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”君は十分、愛されていたんだよ” 

映画”homestay” #映画感想文  part1


久しぶりに選んだ映画は、小説”colorful”が原作の”homestay”
理由は、好きなアイドルが主演をしているということだけで、原作がどれほど有名であったかは恥ずかしながら後から知った。

”現代の中高生、そして親世代にも見て欲しい映画”

かなり省略していうと、なんらかの原因で死亡した「小林真」という体に「シロ」という別の魂が乗り移り、100日間真の体にホームステイし、真の日常を過ごす中でなぜ真が死んだのかを明らかにするというお話。

いじめや、失恋、家族の分断などで裏切りを感じ、ただ自分の存在に気づいて欲しかった真
最初はシロも周りの人たちが真を追い詰め殺したんだと生前の真に同情し、シロ自身も絶望していくが、事故に遭いそうになった真を命がけで守った母の姿や常に真の味方でいた幼馴染の存在を目の当たりにし、
本当は周りの人たちの密かな深い愛に真自身が気づいておらず、真自身が真を殺したことに気付く。

「僕が死ぬことで誰かが僕に気づいてくれればいい」と遺して自殺した真と、
最後にシロが残した「君は十分愛されていたんだよ」という手紙が大変印象的だった。

愛って、気づきにくいようにできてる


こんなことって本当によくあるよなと思う。
愛って本当に気づきにくい。
というか、気づきにくいようにできてる。たぶん。
きっと行動には現れない愛や受け手には逆効果になってしまった愛、心に届くまでに跳ね除けてしまった愛が山ほどあるのだろう。

それらに気づけなかった真の最後の選択はとても無念で
とんでもなく儚いものであるが、
真に起こった全ての出来事を含め、現代の日常を示唆しているものであると感じる。

結末までもは見てのお楽しみに書かないが、(ここまでネタバレしといて)
この魂のホームステイを操っていた”管理人”が最後にこぼした
「真、しぶとく生きなね」
あまりにもあっさりであったが、
どっ直球で、あたたかく、心に触れるものだった。




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