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【読書感想】文章の鬼100則/川上 徹也

「文章の鬼100則」こちらの本、読みました。

文章術に関する本は『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』に続いて2冊目です。

1冊目として読んだ上記の本との関連性もあり、納得感がありました。


本の内容

まずはAmazonから本の内容を抜粋します。

文章力がないまま社会人になったあなたへ。
「働く文章」を武器に持て!
「働く文章」とは……
1、読み手に働きかけ、その心にグッと刺さる
2、読み手を動かし、ビジネスで結果を出す
3、あなたの分身となり、勝手に働きお金を稼いでくれる
「伝わる」だけの文章から「相手を動かす」文章へ。

こんな感じの本です。

基本的に1テーマ見開き2ページで構成されていて読みやすかったです。

また記事の冒頭でも触れましたが、以前読んだ文章術の本との関連性もあり納得感がありました。

著者情報

本書の著者である「川上 徹也」でネット検索したところ、いくつかヒットしました。
リンクしておきます。

いくつか引用と感想

タイトル・見出しは文章の顔

あなたが書く文章は、本気で読まれているだろうか?
それは本文を読む前にもう決まっている。決め手となるのは、タイトル・見出し、キャッチコピーなど、本文の前にある1行だ。まずその1行で読み手の心をツカみ、読んでみたいと思わせる必要がある。膨大な情報があふれている現在社会においては、読み手はその1行だけを見て、本文を読む価値があるかどうかを判断するからだ。
タイトル・見出し、キャッチコピーなど、本文の前にある1行は、いわば文章の顔である。人の第一印象が顔で判断されるのと同じように、文章もまず顔で判断される。
顔がないのは論外だ。何について書いてある文章か分からないので、読む気がしない。
いかなる文章にも、タイトルや見出しをつける習慣をつけよう。

今回の引用を読んだ時、「そういえばそんなにタイトル凝ったりしてないかもなぁ」と思いました。

また、文章術とはジャンル違いなのですが、以前書いたSEOの記事の引用を思い出しました。
リンクしておきます。

SEOの観点では、アクセスアップしたいならタイトルを凝るのは納得ですね。

引用には「いかなる文章にも、タイトルや見出しをつける習慣をつけよう。」とあります。
仕事上のメールやチャットなども含まれている気がします。

そう考えると、仕事上のメールやチャットでタイトルや見出しをそこまで意識できていないかもしれません。
メールやチャットで毎回タイトルや見出しを考慮するのは数も多いので大変ですが、無理のない範囲で意識してみようかなと思います。

書きたいことは書かない

「何を書くか(WHAT)」を決める時、「あなたが書きたいこと」は書かない方がいい。
「どういうこと?」と思ったかもしれない。
あなたが、一所懸命に「書きたいこと=伝えたいこと」を書こうとする時のことを想像してほしい。「伝えたいことがどうやったら伝わるだろう?」とばかり考える。視点は、自分の内面にばかり向いているはずだ。
それでは読み手に伝わらない。なぜなら、読み手はあなたのことよりも自分のことに関心があるからだ。
「あなたが書きたいこと」よりも、「読み手が読みたいこと」を書こう。常に読み手を意識することで、きちんと伝わり行動したくなる文章になることが多い。

これに関しても引用を読んだ時、「そういえば書きたいこと書いてるだけかもなぁ」と思いました。
noteに関して、という前提ではありますが。

なるべくたくさんの人に読んでもらうことを想定しているなら、たしかに「読み手が読みたいこと」を書くべきですね。
書きたいことを書いて人気になるケースもあるとは思いますが、基本的には読み手ファーストで。

noteも様々な面があります。
単純にアウトプット目的だったり、ストレス解消的な目的だったり。
そういった目的なら、そこまで読み手を意識する必要はないかなぁと思っています。

