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☆本#422 贅沢とは誰かと激しい恋に生きること「シンプルな情熱」アニー・エルノー著を読んで

既婚男性との関係で生じた感情を、理性的に語った作品。
解説によると、このシンプルというのは「苦しい」、情熱は「恋」という意味らしい。

アラフィフの著者と思しき女性は、アラフォーの既婚外国男性と1年関係を続ける。ロマンスというより肉体的な。外交官だった彼がフランスを去ることになり、関係は終わる。
別れた後も、彼への執着心や、割り来てているのに吹っ切れていない心の動き、一度だけ再会した様子も描かれる。
感情の衝動的なものに突き動かされ、通常女性が思い描く結婚とかそういった未来は全く考えていない。

解説にある著者の作品へのコメント抜粋によると、彼の存在が彼女にもたらしたものを言葉にした。目的のない、恋のための恋だと。男性によくみられる形の情熱らしい。
感情がらみは、時が解決。

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