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Journal de confinement 私のコロナ自宅待機日記5

コロナ自宅待機13日目。 一日が長いようなあっという間なような。 ただ漫然と過ごしているだけだというに、眠くなる。昼寝なんて、大嫌いだったのに、今はやる。しかも耐え難く眠くなる。昼というよりも、夕方頃に。 普段は寝るのも苦手だし、寝たくても寝られないこともあるのだからいいではないか、と思いもするけれど、やっぱり嫌だ。 考えることをやめたら、家にいる私は演劇人として終わりであると思う。 演劇をするとは何だろう。演技をすること、それだけではない。今の段階では、考えること

    • Journal de confinement 私のコロナ自宅待機日記4

      コロナ自宅待機10日目。 死について考える。死とは、悲しいことなのだろうか。 いや、もちろん悲しいことなのは知っている(大切に思っていた人が死んでしまうのが悲しいことなのは知っている)のだけれども、 死というものが、そのまま「悲しい」ということに結びつけられるのだろうか、と疑問に思った。 退屈というのものが、良くないもの、ネガティブなものだ、と社会一般の共通認識としてあるけれども、実はそうではない、ということに似ている。 (と、ここまで書いてnoteでこのことを書く

      • Journal de confinement 私のコロナ自宅待機日記3

        コロナ自宅待機9目。 ある種の言葉を言うことの容易さを考える。 「これめちゃくちゃ面白いの。なんでこれしないの?この面白さ伝わってほしい」 みたいなことの方がネット上では受け入れられやすい気がする。それがどんなに本当ではないとしても。 新聞の見出しが基本的にネガティブな印象になるように書かれているのと同じだろうと思う。 ネット検索で引っ掛かりやすい言葉を使う。 それが、文章を書いた本人や、その文章によって書かれていること、ないしは文章そのものの本質からどんなに離れ

        • Journal de confinement 私のコロナ自宅待機日記2

          コロナ自宅待機8日目。 料理中に、ニンニクが好きなことに気付く。ニンニクが好きだから沢山いれよー、と。どうせ人にも会わないしー、と思いがけず楽しい気分になる。 ふと、ニンニクが好きな人が実は大勢いるのではないか、ということに気付く。ニンニク嫌いな人っているの?痔の人とか、刺激物は避けるよね。でも、嫌いなのかな?知らない。ニンニク嫌いな人っているのかしら。 学校の先生からの次のセミナーに向けての準備をしよう、ということでクラス全員にとある哲学者のインタビュー映像が送られて

        Journal de confinement 私のコロナ自宅待機日記5

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          Journal de confinement 私のコロナ自宅待機日記1

          ベルギーの外出禁止令が出て、一週間が経った。 学校がなくなって二週間。 もう本当に、何もしない、何もできなくなっていて 日々大量にネットから入ってくる変わりゆく世界の状況と 家にいて、変化のない自分との間で どうも気が変になりそうなので、せめて生産的に見えることをしようと思い、 そうだ、日記を書こうと。日記を、人に見える形で。そうすれば、せめて生きていることを形にできる、と。 毎日、やったことではなくて、頭の中に雑に或いは複雑に過ったこと、そして考えたことを書き

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          世界に対して、写真を撮るということ。

          私の通うベルギー国立高等舞台芸術学校INSASの演出科には、演劇の枠に留まらない様々な授業がカリキュラムに取り込まれている。 そのひとつが写真セミナーである。 12月は、白黒のフィルム一眼レフ。そして、今月はカラーのデジタル一眼レフを扱い、現像までを行った。 12月は、リンゴを撮るということをテーマに24枚、そして人のポートレートで24枚。 今回は、ストリートフォトといって、実際に街中に出て写真を撮ってくるという課題で、60枚。 まず最初の感想とし

          世界に対して、写真を撮るということ。