読み手を意識していないような、良い意味で視野の狭い文章に惹かれることも多いですし。

私もnoteは趣味の一環で書いているので、ほどほどの読み手意識でいこうかなと。

色々と書いてみましたが、仕事で書く文章(メールやチャット等)に関しては読み手をしっかり意識しないとですね。

それにしても「書きたいことは書かない」というタイトルは、惹きつけられるものがありますね。
実際の主張は「読み手が読みたいことを書こう」ですが、このタイトルにすることでより興味が持てた気がします。

「短いこと」は、いいことだ

文章が読みにくくなる原因の多くは、一文が長すぎることにある。
読点(、)で、次々と文が繋がれている文章はその典型だ。特に「が」という接続詞を逆説以外の意味で使うと、どうしても文章が長くなる。
句点(。)で分割して、「短い文章」にするだけでも読みやすくなる。
文章を短くするコツは、「一文一義」を徹底することだ。一文一義とは、ひとつの文にひとつの情報だけを入れること。同じ文章の中にいくつもの情報が入っていると、読み手にストレスがかかる。人間の脳はめんどくさいことが嫌いなのだ。めんどくさいと思うと、文章の中身が頭の中に入ってこなくなる。
ひとつの文の中では、伝えたいことをひとつに絞ろう。分かりやすく、すっきりした印象を与えることができる。結果として一文が短くなるので、より読みやすくなるのだ。

今回の引用を読んだ時、以前の記事で引用した「文章はシンプルに」を思い出しました。
通じるものがあるなと。

【読書感想】「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 - 1位:文章はシンプルに

上記引用の本はランキング形式の本で、「文章はシンプルに」は1位になっています。
なので今回の引用を読んだ時にも納得感がありました。

ちなみに読点・句点の件は、以下の引用を思い出しました。

【読書感想】「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 - 13位:「、」「。」をテキトーに打たない

読点・句点は個人差がある印象ですし、個性を出せるところでもあるかなと思っています。

とはいえ「一文一義」は意識しないとですね。

「流し読み」大歓迎

会議に出席していて、資料が配られたとする。あなたは、初めから一字一句精読するタイプだろうか?それともまず、ざっと全体を流し読みするタイプだろうか?
人は文章を読む時、「精読派」と「流し読み派」に分かれる。
書き手としては、じっくり読んでほしい。時間をかけた文章だとなおさらだ。流し読まれて、文意を誤解されたら余計にそう思うだろう。
(中略)
つまりこういうことだ。
ビジネス文章は「精読派」が読んでも、「流し読み派」が読んでも、きちんと伝わるように書く必要がある。
ではどうすればそのような文章が書けるだろう。
書き手側は「文章は細部までじっくり読んでくれるもの」という前提で書いていることが多い。まずはその前提を取り下げることだ。
「流し読み」大歓迎の気持ちで書いてみよう。「流し読み派」が読んでも大意が分かるという視点で文章をチェックするのだ。
そうやって書くと、自分の中で伝えたい内容が明確になってくることが多い。すると「精読派」が読んでも誤解なく文意が伝わる。いいことづくめだ。
その時に重要になってくるのが、次項で取り上げる「見出し」である。
見出しだけを拾い読みしても、おおよその文章の意味が分かることが理想だ。

自分は「精読派」と「流し読み派」のどっちだろう?と考えた時、どちらかというと精読派かなと思います。
なので「流し読み大歓迎」のスタンスは持っておいた方が良さそうだなと思いました。

私は仕事で資料を準備したりする時、文量が多くなりがちです。
それはたしかに精読してもらえる想定ですし、全員が精読したら認識違いも発生しにくいはずなのでメリットもあります。

ですが引用にもある通り、流し読みする人もいるでしょうし、そもそも文量の多い資料を読むのが苦手な人もいそうです。
流し読みする人もいることを前提とするのは、意外と盲点でした。

