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『機動戦士ガンダム0083』感想

 本記事は、『機動戦士ガンダム0083~STARDUST MEMORY~』(以下、0083)の感想になります。
 私は2020年のクリスマスに『機動戦士ガンダム0080ポケットの中の戦争』という作品を観るまで、ガンダムに触れてこなかった超初心者ですが、ガンプラに挑戦してみたり、ガンダムという世界に片足を踏み込んで少しずつ歩きはじめたところにいます。
 そして、かつてガンダムという世界を言葉だけで通り過ぎてきたことへの惜念を抱きながら、見るにつけて描かれるものの壮大さや時に重みに衝撃を受けながら、やはりガンダムシリーズを、見るきっかけをいただいたことに、心より感謝しています。
 宇宙暦0083年。
地球連邦軍対ジオン公国の戦争が終結してから
3年の歳月が流れていた……。
 0083という作品は、外伝でありながら、アムロの活躍で有名なファーストガンダム(便宜的にこう呼ばせてください)で描かれる1年戦争からZに繋がる位置づけだそうです。

0083を見るきっかけ〜

 0083についても、0080と同じく、ゆるいつぶやきからつい吹き出し笑ってしまうギャグセンス、そして時に本格小説をも書かれる、癒し系のあこがれ番茶とつぶ餡さまにご紹介いただきました。ありがとうございます。

 今回、一度0083を見てから、教えていただいたYoutubeのガンダムチャンネルで限定公開されたファーストガンダムの劇場版三部作を見て、また0083を見返して、たくさん分かったこともありました。
 
 なんと0083も4週連続で限定公開されるという情報も入りました。ごめんなさい、2/27~28の1話~4話は終わってしまいましたが、よかったらお得に見れるチャンスなのでぜひご興味ある方は活用されてください✨

OPがかっこいい!

 この0083、まずOPがとにかく耳に残ります。かっこいいです!
 最初のOPは『THE WINNER』
 アニメにおけるテーマ音楽の役割の大きさを改めて考えるくらい、このOPが乗っかってくると場面が盛り上がるし、臨場感が増すように思います。

 OPは、つぶ姉さまの下記の記事からもお聴きいただけます。

 1話だけは、バンダイチャンネルで無料視聴できるということです。

 0083、絵もとってもきれいです。背景描写とかも、すっごく美しいです。

ここまでは、紹介としまして、ここからはネタバレが入ってくるかもです

初見の感想という名の戯言(以下ネタバレあり)

 登場人物が魅力的に描かれたくさんのモビルスーツも登場します。

 OPが回を追うごとに、やっぱり切々と胸に迫って来て、「I GOT A BURNIN' LOVE 蒼く輝く炎で この星空を 奪い尽くす時まで I GOT A BURNIN' HEART 愛は孤独な戦い この世界まで 燃やし尽くすのか」というところが、私的には、特にジオンの皆様方に感情移入し、何のために自分の命を燃やすのかということを考えさせられたりしてみたり……。

 だのに、初見の私の感想ときたら、正直にお伝えすると('Д')という感じでした。でもこんな風に思った方も中にはいらっしゃるようで「キースは」と入れると予測変換されるスラングもあった、とか……です。

 これは0083の監督が二人体制で、1~7話は加瀬充子監督、2~13話は今西隆志監督(公式HPでは1~5話加瀬監督、2~13話今西監督)のためか、ヒロインの設定が途中で上書きされている?らしく、クライマックスの戦いの最中にそこで……、え、みたいなハイ。

 でも、ここはファーストを見て観方が変わりました。(後述)

 ジオン軍の作戦もSF的な知識なしの私には少し難しく、さらに5話から登場されるシーマ様が絡むことによって、こんがらがってしまうというorz
 で、思ったよりもあっさりだったので、(本当にごめんなさい)この人必要?とか思ってしまうという……orz。

 でも、こちらも、ドラマCD『宇宙の蜉蝣2』という作品を視聴し、事情が分かり、全体の話がやっと飲み込めました。
 ※個人的には0083はそれまで含めて一作品と思いました。ドラマCDでは、シーマ様の意図が明かされていました。

 なので0083単独でも楽しめるけど、ファーストガンダムやドラマCDを聴くと、より楽しめる作品と思います。

星屑を煌々と照らす月

この章は特に物語の展開に絡んだ記載を含みます。0083を一度見る前に読んでしまうとネタバレになってしまうので、見たことのある方向けです。

 メカ好きな若い青年が緊急事態が発生したことにより、いきなりガンダムに搭乗することになる、コウ・ウラキとアムロ・レイの設定は似ている。
 しかし、0083のコウは、ある種、孤独に戦争と向き合うアムロに対して、面倒見の良い同僚のキース、教官のバニング大尉、ヒロインで開発会社のニナ・パープルトンや、ライバルでジオンのエース、ガトー少佐といった彼を取り巻く人間関係や戦いを通して、見守られながら成長する姿が描かれる。
 途中でジオンの元エースパイロット、ケリィ・レズナーの挿話が入るあたりは戦争の外側での敵との関わり・敵の人となりを知りながら戦うという、0080を彷彿とさせる「戦い」の姿が描かれているように思われる。

