『いつか』を後回しにしないために。
「真柴のいつかはいつ?」
火曜ドラマ『着飾る恋には理由があって』で葉山前社長がヒロインである真柴に言ったセリフ。
「いつか私も葉山社長のようなバイヤーになりたいんです。」そう真柴が夢を語るかのように葉山に向かって話しているシーンが思いおこされる。でも現状はSNS更新や担当事業の業務に終われる日々を過ごしている真柴。
すっと返事ができずにいる真柴に「次会ったときに聞かせて」と葉山前社長は言い、その場を後にする。
「いつかは今からだから」そう話し、退任後自らのやりたいを実現させるためにひとり動いていた葉山前社長。そんな彼から発せられた「真柴のいつかはいつ?」というセリフ。
放送が終わり、ベッドに入るまでの数時間。私の頭はこのセリフでいっぱいだった。
・・・
いつかやりたい、でも。
そうやっていつのまにか時は流れていく。
今は余裕ないし、まだそのタイミングじゃない気がする。やる気がでたらやろうかな。そうやって都合よくできない理由をつくっては、後まわしにしてきた。
とはいえ、なんにも行動を起こしていないわけではない。
やりたいことリストをつくってみたり、興味を持ったものは熱が冷めないうちにとリサーチしてみたり実際に試してみたり、気になる人には自分から連絡をとって会いにいったりもした。
ちなみに、2020年の8月に書いたやりたいことリストはこんなかんじ。
ただ続かなかった。飽きてしまった。
そのあとにじゃあどういうやり方なら続くんだろう、何が自分には合わなかったんだろう、と振り返る時間をめんどくさいからと言い訳してまたいつかやろうと将来の自分に託す。そんな癖が知らぬ間についてしまっていたようだ。
・・・
いつか英語をふつうに話せたらな。いつか英語圏に一人旅で行けたらな。またいつか取材のお仕事ができたらな。いつかまた中国へ留学したい。
私の中に芽生える『いつか』という願望は、だんだんと遠い未来での理想の姿みたくなってしまっていた。以前は『とりあえずやってみる』が自分の中で強く出ていたのにね。
きっと生活環境やまわりの人たちとの関わり方が変わったことによって、自分の中で『変化』や『刺激』よりも『安定』を求めるようになってきたからなんだろう。
一人暮らしという自分だけの場所がある、心の支えになっているコミュニティがある、一緒に働く距離感がちょうどいい職場がある、毎月お給料が振り込まれる、話したくなった会いたくなったが理由になる関係性が築けている相手がいる。
特別なことなんてなんにもない、平凡な日々。でも、心はほどよく満たされている。頑張って行動を起こさなくても、生きていけちゃう。
でも、やっぱりそれじゃあダメなんだよね。
飽き性な自分のことだから、安定に飽きてうずうずしだすタイミングが数年の間にきっとくる。根拠なんてないけど、そう思う。
そのタイミングでちゃんと一歩を踏み出せるように、『いつか』のためにゆっくりでいいから準備しておかないと。すぐにアクセルを踏める人間じゃないんだから、自分をその気にさせるためにもね。
トライアンドエラーを繰り返しながら、前に進んでいく。
安定思考は決して悪いことじゃないと私は思う。心の安定があるからできること、安定は安心に繋がる。
でも、自分の中になにかひとつでも『いつか』と考えていることがあるなら。その時はできない理由を見つけようとするんじゃなくて、実現のために今できることを見つけてあげたい。
受験勉強もそうだけど、コツコツは大事だもの。
「あかねのいつかはいつ?」
そう自分に問いかけてみた火曜日の夜のこと。
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