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服装史Ⅸ

ロココ期❷

ルイ16世1774−89年

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街着や散歩着がアングロマニア(英国趣味)の流行でモードとして登場しました。1つ目がフロック:frockと呼ばれるイギリス貴族の上着で、ウール製で衿がつきの実用的な街着として好まれました。

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2つ目はライディング・コート:riding coat(ルダンゴト:redingote(仏語))と呼ばれる乗馬用のコートです。大きな外套で雨よけのケープを付けたデザインになっています。

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女性のローブでも、イギリスの影響を見ることができます。それがローブ・ア・ラングレーズ:robe a l'anglaiseと呼ばれるイギリス式ローブで、後ろのウエストがフィットしている所や背中の線がすっきりしている特徴があります。

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また女性のカジュアルな服装として、フランス式ローブの後ろを2箇所紐でたくし上げて歩きやすくしたスタイルのローブ・ア・ラ・ポロネーズ:robe a la polonaiseが主流となりました。

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カラコ:caracoと呼ばれるボディスとペティコートを組み合わせたスタイルは、庶民の衣装が元となっており、室内着や散歩用の衣装として広まりました。

ハプスブルク家から嫁いできた王妃マリー・アントワネットに服装のアドバイスをしていたのが、御用商人のローズ・ベルタンです。彼女はマルシャン・デ・モード:marchand des modes(モードの商人)として、リボンやレース、羽根、リボン、造花などで服装全体を飾り立てたり、ヘアースタイルにも飾りを加える新鮮なアイデアを生み出しました。

18世紀後期には、木綿工業が発展し、綿よりも高級な絹の需要は小さくなりました。

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