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オンラインで効果的なマネジメント方法

在宅ワークが始まって、多くのマネージャーの皆様から「リモートでどうやってマネジメントしたらよいか?正直、戸惑っている…」というご相談いただきます。私自身、今でこそ、テレワークが前提の会社で勤めて色々と学びましたが、かつてリクルートでマネージャーやっていた頃は新人組織のマネージャーで、9時から2分でも遅れたメンバーがいようものなら、「何で遅れたんだ!反省文!怒怒怒」とかっていう感じだったので笑、非常によく分かるなぁ・・・と感じています。

今日は、いきなりオンラインマネジメントをしないといけなくなったマネージャーの方向けに、効果的なオンラインマネジメントの在り方をお伝えします。



前提:性善説

まず、一番多い質問。

「メンバーがサボってるじゃないの?」

  ↓

いやいやいやいやいやいやいやいや!
サボる人は、いつだってサボる。
オフィスでネットサーフィンしてる人だっているし、喫茶店でマンガよんでるサラリーマンなんていっぱいいます。昔先輩たちがアポってボードに書いてあったのに、全員で富士急ハイランドへ行っていたということもありました。「在宅ワークになったからサボる」ということではないのです。なので、

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「前提、仕事をしている」と信じる。
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むしろ、家だと、働きすぎちゃう方が危険です。例えば、移動時間というオンとオフの切り替えの時間がなくなったり、夜中まで物理的に働けちゃったりするので、真面目なメンバーが働き過ぎで体調・メンタルを壊しやすい、という方が危ないのです。働く時間のマネジメントは着目してあげてほしいです。
それでも、やっぱりメンバーが働いてるか不安…という方向けに、新人・ローキャリ向けのオンラインマネジメント方法を記載しているので、後ほどご覧ください。



前提:信頼関係

メンバーは上司のことを自分の想像以上に見ています。発言や行動を敏感に察知しています。特に、こういった有事の時こそ経営者やマネージャーのスタンスが問われていると思った方が良いと思います。会社の未来をどう考えているか?自分のことを見てくれているか?信じてくれているか?オフィスに出社して顔を合わせていたら、上司の表情や必死さも伝わりますし、飲みにケーションによって想いを伝えたりメンバーの悩みに寄り添ったりもしやすいですが、オンラインだとそういうことができず、温度感や空気感が伝わりません。

なので、信頼関係を築きづらく、どんどん心の距離が離れていきがちです。そんなことを回避するためにも、まずは、上司からメンバーへ歩み寄る。シャイなマネージャーさんや合理的なマネージャーさんは、苦手かもしれませんが、在宅ワークになると心の距離はどうしても出来てしまうので、メンバーを観察し、チャットなどで「昨日の商談、よく頑張ったね!」「●●くんのあげてくれた情報、すごく勉強になったよ!」「明日、ここの相談に乗ってもらっていいかな?」といつも以上に、接触をしてあげることが大事です。

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「1日、1褒め」を心掛けて、
オフィス以上に認める姿勢を。
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自宅で自律的な仕事を促すためには、「信頼関係を構築して、やる気スイッチを押す」ということこそ、重要なポイントです。



オンラインマネジメントの方法:対ルーキー

とはいっても、「メンバーが新人だと不安だなぁー・・・」という声も、よく聞きます。そうですよね。最近だと、4月入社の新人をリモートで教育せねばならなくて困っている、というケースもよく聞きます。

①コミュニケーションの頻度設計
オンラインでの対新人マネジメントにおいては、コミュニケーションの質や量ではなく、頻度を設計することが大事です。月に1回の2時間の1on1より、毎日5分の1on1の方が効果的です。それを踏まえて、以下は頻度設計の一例です。
・9:30にオンラインで朝会。例えば、「気になったニュース、今日のやること」と一人1分で話していって、最後、マネージャーからみんなへの激励をし、「今日も一日頑張ろうーーー!」と元気よく始める。
・18:30頃に、全員日報を提出し、マネージャーは全員に対してコメントを返す。メンバーはマネージャーからのコメントに愛を感じて、頑張ろう!と思えるし、他の人もそのコメントから学びを得ることができる。
・オンラインで繋ぎっぱなし4時間で一緒に仕事。それをやると、「あのー、ちょっといいですかぁ?」って気軽に聞くことができる。
・ど新人は、毎日5分間の1on1。毎日顔を見て話すだけで、緊張感が保てる。日報を元に会話をするのも良い。
・最低でも、週1回以上の30分の1on1を。「何で出来ていないの?」よりも「どうやったら出来るかな?」を一緒に考えてあげてください。

②評価指標:結果50%プロセス50%
これは新人の評価システムのセオリーですが、新人はどうしてもプロセスでも評価してあげないと酷だと思うので、そのKPIの設計とプロセスをやり切っているのか?ということの進捗管理は肝ですね。

③育成:アメとムチ
アメ役メンターとムチ役メンターはオンラインこそ重要です。特に、ムチ。ネガティブな情報や叱ったりする情報をテキストで送ると、ものすごく冷たい人みたくなり、心理的安全性がなくなり、硬直化します。なので、アメとムチが連携プレーを取って、叱りたい場合は、その後のすかさずフォローをしないと、家で悶々とする無駄な時間が長引きます。

