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☆本#412 文化「暗闇・キッス・それだけで」森博嗣著を読んで

著者のシリーズものとは関係ない長編だけど、登場人物は他シリーズに出ていたひとも登場するミステリー系。

作家兼探偵の頚城は、よりを戻したいと思っている元恋人で編集者の優衣の依頼で成功したアメリカ人の富豪ウィリアムにインタビューし、それを本に書くため、彼の別荘へ向かう。

到着早々、殺人事件。ウィリアムの別荘に滞在していたアメリカ人医師が殺される。頚城は、犯人はどうやら別荘内にいると推理し、仕事も兼ねて滞在者のウィリアムの妻、息子、息子の恋人にインタビューを開始する。

翌日帰った優衣が、頚城が滞在中の別荘を再び訪れると、また殺人が起こり…。

主人公は考え方とか雰囲気がS&Mシリーズの犀川助教と誰かを足した感じ。
ウィリアムの息子はアメリカ人の設定なのに、性格がアメリカ人っぽくない。が、先日見た、数十年前制作の米国医療ドラマ「ハウス」を思い出して、展開にちょっと納得。とは言えアメリカ人ではあまりいなさそうだけど。

「ハウス」のそのエピソードでは、“I love you"を言う夫に対し、言わない妻が出てきて、最後にその理由がわかる。ちなみにこのドラマは、ふつうの医療ドラマと違って、患者は複数の病気の影響で死にそうになっていたりして、そもそも適切な治療方法がわからず、七転八倒。症状や環境等を調べて原因究明し、解決していく流れ。その過程で患者家族のドラマあり。登場人物がどれも曲者で、いい人というより性格悪そう。最初はそこが引っかかっていたけど、慣れたらそこも面白い。報復もあったりするし。


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