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☆本#587-9 タフ「水車小屋のネネ」津村記久子著、「コールド・リバー 上下」サラ・パレツキー著を読んで

「水車〜」は、姉妹を中心とした1991年から2021年の話。「コールド〜」は、V.I.ウォーショースキーのシリーズ第21作。

「水車〜」
高校3年の理佐は短大に進学する予定。シングルマザーの母親と9歳年下の妹と三人暮らし。自分の学費を稼ごうとバイトに励んでいる。
ある日、進学予定の学校から連絡があり、入学金が支払われていないと。母親に聞くと、婚約者の事業のために使ったので、来年進学するよういう。途方に暮れた理沙は、妹も母親の婚約者にひどい仕打ちを受けていること知る。理沙は、就職し、妹と共に家を出ることにし…。

著者の描く主人公は、不当な目に遭っても、なんというか、荒れることなく、着実に生きていく。登場人物のひとりの青年も、親から不当な仕打ちを受ける。彼の場合、未来の芽をつまれたのがちょっと気になった。本人は乗り越えてるとはいえ。

「コールド〜」
ヴィクはある日、瀕死の少女を発見する。
少女は入院し、意識が戻るも逃走。
ヴィクは、自宅を訪れた警官に少女から何か預かっていないか聞かれ、殴られる。
わけがわからないヴィクは、警察に妨害されつつも、少女の家を突き止める。が、謎の男に襲撃され…。

主人公が悪徳警官等に暴力を受けたり、ひどい仕打ち受ける小説は久々。


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