④今後の採用:自律性と忍耐力
会社としてテレワークを本格的に導入していく場合、採用の在り方や基準も変化させる必要があるかもしれません。基本的に、手取り足取りと教育できない状況になるので、「自律性:自分で自分の仕事を創っていけるか?=指示待ち人間じゃない人であるか?」「忍耐力:ストレス耐性があるか?もしくはストレスを解消できるか?」これらを見ていく必要性があります。



オンラインマネジメントの方法:対ベテラン

期待して、信じて、任せる。

以上。

「・・・えええええ!Σ(・□・;)」っと言われるかもしれませんが、大前提、ベテランの方ですから、プライドも経験値もあるでしょうし、「泳がせる」ということが大事。

①評価:結果100%
目標を達成したか、しないかの2択です。「頑張ったんだけど、未達」とか「兆しは出てきているけど、未達」といったものは、「全て、未達」です。もはやベテラン層にはこういう思想でマネジメントしないと、テレワークのマネジメントは上手くいきません。

②「プロセスマネジメント」から「結果マネジメント」へ
「結果さえ出していればいいんでしょ?」→「はい、そうです」。どうしても、飛び込みやったり、深夜まで働いていたり、とプロセスの努力っぷりを賞賛する文化が日本にはありますが、パワーを全然かけずとも、頭を使って結果がでれば、それでいい。たとえ、週に3日しか働かずに、残りの2日は遊んでたって、それで成果がちゃんと出るなら、それでいい。ちなみに、リクルートの評価もマネージャーやプロフェッショナルな人の評価は、「結果100%。頑張り方は任せる」というものでした。隣で、部下の電話の様子を聞いて一言一句、指摘するようなマイクロマネジメント型の管理職者はテレワークが上手くいかないと思います。

③OKRよりMBOの方が合っている
OKRだとその数字は目安で大きく越えていこう!という思想なので、目標値が曖昧になりがち。テレワークだと一体感が醸成しづらい中で、この運用は難しいかもしれない、というのが私の個人的な見解です。なので、会社やチーム、個人の全てにおいて、明確に「ここは100%でやり切ろうね!」というMBOの制度の方が合っているように思います。比較的、言われたことに従順な日本人の感覚にも合っているとも言えますしね。https://seleck.cc/okr

④不活性人材があぶりだされる
先日ツイッターで投稿した内容で600近くのいいねをいただいたのが、コチラです。

「仕事=会社に行くこと」ぐらいな方々にとって、在宅ワークは厳しい環境かもしれません。。自分の仕事を自分で創れないと本当に苦しい。いい機会なので、会社の未来や自分の生き方を見つめ直してみるのも、良いかもしれませんね。



暇すぎてやることがない場合に何をするか?

先日、留学ビジネスをやっている友人が「仕事が100%なくなりました。商談も、今ゼロです…」という悲痛の叫びを聞きました。飲食、旅行、サービスなどが今大打撃の状況ですよね。。そんな時に、何をするか?

①本質的な価値を考え直す
ビジネスの根本は「社会課題を解決すること」だと思っています。ただどうしても、売上が好調だったり、忙しかったりすると盲目的に仕事をし、いつの間にやら利益を追求したり、社会課題解決から遠のくことになってしまったりするもの。こんな時だからこそ、改めて、世の中は今後どうなっていくのか?自分たちの会社が社会やお客様、従業員、株主…に対して、提供している価値とは何か?ということを話し合うのも大事だと思います。

②新規ビジネスを考える
①の上で、じゃあ、理念やビジョンに向かうために、自分たちは過去の戦い方を踏襲するのか、それとも新しいビジネスにチャレンジするのか?そういった思考を巡らせる。そして、新規ビジネスなんて、10-20個やって1個あたるかどうか。いや、もっと確率は低いかもしれませんね。だからこそ、とにかく、スモールスタートでも、30%ぐらいしか計画されていなくても、どんどん行動して、その現場の中で芽が出るか?水をやり続けるか?を考えていけたら良いのではないかな、と思います。DODODO!とにかく、DO!

③学習の時間に充てる
新人に対して、任せられる業務が本当にない…という企業様は、この方法を取っておられますよね。課題図書を出す→レポート提出→みんなでディスカッション。私も、在宅ワークになって本を買いすぎました。全然読めていませんがw、読みたいと思っています。

④オンラインイベントを企画する
せっかくなら、オンライン飲み会やオンライン花見などのイベント企画、社外の方向けに「●●業界の今!」とかの講演イベント企画、社内研修を大々的にオンラインで企画…等々。最近、オンラインでのファシリテーションや講演を依頼されることが多いのですが、参加される方からは「元気になった!」「色々とみんなで話せて嬉しかった!」と繋がれたことへの喜びの声をいただきます。縮こまっていても何も始まらないので、こういうイベントをどんどんやってみましょ!すごく元気になりますよ!いつでもイベントの企画お手伝いしますし、ファシリテーターやります!


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弱さを露呈させてくれたコロナには
感謝でしかなく、見直すキッカケをくれた。

「2020年に、世界は変わったんだ」
という栄光の歴史にしたい。

自宅から、世界を変革させよう!

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