見出し画像

☆本#603「世界のニュースを日本人は何も知らない」谷本真由美著を読んで

いつか読もうと思っていた本。2014~2019年に書かれた内容。なんとなく気になっていたことが、一部腑に落ちた。

著者は、日本人は世界から取り残されつつあるという。理由は日本のメディアが非常に閉鎖的なのと、そもそも日本人は海外ニュースに興味を持っていないから。

イギリス人の特徴を「たいへん血の気が多く短気で」だと。これまでどちらかというと、イギリス人は大まかに言ってジェントルマン系(女性はちょっと違うイメージだけど)、アイルランド人はかっとなりやすい国民性と思っていたけど、改めて考えると確かに…。
それと、イギリスにインド系の移民が多いのは歴史的背景から知っていたけど、白人の中には国外へ移住したひとも少なくないらしく、2066年までに「『イギリス生まれの白人』は少数派になると予測」されているらしい。人種が増えてることで、食(メニュー等)は豊かになっているようだけど。

ヨーロッパの移民問題について、当時の状況が、現代の極右の流れにつながっている。

国連を「ドブ掃除でもめる町内会」だと言い、町内会との共通点を述べていて、とても納得。

「移民が創造性をもたらす理由」が述べられている。
発達心理学者のナイジェル・バーバー博士の研究で、創造的な人は以下のいずれかに当てはまる傾向があると。

1)移民
2)同性愛者、男性的な女性、女性的な男性
3)病弱

これを踏まえると、多様化も創造性を促進しているような。

「老いを恐れる必要はない」という章では、心理学者のレイモンド・キャッテルによる、「知性は『結晶性知能』と『流動性知能』に分けられる」という発見が紹介されていて、前者は、「知性や社会的スキル、語彙力といった結晶性知能は加齢と共に高まる」ので、「意思決定や外国語学習には実は中年以降のほうが有利」らしい。

ほかに、「近年ほかの国では、成功にとって必要なのは詰め込み型の勉強ではなく『非認知能力』」らしい。非認知能力とは、「他人の気持ちを汲んだり、人の境遇や気持ちに共感したり、異なる価値観を柔軟に受け止めたり、我慢をしたり、人に譲ったり等、生きていくうえで必要な社会スキル」。
特に人気があるのがディベートらしい。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?