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アフリカのバッタ危機も心配です

世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影で、アフリカのバッタの大量発生という危機が起こっている。70年に1度の大規模、アフリカから中国まで飛来しているなんて、想像つくだろうか。ただ飛来しているわけではなく、農作物や家畜のエサまでもを食い尽くしながらバッタの大群が海まで超えているというのだ。古来より神の罰とも称され、人類を危機にさらしてきた、バッタは、現在も絶賛、人類の脅威というポジションに君臨しているらしい。

世界規模の食糧難を引き起こしかねないバッタの被害と、それに伴う社会情勢の不安は、日本でも無縁なことではないだろう。しかし今は、アフリカの悲惨な状況を想像すると胸が痛い。さらにアフリカでも新型コロナウイルスの感染が拡大しているという。

なぜこのようなニュースに関心を持ったかと言えば、前野浩太郎博士のバッタを倒しにアフリカへ孤独なバッタが群れるときを読んでいたからだ。バッタ被害を食い止める研究を志し、アフリカに単身乗り込み、数々の困難に、熱すぎる想いと、行動力と、学習欲と、バッタに対する偏愛とでぶつかっていく様を描き切ったこの本は、表現する言葉を探すことが難しいくらいに、最高に面白かった。いつか本にある志にある通り、バッタの謎を解明して、人類の危機に対し解決の一翼を担うに違いないと信じていた。

現在、前野博士は日本にいるらしい。この事態に彼をアフリカにいさせないとは、どこまでも天はバッタに味方をするのだろうと勝手なフィクションを見る目線で思ってしまう。でも実際にそうなのだ。今回の70年に一度というサイクルも、人間のライフサイクルで解決するのに、ずらしてくる印象がある。セミの発生周期が素数だとか、ほんと虫ってやつは・・・。

以下に、Forbes JAPANの記事で紹介されていた前野博士の言葉を引用させていただいた。多くの人にこの問題を知ってもらえれば、解決の糸口がつかめるかもしれないと、私も、そう思う。

===ここから===
バッタ対策で一番大切なのは、『風化させないこと』です。ケニアでは70年に一度の大発生と呼ばれ、長く被害を経験していませんでした。被害がないと予算が打ち切られ、対策の経験やノウハウは忘れられてしまいます。そうして、忘れた頃にまた被害が起きるのです。

いま対策を講じなければ、被害はさらに中央、西アフリカへと広がるでしょう。現地では数年に及ぶ干ばつや大雨で食料問題がすでに起きていて、傷ついている人々がさらに深刻な危機に直面しています。サバクトビバッタは越境して被害を広げる、グローバルな問題です。多くの人にこの問題を知っていただきたいですし、研究の力で貢献したいです
===ここまで===


※百姓貴族は人気漫画家荒川 弘さんの、酪農農業漫画ですが、2巻に日本の北海道開拓事態のバッタ(こちらはサバクトビバッタではなくトノサマバッタ)の被害の話が出てくるのでご紹介。これも面白いです。

※サハラ砂漠の美しい写真をありがとうございます。

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