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【読書感想】「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。/藤吉 豊、小川 真理子

『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』こちらの本、読みました。

以前記事にした「勉強法」の本が良かったので、同じシリーズの「文章術」の本も読んでみました。

このnoteもそうですし、仕事でも「メール」「チャット」「ドキュメント作成」と、文章を書く機会はたくさんあります。

個人的に、メールやチャットの返信がちょっと遅い自覚があります。
遅い理由の1つに、「文章を書く→見返す→手直し」を何度も繰り返してしまうためです。

繰り返していく中で、徐々に読みやすい文章になっているはず…なので無駄ではないはず…と思いつつ、短縮できそうならしたいなと。
本書から何かヒントを掴めたらなと思い、読んでみました。


本の内容

まずはAmazonから本の内容を抜粋します。

この1冊で、100冊分の重要スキルが身につく
「文章の書き方・大事な順」ランキング、ベスト40!!
1位~7位のルールで、「文章力の向上」を実感できる。
20位まで身につければ、「文章がうまい人」になれる。
40位まで身につければ、「プロ級の書く力」が手に入る。

こんな感じの本です。

たくさんある文章術の本から、共通のノウハウをうまいこと抽出してくれています(前回読んだ「勉強法」と同様)。

大変ありがたい本でした。

著者情報

本書は「藤吉 豊さん」と「小川 真理子さん」お二人の共著です。

お二人の著者名でそれぞれネット検索したところ、いくつかヒットしました。
リンクしておきます。

藤吉 豊さん

小川 真理子さん

いくつか引用と感想

1位:文章はシンプルに

映えある1位は、「文章はシンプルに」です。
「不要な言葉を省く」「簡潔に書く」「1文を短くする」「贅肉を落とす」「枝葉を切り取り幹だけを残す」など表現に違いはあるものの、「シンプルに書く」ことの大切さは、100冊中53冊に記されていました。
では、「シンプルに書く」とはどういうことでしょうか。53冊が伝えている内容を1文で要約すると、こうなります。
「なくても意味が通じる言葉を削る」
わかりやすい文章を書くには、無駄な言葉を使わず、簡潔に書くことが大切です。

1位は「文章はシンプルに」でした。納得感あります。

文章が長ったらしいとダメなのは理解できますし、シンプルなのがベストなのも理解できます。

ただ、シンプルにすることを意識しすぎて短くなってしまうのはダメかなと。
正しく伝わらない事態を招きそうです。

そう考えると、シンプルの加減って意外と難しいかも…と思いました。

せっかくなので本書で紹介されている例文を引用します。

×悪い例
新型コロナウイルスというものは、人に感染する7番目のコロナウイルスです。世界中のいたるところすべてで、とても大きな被害が発生する状況が続いているのです。
○良い例

新型コロナウイルスは、人に感染する7番目のコロナウイルスです。世界中で大きな被害が出ています。

本書では例文に対して細かい解説があるのですが、長くなりそうなので割愛します。
詳しく知りたい方は本書を読んで頂ければと。

「悪い例」の太字部分を削ったり、短く言い換えることで「良い例」になります。
引用した通り、「なくても意味が通じる言葉を削る」ことで文章がシンプルになりました。

「悪い例」の方は、「良い例」との対比を分かりやすくするために無駄に長くしてる感じがします。
「こんな無駄に長い文章、書かないでしょ」と思いつつ、これまで書いた記事を振り返ると、けっこう書いてしまっている気がします。

まずはザーッと文章を書いてから、「なくても意味が通じる言葉を削る」のマインドで手直しするフェーズがあると良いのかなと思いました。

今まさに、この文章を書きながら「シンプルに書けているのだろうか…」という感覚が抜けないです。
ですが、「シンプルに書けているか」の感覚を持ち続けるところから始めるのが良いのかなと。

あとは、noteの文章は「シンプルに書けているか」チェックは甘めの採点でも良いかなと。
仕事のメールやチャットの文章は辛めの採点で、ちょっとずつ実践していこうかなと思います。

2位:伝わる文章には「型」がある

文章のプロの共通ノウハウの2つめは、「文章を『型』に当てはめる」です。「型」とは、「文章の流れを示すパターン」のことです。
スタイル、フレームワーク、フォーマット、テンプレートなど呼び方に違いはあるものの、文章のプロの多くが「型」の大切さに言及していました(100冊中38冊)。

