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マンガ編集者、4タイプいる説

こんにちは、昨年末に「講談社やめてWebtoonやる」という退職エントリを書いた、ムラマツです。(この自己紹介、もうしばらく擦らせてもらいます。)

このnoteではWebtoonの話題を中心にしたいと思っているんですが、今回は閑話休題、「マンガ編集者、4タイプいる説」についてお話ししたいと思います。

この説は僕が勝手に提唱しているだけなので、性格診断とか占い記事を読む時のような軽〜〜い気持ちで読んでいただければ幸いです。

①マネージャー型

まずはマネージャー型。作家さんのマネージャーのように働くタイプです。
モットーは「作家さんに寄り添って気持ちよく描いてもらうのが編集!」。自分が好きな作家さんに熱烈にアピールして連載してもらい、モチベーション高く仕事をしてもらうことに長けています。口を開けば、作品と作家さんへの愛の言葉が飛び出します。映像化など、作品の展開が多角化して取り回しが難しい局面でもしっかり対応してくれます。一方で新人作家の企画立ち上げが苦手だったり、作家さんの側に立ちすぎて厳しいことが言えないという弱点もあります。編集者全体の30%くらいいる印象です。

②問答型

お次は問答型。作家さんのカウンセラーのように働くタイプです。
モットーは「作家さんの中から作品を引き出していくのが編集!」です。問い続けることで「この作品で何をやりたいのか」や「作家としてどうなりたいのか」を作家さん自身に気づかせていくような打ち合わせをします。口を開けば、抽象的なんだけど妙に鋭かったり、考えたこともないような質問が飛び出します。「作家でもない編集者が作品のアイデアを出すのは愚の骨頂!」と思ってたりします。作家さんの個性を引き出すため、担当作品のバラエティが豊かで、時に革新的な作品を産み出せたりします。一方で作品を立ち上げるのに時間がかかってしまう傾向があり、アイデアに困った作家さんに手が打てない嫌いもあります。編集者全体の40%くらいいる印象です。

③企画型

3つ目は企画型。作家さんの構成作家のように働くタイプです。
モットーは「自分で企画を立案し、面白く描ける作家さんにオファーするのが編集!」です。問答型とは対照的に、作品にアイデアを出すことを厭いませんし、アイデアを出すのが仕事!くらいに思ってます。口を開けば、最近自分が面白いと思っていることや、自分が発見した物語の法則などが出てきます。新人作家さんや職人的な作家さんの担当が得意で、早く多く作品を世に出すことができます。一方で、担当作が似かよったり、天才的な作家さんを型にはめてしまう危険性もあります。編集者全体の15%くらいいる印象です。

④マーケター型

最後はマーケター型。作家さんのコンサルタントやアナリストのように働くタイプです。
モットーは「時代性のある作品を作り、作品と作家さんのイメージ戦略をするのが編集!」です。市場の分析や作品のイメージ作り&話題作りが得意です。口を開けば、最近の読者はどのような傾向があるのか、あの人気作はどのように火がついたのか、といった話題が出てきます。作品のイメージ作りが得意なので賞レースに強かったりしますし、様々な施策で作品を売り伸ばすこともできます。一方で話題先行になりがちだったり、時代性が強い分、一過性で終わる可能性もあります。編集者全体の15%くらいいる印象です。

どの編集者が一番ええの?


はい、というわけで4タイプご紹介したのですが、「結局、どの編集者が一番ええの?」と問われれば、作家さんにとってしっくりくる人、と思います(当たり前)。

どんな優秀な編集者でも、描きたいものがハッキリイメージできてる作家さんには企画型は煩わしいし、アイデアがほしい作家さんには問答型は厳しい。優秀さにも色々あるというか、本当に人と作品に寄りけりですね。

僕自身は、企画型50%、問答型とマーケター型それぞれ20%、マネージャー型10%くらいかな、と思います。わかりやすく「4タイプいる!」と書きましたが、実際はこんな感じで4要素を大なり小なりみんな持っていて、経験を重ねるにつれ、いずれかの要素が強くなってくる感じなのかな、と。

まあ、そんな感じで色々と書きましたが、あえて編集者に必要な素養をひとつだけ上げるなら誠実さではないかと。作家さんと自分自身の両方に誠実な人なら、自分がどんなタイプで、どんな作家さんが担当でも大丈夫と思います。

……というわけで、現在STUDIO ZOONでも絶賛編集者募集中です。現在のWebtoon市場だと比較的「企画型」「マーケター型」の編集者が活躍しそうな気がしますが、誠意がある人ならきっと大丈夫です。一緒に働きましょう!かなり面白いっすよ!ぜひぜひご応募を!⇩

※必須条項にコミック経験者のみとありますが未経験でも大丈夫です。
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