味をもつ。が、そっちはなんだか原作とはちょっと違うような…。映画の時間的制約のせいか。。。


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