自分の場合、文章の型を意識して書くことをあまりしてきませんでした。
身近な人の中で、文章がうまいと感じる人をマネして書いてきた感じです。

なので意識的ではないにしても、それなりの型に当てはめて書いているかなと。

ちなみに本書では3つの型を紹介しています。

38冊の中から、汎用性の高い型(真似しやすい型)を3つ紹介します。
この3つの型を使えば、文章力に自信がない人でも、わかりやすい文章が書けるようになります。
文章のプロが使っている3つの型
(1)逆三角形型・・・「結論→説明」
結論を先に述べる。新聞記事、ビジネス文書、実用文向き。
(2)PREP法・・・「結論→理由→具体例→結論」
結論を述べたあと、結論に至った理由と具体例を述べる。ビジネス文書、実用文向き。
(3)三段型・・・「序論→本論→結論」
結論を最後に述べる。論文向き。

本書では3つの型それぞれの詳しい解説があるのですが、長くなりそうなので割愛します。
詳しく知りたい方は本書を読んで頂ければと。

ちなみに、「文章 逆三角形型」「文章 三段型」とかでネット検索するとページがヒットします。
なのでそれもアリかなと。

これまで文章の型をあまり意識していませんでしたが、基本的に「(1)逆三角形型」で書いてるなと思いました。

特に仕事のメールは結論から先に書くようにしています。
身近な先輩や上司がそうやって書いていたのをマネして、私も自然とそうなっていった感じです。
チャットも基本は同じですが、もう少しラフに書いてる気がします。

6位:比喩・たとえ話を積極的に使う

6位は「比喩・たとえ話を積極的に使う」です。
100冊の中で、比喩の大切さに触れていた本は、23冊ありました。
比喩とは、
「ほかのものにたとえて表現する」
ことです。「喩」には、「たとえて、意味・内容を理解させる」という意味があります。
比喩は、書き手の主張や大切なことを読み手に印象付ける役割を担っています。比喩を使うと、理解しにくい物事がわかりやすくなったり、イメージしやすくなったりします。
比喩の効果は、おもに次の4つです。
比喩の4つの効果
(1)ショートカットできる
(2)難解な内容、複雑な内容、未知の内容をわかりやすく伝える
(3)読み手がイメージしやすくなる
(4)意味を強調できる

本書では比喩の4つの効果それぞれの詳しい解説があるのですが、長くなりそうなので割愛します。
詳しく知りたい方は本書を読んで頂ければと。

私がこれまで書いた文章を振り返ると、比喩やたとえ話をほとんど使ってない気がします。
比喩やたとえ話を使うシチュエーションは、難解な内容を伝える時に使うケースが多いかなと思います。

noteの場合、難解な内容を伝えることは避けている気がします。
noteは趣味で書いてますし、わざわざ難解な内容をチョイスして記事にしていないかなと。

仕事の場合、難解な内容を伝えるとなったら文章(メールやチャットなど)で伝えることは避けているかなと。
対面の打ち合わせやWeb会議で伝えるようにしています。

といった感じなので、これまで比喩やたとえ話をほとんど使ってきませんでした。
ですが使えるようになると、コミュニケーションの幅が広がりそうだなと思いました。

すぐに実践はできなくとも、意識してちょっとずつ使ってみようかなと思います。

13位:「、」「。」をテキトーに打たない

句点(「。」いわゆる「マル」)と読点(「、」いわゆる「テン」)を2つあわせて「句読点」といいます。
句読点には、「文章の意味を明確にする」「リズムを刻む」といった、文章にとって重要な役割があります。

読点は特に、けっこう個人差が出るなぁと感じています。

適切なタイミングの読点って、けっこう難しい気がします。
というか、過剰に多かったり少なかったりしない限り、ある程度好みが出てくるのかもなと思いました。

ただ読点を打たなすぎると、複数の意味に取れる文章が出来てしまう可能性があります。
例文を引用します。

×悪い例
生まれてはじめてフランス料理のフルコースを食べて感激しました。
改善例1
生まれてはじめて、フランス料理のフルコースを食べて感激しました。
悪い例は、そのままだと複数の意味に取れます。
・意味①
いままでもフランス料理のフルコースを食べたことはあるけれど、「(今回)生まれてはじめて感激した」。
・意味②
「(今回)生まれてはじめてフランス料理のフルコースを食べた。そのことが感激だった」
意味①を表現したい場合は、改善例1のように「はじめて」の後ろにテンを打ちます。意味②を表現したい場合は、下記のように打ちます。
改善例2
生まれてはじめてフランス料理のフルコースを食べて、感激しました。