資料もそうですが、メールも長くなりがちです。
そちらも流し読み前提のスタンスを持った方が良さそうです。

引用にもある見出しの活用もその通りで、伝えたいことに強弱をつけるのは大事だなと改めて思いました。

見出しは、行き先掲示板

想像してほしい。
タイトルがあって、その下に何千字もの長文でびっしり書かれている記事を。
あなたはその記事を読みたくなるだろうか?それを見ただけでげんなりして、読む気が失せる人が多いだろう。
他人はあなたの文章を読みたいと思っていない。だとしたら、少しでも読みやすいように気を配るのが、書き手の役割だ。
長文は、できるだけ分割する。それぞれに見出しを入れよう。それだけで格段に読みやすくなる。流し読み派にも対応できる。
多くの人に読んでもらう記事だけではない。会議などで配られる資料であっても同じだ。見出しがなくだらだらと長い文章は、いくらきちんと読もうと思っても内容が頭に入ってこない。
見出しは、行き先掲示板のようなものだ。
記事に興味を持った読者は、まずざっと全体を見る。そこで自分に関係がありそうな内容が書かれているかどうかを瞬時に判断する。そしてきちんと読むかを決めるのだ。
その時に重要なのが、行き先掲示板としての「見出し」だ。本文よりも大きめの文字で目立つので、そこだけは頭に入ってくる。その段落の内容が要約されていると、文章全体がどこへ向かっているかを知ることができるのだ。

メール、チャット、資料などなど、仕事上で文章を書くことは多いです。
それぞれフォーマットは異なりますが、どれであっても長文がびっしり書かれているのは読む気が失せますよね。

長文であっても仕事であれば読むでしょうけど、読み手の負担を下げる工夫はした方が良いかなと。

そしてどんなフォーマットであっても、見出しをつけることは出来るかなと思います。

メールの場合、メーラーによっては装飾が難しいかもしれませんが、工夫次第で見出しっぽくすることも出来るかなと。

チャットも同様で、短いやり取りなら見出しは不要かと思いますが、長くなってしまう場合は見出しを意識した方が良いかなと。

見出しをつけて全体像を掴みやすくするのは、読み手の負担を下げることにも繋がるはずです。
今まで以上に意識していきたいと思いました。

結局は、

  • 読み手を意識する

  • なるべく読み手の負担を下げる

  • 読み手がその文章を初めて見た時にどう感じるか想像する

といった辺りが大切なのかなと。

なぜ「問いかけ」は有効なのか?

あなたの書く文章は、読み手に何か問いかけているだろうか?
人は何かを問いかけられると、そのことについて答えを探す習性がある。
つまり「自分と関係がある」と思いやすいということだ。その習性を利用しよう。
特にタイトルや見出しなど最初の1行で相手に問いかけると、「自分に関係がある」と思ってもらいやすくなる。

私はあまり問いかけをする文章を書かないので、意識してみようかなと思いました。

なんでもかんでも問いかけするのも違和感があるのでポイントを絞ってですが、たしかに問いかけがあると「自分と関係がある」と思いやすくなりますね。

ですが普段のメールやチャットの場合、意図的に問いかけ形式にする機会はあまりない気もしました。
質問する文章であれば自然と問いかけ形式になりますが、それ以外の文章を意図的に問いかけ形式にする機会はあまりなさそうだなと。

プレゼンとかそういったシチュエーションの方が、問いかけは効果的な気がします。

ちなみに引用の続きとして「さおだけ屋は、なぜ潰れないのか」等の事例を交えて詳しく解説しています。
ですが、自分はそこまで凝った問いかけをする機会はあまりなさそうなので割愛しています。

詳しく知りたい方は本書を読んで頂ければと。

おわりに

ということで「文章の鬼100則」に関してアレコレ書いてみました。

今回の記事で引用したのは、

  • タイトル・見出しは文章の顔

  • 書きたいことは書かない

  • 「短いこと」は、いいことだ

  • 「流し読み」大歓迎

  • 見出しは、行き先掲示板

  • なぜ「問いかけ」は有効なのか?

の6つでした。

前半の引用では文章術の記事以外に、SEOの記事との関連もありました。
ジャンルは異なりますが、タイトルや見出しの重要性という観点では近いものがあるのかもなと思いました。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

「文章術」関連の読書感想をマガジンにまとめています。
こちらも良ければぜひ。


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