 こうした過去作の下地の上に、この0083で印象強く描かれていると考えるのは、連邦でもジオンでもない立場の、民間開発会社に勤務するヒロイン、ニナ・パープルトンという女性の存在である。

 ニナは物語が進むにつれ、ヒロインとしてコウの心の比重を占めていく。0083のOPは8話から変わる。8話以降は物語の後半と位置づけられている。主人公コウは8話の途中まではバニング大尉という指導的な存在を一つの支えとして、戦場で成長していくが、以降、独り立ちしたパイロットとして戦う任が当然のように肩に重くのしかかる。
 印象的なシーンがある。コロニーの最終調整を行っていたガトーとニナが去ったのち、静かにガンダムの中で、ご機嫌に映るニナの写真を見つめるコウの姿である。
 このモビルスーツの中で写真をみつめるという画は、すでにバニング大尉が、忍ばせていた一枚の奥さんの写真を取り出して見る、というシーンで描かれた。最期の戦いになるかもしれない戦場に持っていく一枚の写真、それは戦争の外側にある一人の人としての大切な思い出。ニナの写真を破棄したと主張したコウにバニングは「残しておくんだったな」と笑い、自分も大切な人の写真を持っていると答えるのだった。

 コウは、ガトーとの死闘の最中に自分よりガトーを庇う、ニナの真意がつかめずに感情に振り回される。
 仲裁に入ったニナの「もう戦う理由はないはずよ」というセリフからは、ファーストガンダムの『めぐりあい宇宙編』でのアムロとシャアの間に入るセイラさんの姿が想起される。
 セイラさんはアムロにもシャアにもどちらにも命を落としてほしくないから仲裁に入った。民間人という中立的な立場を持ち、連邦とジオンのエースの間に入るニナもやり方がコウにとって残酷だったとは言え、同様の思いだったと思われる。自分への思いは嘘だったのかと嘆くコウに「そういうことじゃないのよ、コウ……」とニナは悲し気に言う。

 任務遂行の真っただ中のガトーに「忘れようとしたわ、忘れていたわ」と恋愛感情を持ち出すニナは、ステレオタイプな言い方をすれば女性的である。(こうした女性らしいとか男性らしいとかという言い方は私個人はあまり好きではないが。)女性は月にたとえられる。感情を支配する月に。ニナ自身は月出身の民間人でもある。そうした設定にしなければニナは連邦のコウともジオンのガトーとも出会ってるのは不自然だ。コウとガトー、連邦とジオンのエースの間で感情を揺らすニナはさながら強く月に支配されているみたいだ。

 次世代に思いをはせながらコロニーの最終調整に入っていたガトーは死を覚悟していた。そのうえでニナに「君こそが星の屑の真の目撃者なのかもしれない」と言う。ニナは連邦でもジオンでもない、中立的な立場、民間人である。だからこそ、両者の争いに前線で参加することはなく、生き残る可能性が高い。最後まで志を持って生きた人間の軌跡を見届け、語り継ぐ意味でガトーは「真の目撃者」という言葉を使ったのではないか。

 言葉どおりにニナはガトーの最後を目撃する。コウについてもその戦いの結末を見届けに行くことになる。

 0083はニナ・パープルトンのためらいを含んだ後のコウに向けられた笑みで終わる。コウは生きている。ガンダムにはもう乗れないにしろ、他のモビルスーツを操って軍人として普通に生きていくこともできるかもしれない。生きているからこそ人生は続いていく。ニナはコウを命という本当の意味で失わずに済んで安堵したのかもしれない。

 コウとガトーはコロニーが落ちる寸前までどちらが強いか決着をつけようと戦う。この力試しみたいなものに拘る気持ちは、女である私には分かりにくい。後半のOPでもある『MEN OF DESTINY』、男の性(さが)なのかもしれない。少なくとも「男って」というニナのセリフがあるように、そんな風に感じられるよう0083では描かれているように感じられる。

 途中で設定を変更してまでニナという女性を印象的に映して描きたかったもの、それは果たして傍観的な視点からの「勝利者などいない」という戦争の虚しさだったのか。否、私はそれだけでなく、軍人の軍や戦いの外側で生きる一人の人間としての姿と、その人を大切に思い、見守る人間がいるという姿も描きたかったのではないかと思った。もしくはニナという戦いを見守る視点が強調されることで、その虚しさが強く胸に迫る仕組みとしたかったのかもしれない。

※余談:写真のシーンのことについて考えていたら、「旅の道連れ」という言葉が思い付いた。「スプートニク」、この衛星を指す(実用では主に人工衛星)、ロシア語の言葉の響きに惹かれて調べた時に、衛星の意味は、もともとの「旅の道連れ」という意味に由来していると知った。0083のニナ・パープルトンは、船を降りる機会が訪れても、自らの意思で残り、近くでこの戦いを見守ることになる。月が地球の衛星であるように。物語に寄り添って、まるで旅の道連れみたいに。

雑感①~言葉遊び、なの(';')???

