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☆本#600 負の連鎖「教誨」柚月裕子著を読んで

30代前半の主人公、吉沢香純は東京拘置所を訪れる。知らない間に自身と母親が身元引受人になっていた親戚の死刑囚、三原響子の遺骨と遺品を受け取るため。
響子は香純より6歳年上で、彼女と会って話したのは小学生の時の一度きり。香純の母親が故郷を離れたので、親戚とは疎遠になっていた。
響子の両親は既に亡くなっており、遺骨を故郷の親族に渡す予定で連絡を取るも断られる。
ちょうど転職前で時間のあった香純は、響子の「約束」が何かと、一度会った彼女と殺人が結びつかず、調べるため故郷を訪れ…。


散骨供養はてっきりどこもダメ(または、行政の許可が必ず必要?)かと思っていたら、河川は水源になっている場合は配慮が必要だけど、海や山は行政への手続きや許可の必要はないらしい。
ただし、ググってみたら、地方自治体によっては規制・ガイドラインあり。

偶然、読後観たティナ・ターナーの半自叙伝的映画で、主人公は夫にDVを受け続ける。が、耐え忍ぶ(母親のせいで子供時代に家族離散期間があり、家庭を守りたい気持ちもあって)。小説のほうでは、父親からひどいモラハラ。大人でも、子供ならなおさら、暴力や支配から逃げるのは困難。

英仏の小説を読むと、たまに、自己防衛のため、合気道や柔道等を習っている子供らが出てきたりするけど、子供時代にこういう鍛錬って、肉体的にも精神的にも大事かも。

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