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☆本#597 作中作「ボストン図書館の推理作家」サラーリ・ジェンティル著を読んで

著者はスリランカ生まれのオーストラリア人。
本作の登場人物もオーストラリア人の作家ハンナ。だけど、本人は登場せず、ボストン在住の作家志望のレオからのメールのやりとり(ハンナの小説についてフィードバック)等のみで、ハンナの書く小説の主人公フレディ(彼女も作家)とボストン図書館で知り合った3人の話が殺人事件に巻き込まれる話が同時進行。

フレディは奨学金を得て、オーストラリアからボストンに来て、小説の執筆に励む。
ある日、ボストン図書館で同じテーブルに座るふたりの男性とひとりの女性について、創造を膨らませ、メモ書きする。そんな時、突然女性の悲鳴が聞こえる。結局、何事も起こっていなかったけど、その件で4人は会話して親しくなる。
が、その後女性の死体が発見され、4人の中に殺人鬼がいると…。

ハンナの小説を読んだレオは、ハンナにボストンに取材に来るよう誘う。同時に、ボストン市内の情報や、オーストラリア英語とアメリカ英語の違いを指摘したり、ついにはボストンで起こった殺人事件の現場写真を送ってきて…。


冒頭、フレディが他の主要登場人物3人を描写するけど、顔の特徴やハンサムであることやタトゥー等の情報のみ。人種についてはない。後にレオもその点を指摘。アメリカのボストンが舞台というとなんとなく白人が多そうなイメージ。これって一種の偏見か…。人種とストーリー展開は関係ないけど。
著者はプロットを考えず、思いつくまま書くタイプらしく、ハンナも同様っぽい。



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