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コーヒーの歴史vol2【ヨーロッパ・アメリカ】

前回からの続きです。
▼前回▼

ヨーロッパのコーヒー事情

ヨーロッパのコーヒー文化に影響を与えた人物の1人はナポレオンです

ナポレオンが1806年、ヨーロッパの植民地に対して出した大陸封鎖令により砂糖やコーヒーが不足しました。
その影響で、植民地の人々は入手可能な食材から砂糖やコーヒーを作る科学研究をすすめたことで、大麦などから作った代替コーヒーが広まりました。

しかし、この代替コーヒーには覚醒作用がありません。
カフェインを持つ植物はは当時のヨーロッパには存在していなかったことが原因です。

工業化とコーヒーと労働者

ヨーロッパでは19世紀頃から、コーヒーを自宅で飲めるようになり、産業革命後、市民層に普及しました。

厳しい労働と貧困の中働く人にとって、眠気や披露を和らげるものとして愛用されました。
それがやがて市民の中で習慣化され、大量消費につながることとなります。

また、19世紀後半、アメリカやドイツで急速な工業化が進み、工業労働者たちがコーヒー消費を高めました。
労働者がコーヒーを好んだ理由はヨーロッパと同じく、眠気や披露を和らげるものだったからです。

当時、過酷な労働をしていた労働者にとって、コーヒーは欠かせないものだったのです。

ですが、コーヒーを飲み始めたのは労働者だけではありません。
工業化に伴い生活水準が上昇し、富裕層もコーヒーを楽しむゆとりが生まれてコーヒーを愛飲するようになりました。

こうして、富裕層も労働者層もコーヒーを好んで飲むようになったことで、19世紀頃、世界的にコーヒーブームが到来したのです。

技術の進化と大衆化

コーヒーが大量消費される様になったのは、汝窯があったからなのですが、
その需要に対応できるほどの大量供給ができる技術があったからです。
進化した技術は大きく以下の2点です

・焙煎機の改良が続き、大量焙煎が可能になったから
・輸送、流通の改善

19世紀後半に発達した鉄道網が輸送、流通の改善につながりました
以前まで、コーヒーは高地で育つため輸送が難しいという課題がありましたが、鉄道網の発達によりコーヒーの普及に大きく影響を与えました。

大量生産が可能になり、豆の価格も下がる。さらに輸送が効率化されたことで一般大衆にも広まっていきました。

アメリカのコーヒー事情

第一次世界大戦の時に、アメリカは兵士にインスタントコーヒーが支給されたことがきっかけとなり、戦場で愛飲されました。

20世紀に入ると、アメリカ以外にも戦時中はどの国でもコーヒーは使われていました。覚醒、興奮など、眠気防止、疲労感の軽減に役立ったことはもちろん、香りや温かいものを飲む行為がリラックスにつながったことが理由です。

さらに大衆にもコーヒーが普及してきたことで、インスタントコーヒーこそ忙しいキャリアウーマンの味方だという考えも広まりました。

このように、需要が増していったことで、この頃からインスタントコーヒーの製造に乗り出す会社が増えてきました

また、この頃から、科学的根拠をもとに、コーヒーは体に良いということが広まりました。それ以前は、コーヒーの成分が人体に害をもたらすと考えていた人も少なくありません。

コーヒー文化が順調に浸透してきたかと思われていましたが
20世紀半ば、アメリカでコーヒー豆の価格高騰が続きます

その結果、コーヒー離れが起こり、コーラなどの清涼飲料水に乗り換える人も増えてきました。

そこで、コーヒー離れを防ぐために「コーヒーブレイク」という言葉が作られました
仕事中に小休憩をとる習慣が作られ、その後にオフィスや家庭、飲食店でのコーヒー消費が増したのです

私達も聞いたことのある「コーヒーブレイク」はこのときに誕生したものなのです

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今回紹介したコーヒーの歴史はほんの一部です。
続編も検討しています。
今回の内容は以下の書籍を参考に執筆しました。

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