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アイスランドの食生活に日々葛藤している件

自分の生活を一つ変えると見えてくる新しいもの一つ。
アイスランドで暮らし始めて1つどころか100個も200個も見えている気がする。

昨日はアイスランドの食の歴史の授業。天候は変わるわ、冬は長いわでとにかくなんでも発酵させて長期保存をさせて脂肪とタンパク質を摂取するという歴史だった。だから茶色いものが多いし、塩っけが多い。

アイスランドの食生活は正直言って乏しい。
それは厳しい環境からなるしょうがない歴史なんだけれども
それにしても乏しい。。。

家庭によって様々だとは承知しているが、うちのアイスランドファミリーは本当に料理をしない(家族みんなが集まる時などの何かの行事ごとでは作る)。それぞれが何かを食べているんだろうが、何を食べているかはわからない。チョコ?クラッカー?…何か「食事をした」っていう形跡がとにかくない。
これは田舎の実家でおばあちゃんや母の手料理が当たり前だった私からすれば大事件で、ここに来て2年が経とうとする今でも全く理解ができない。

ではこちらでは外食が当たり前かと言われればそれも違って、そもそも外食の概念が違う気がする。ファストフードは無限に選択肢がある。聞いたことない名前のファストフードのお店が至る所にあって、いつも人で溢れている。こちらではファストフードが日々の食事の一部であって、至って当たり前に日々の食事の選択肢に喰い込んでくる。しかも高確率で。しかし、ファストフードは外食か?

私の外食の定義は、どこかの美味しいお店で美味しいご飯を美味しく食べられた時であって、KFCやピザでお腹を満たすだけの時間は外食したとは言えない。良いレストランはもちろんあるが値段が張る。ランチで一食3000円以内では収まるのは少数だし、夜ご飯となると一食1万以内で抑えられたらおめでとうというレベル。だからファストフードではない”良い外食”は日々の選択肢にはあまり入ってはこない。

しょうがないことだけれどアイスランドに来てから自分の中の食に関するレベルが格段に下がったのは否めない。緑の野菜を食べれれば良し、1品でも自炊して美味しく腹を満たせれば良し、ファストフードも週1に抑えられたら万々歳。。特にアイスランド人がパートナーだとさらにレベルは下がる。笑

私は自分たちで野菜を育てて、手作りできるものは全て作って、そこから料理を適当にしていくのが理想で、実家では7割くらいはそれで生活していたんだ!
そこからさらなる高みにいくのが当時の目標で、そのためにパーマカルチャーを考えたり、手作りの範囲を広げていきたいと思っていたんだ!!笑 
今は限りなく遠い。

アイスランドに来たのは縁であってタイミングだったけれど、まさかの食事情で毎日壁にぶつかっている。
日本のテレビ番組の食に関する情報の多さ、レシピ本の豊富さ、そして家庭的レストランのクオリティーの高さ。ああ日本って食への愛がすごいんだよ!

あとがき*
授業の質問タイムで、「こちらでは料理をしないことが普通なんですか?」と教授に尋ねてみた。教授の答えは、「趣味で料理する人はまだまだ多いけれど、何かを買って食べることはヨーロッパ全体の風潮になっているとも言えると思うよ」ということだった。日本も田舎と都市暮らし、家庭環境で一概に言えることではないけれど、風潮をまとめれば、まだまだ日本の食は健康的な方ではないかと思う。




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