バニング(英語:ワゴン車を用いたカスタム手法のこと)
 →カスタム=改で、バニング大尉が乗ってる機体は地上ではジム改、宇宙ではジムカスタム

ガトー(フランス語:小麦粉や卵や砂糖でできた焼き菓子)
 →麦を握りしめながら苦い顔をしてガトーと言いながら天を仰ぐコウ……

ルセット(フランス語:レシピのこと)
 →実験段階まで整えてあとはニナさんが料理するという結果に……

シーマ(スペイン語:最高級、頂点)
 →気位が高くあらせられます

雑感②~MS・MAで個人的にかっこいいのはコレ!

 0083は連邦機はジムやガンダムなど、ジオン機もザク、ドム、ゲルググ、ヴァルヴァロ、ノイエ・ジールなどたくさんのモビルスーツやモビルアーマーが出てきました。(今回はいろいろ覚えたよ
 今回個人的に一番かっこいいと思ったのはコウが搭乗するガンダム1号機です。
 0080ではバーニィのザクⅡ改さんに心惹かれ、ガンプラにも挑戦したし、NTでもゾルタン様かわいそう……とか言ってジオン側に付いてた私なのに、「連邦に下ったのか!!」なんて1話のザクのように言われてしまいそうな感じですが、今回も私はストーリー的には熱い思いを抱えて細々と3年越しで悲願を達成しようとしていた閣下や「ゆけ、わしの屍を踏み越えて!」という名台詞などにも押されジオンサイドに付いてしまったのですが、機体ではガンダム1号機に惹かれました。

 なんで1号機なのかと言いますと、ガンダム2号機とかにはないけど、1号機には”アンテナ”があるからです。これは私の超個人的好みです。
 ファーストや0080、NTに出てきたガンダムには「あっ(*‘∀‘)!」ってアンテナを感じなかったのでたぶん、まだ私が見たガンダムの中ではこの0083に登場したガンダム1号機しかアンテナがあるガンダムとは出会えていません。で、フルバーニアンよりも地上のほうがゴリゴリしてなくて好みです。
ここから、確認できます。(「ここ」に公式HPのリンクを貼りました。)

 0083関係でこれしか手に入らなくて作ったHGのジム改さんもアンテナがあるので、見ててかっこいいです。
 ファーストにはなかったかもですが、ジムさんは基本的にはアンテナがあると思います。かっこいい。でも、ガンダムでアンテナ有りはあんまりなさそうなので今回の1号機はかっこよく見えました!
 ほかにも4話に出てきた閣下のザク(ビッターザクって方)もかっこいいなと思いました。閣下はキャラとして胸熱だったのもあり。でもヒュンッととんがっているのが、かっこよく感じるみたいですね。超個人的なやつです((笑))

今回もガンプラに挑戦~

 ちらっと上にも書いたのですが、HGジム改さんを組み立ててみました。アンテナがかっこいいです(^ν^)
 ちょっと写真は加工してますが、アニメより白いところがピンク色強くなくてガンプラの方が個人的には好みです。

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 やっぱりジムさんなので?、華々しく散る感じではなく、散るシーンは見切れてしまって気づいたら大破してた感じで、出番は2話まで、3話・4話では死体役として出演というチョイ役で、5話からはジム・カスタムさんにポジションを奪われ、全く出演されてませんけど、私は0083は4話までの話が特に秀逸だなと思ったので、よい視聴記念です!!

お読みいただき、ありガトーございました。

 今回もつぶ姉さまこと、番茶とつぶ餡さまにご教示いただきました。ありがとうございました(*´꒳`*)迷惑をおかけするとアレなので、感想は個人の感想ですと改めておことわりしておきますね。

 初心者が好き勝手書かせていただいてるので、思い違いや知識不足などもあるかもしれないですが、また楽しく、時に切なく、ガンダム作品を観られたらと思っております。

 次もまたどんなガンダム作品に触れられるのか、ちょっと戦いモノなので観ていて苦しいときもありますが、また挑戦していければと思います٩( ᐛ )و

 最後までお読みいただき、ありがとうございました☆*:.。. .