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仏映画「デリシュ」を観て

1789年、革命直前のフランス。フランスで初めてレストランを作った、というのに興味を持って鑑賞。
主人公マンスロンは、宮廷料理人。ある日創作料理でポテトを使用したら、伯爵の怒りを買い、解雇され、息子と共に実家に帰る。そこに、料理を学びたいという女性ルイーズが現れ、最初は相手にしないマンスロン。でも彼女の話がウソで料理経験がないことを知り、出ていくように言い放つも、ワインを買うため馬に乗ろうとして、落馬し、負傷する。そんな彼に付き添って看護したのがルイーズだった。しかも、彼が寝込んでいる間、彼女は家の前庭に複数のテーブルを置いて、民衆へのレストランも始めていた。。。

実は、ルイーズにはほかにも秘密にしていた事情があって、そのためにマンスロンのもとへ来たんだけど、実行すると彼に迷惑がかかるので、ある日出ていく。彼女の去った後のレストランは、忙しすぎて息子だけではさばききれず、客は減っていく。そんな中、マンスロンはある計画を実現するため、行動を起こす。

観終わった後で気分のよい作品。
息子は料理には興味がなく、本好きで、発言が時に哲学的。ほかに、肉を食べると人は行動が野蛮になるというようなことを言ったり(なので彼は食べない。欧州ではベジタリアンが増えてることを思い出す)、心優しく祖父が亡くなると悲しみから抜け出せず。それがきっかけで、火事となり、マンスロンは手を負傷…。

田舎の緑の多い庭、テーブルには白い布のテーブルクロスがかけられ、その上に白い皿とグラスが置かれた光景は、今のレストランと変わりない。テーブルの間隔が広くて、なんだか現在の密を避ける状況にも適している感じ。

マンスロン役の俳優は体が大きく、手も大きい。その大きい手で作る料理はなぜかとてもおいしそうに見えた。練習したのかもしれないけど、パンをこねるのが上手。

最後はちょっと思いがけない展開。時代的に納得。

晴れた日に、庭で食事したい気分にさせる映画。


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