複数の意味に取れる文章はなるべく避けたいですね。
とはいえ読点を打ちすぎると、なんともリズムの悪い文章になってしまいます。

たまに、読点が極端に多い文章に遭遇します。
リズムが悪い上に、読点が多すぎて読みにくいと感じてしまいます。

逆に、読点が極端に少ない文章にも遭遇します。
それはそれで、文の切れ目がなくて読みにくいと感じてしまいます。

こうやって書くと、「自分の文章は読点のタイミング適切だろうか?」と疑問が浮かんできます。
この文章を書いている今も、読点の数に意識が向きすぎてしまっています。
読点の適切なタイミングは、意識しすぎると良くなさそうです。

自分の文章、読点が極端に多くはないはず。
そして極端に少なくもないはず。そう信じたい。

14位:段落はこまめに変える

Point
1:改行のタイミングは、内容や呼吸の切れ目
2:5~6行、文章が続いたら改行を入れる
3:ブログやSNSでは2~3行で改行する
文章は読み手に伝わることが使命です。改行がなく、長い文章が続くとどうなるでしょうか。改行がないと、
・内容の切れ目がわからず、理解するのに苦労する。
・文字がぎっしり詰まって見えるので、とっつきにくい。
・息をつく場所がないので、途中で読みたくなくなる。
などの理由で、伝えたいことが伝えられなくなります。
改行し、段落に分けていくことで、文章は読みやすくなります。

これは先ほど引用した「句読点」と比べたら、実践しやすいように感じました。

小説やビジネス本は、こまめに段落が分かれてなくても読めてしまいます。
引用にもある「文字がぎっしり詰まって見える」状態でも、すんなり読めます。

ただブログ等のWebページは、こまめに段落が分かれてないと途中で飛ばし読みしてしまうことがあります。
あくまで個人的にですが。

なのでnoteでは意識的に、こまめに段落を分けるようにしています。
基本的にPCでnoteを書いているので、PC版の感覚で段落を分けています。

ですが、スマホ版はPC版と比べると横幅が狭いので文章の折り返しが早いです。
スマホ版で見ると、こまめに段落を分けていても「文字がぎっしり詰まって見える」ことがあります。

もう少しスマホ版に意識を向けながら段落を分けていく必要があるなと思っています。

30位:考えるために書く

言語は、コミュニケーションのツールであると同時に、思考のツールでもあります。
書くことは、伝達手段であると同時に、思考の手段でもあります。
『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)の共著者、古賀史健さんは「考えるために書きなさい」と指摘し、次のように述べています。
「われわれは、理解したから書くのではない。理解できる頭を持った人だけが書けるのではない。むしろ反対で、われわれは『書く』という再構築とアウトプットの作業を通じて、ようやく自分なりの『解』を掴んでいくのだ」(『20歳の自分に受けさせたい文章講義』/星海社)

本書の中で引用されている内容が良かったので、引用してみました。

書き始めた時点で理解できているケースもありますが、書きながら理解が深まっていくこともよくあります。

あと、頭の中で悩み事がグルグル巡っている時にノートに書き出したりすると頭の中が整理されることもよくあります。

頭の中だけで考え事をしていても、堂々巡りになってしまうことってありますよね。
そういった時に書き出すことで進展があったりします。

以前記事にも書いたのですが、感情を書き出すことで不安を軽減する効果があったりします。
(せっかくなのでリンクしておきます)

【読書感想】「考えすぎない」人の考え方 - 感情を書き出すことで不安は軽減される

おわりに

ということで『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』に関してアレコレ書いてみました。

今回の記事で引用したのは、

  • 1位:文章はシンプルに

  • 2位:伝わる文章には「型」がある

  • 6位:比喩・たとえ話を積極的に使う

  • 13位:「、」「。」をテキトーに打たない

  • 14位:段落はこまめに変える

  • 30位:考えるために書く

の6つでした。

本書は「悪い例」「良い例」といった形式で例文がたくさん載っています。
今回の記事ではあまり引用できませんでしたが、「悪い例」「良い例」を見比べることで理解が深まりました。

文章術の本を読むと、自分の文章に対するチェックが厳しくなってしまいます。
チェックによって文章がより良くなる(はず)ので良いことなんですが、いつも以上に時間が掛かってしまうなと今回改めて感じました。
徐々に慣れていけたらなと思います。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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