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ポケモンで考える教育論

僕がポケモンデビューしたのは『ポケットモンスター金銀』です。
それまで兄が赤、青、ピカチュウ版を持っていて、
兄が遊んでいるのを横目で見てました。
当時僕は5~6歳ぐらいだったので、あまり記憶にはないのですが、
ある日友達と遊んでいると兄から『新しいポケモンがきたぞ!』
と教えてもらい嬉しくて急いで帰ったことだけは覚えています。

そんな感動を届けてくれたポケモンですが、
なんかこう…もっと深いものをこのゲームは教えてくれるんじゃないかと
勝手に考えてたら一つ思いついたことがあるんですよ。

ポケモンの育成と人間の教育って同じじゃない?

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ポケモンの3値って知ってる?

ポケモンにはポケモンの能力を決める
種族値、個体値、努力値の3つの値が存在します。
これをポケモン界隈では3値と呼んでいます。
ちなみにこの名称はゲーム内では用いられていません。

それぞれの値がどんなものか詳しく説明します。

・種族値
ポケモンの種類ごとに設定されている値。
関東のとある森にいるネズミのピカチュウと
伝説のポケモンの一部から戦闘民族として作られたミューツーじゃ
強さがそもそも違うのはこの種族値に違いがあるから。
・個体値
同じポケモンでも能力に僅かな差が生まれます。
これはポケモン一匹一匹にも能力の差が生まれるように
設定されていてそれを個体値と言います。
ポケモン廃人のお友達のプレイを覗いたことがあるかたは
どうして同じポケモンをたくさん持っているんだろうと思いますよね?
それはこの個体値があったからです。
・努力値
努力値はポケモンを倒したり、アイテムを使うことで
ある一定のステータスに与えられる値です。
例えば『ポッポ』を倒すとすばやさの努力値が”1”もらえて
それがある程度溜まったらすばやさのステータスが上がる仕組み。
この努力値の仕組みは作品によって大きく異なることもあります。

ポケモンの3値を簡単に説明しました。
僕はこの3値が人間にそのまま
当てはめられるんじゃないかと思うわけです。

まず、種族値。
白人、黒人、アジア人で身体能力も頭脳の差もありますよね。
日本人は背が小さくて、アメリカ人は背が大きかったり。
生まれる人種で能力の差が生まれています。

次に個体値。
同じ日本人でも得意不得意は全然違いますよね。
力はあっても、勉強は得意でなかったり、
逆もよくある話です。
向き不向きはその人の能力に大きく関わってきます。

最後に努力値。
人は努力をすることでさらに能力を高められます。
時には苦手を克服することだってできます。
ビリギャルなんてまさに努力値の素晴らしさを教えてくれる話ですよ。
また、努力値には限界があるので、そこも人間の努力と似通っていますね。

このようにポケモンの能力の値の考え方を
人間にもそのまま当てはめられるわけですよ!

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人の強さは能力だけでは決まらない

ポケモンの3値を説明しましたが、
ポケモンの良さは能力の値だけで決まるものでもありません。

ポケモンごとに持っている能力である”特性”や
ポケモンが覚える技でポケモンの強さが決まることもあります。

その他にも
見た目が好きだったり、アニメや映画で
活躍したポケモンが好きという理由で人気のあるポケモンもいます。

逆に3値に恵まれても技が弱かったり、
特性が使いにくければ人気が下がってしまうポケモンもいます。
(例えば、長年ブースターは能力は
高いのに技構成が能力を活かせないものでネタとされていた。
その不遇さゆえに愛する人もいるのだが)

人間も同じで能力が高いだけで決めつけられるものでもないですよね。
能力が特別高いわけじゃないけど周りを明るい雰囲気にしてくれたり、
人を引き付けるリーダーの素質があったり、ドローンの操縦が出来たり…

能力が高いことが全てではないのです。

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苦手を克服したってあなたは勝てない

ポケモンが人間にも当てはめられるという仮説を
説明したところでここからさらに
ポケモンの育成論と人間の教育論を
掛け合わせていきます。

ポケモンの醍醐味と言えば”ポケモンバトル”
最近ではネットでの対戦により昔よりも
バトル色が強くなったポケモンですが、
ネット対戦ではよく使われるポケモンがいます。
そして悲しいことに使われないポケモンも多くいます。

ネット対戦でよく使われるポケモンも色々いますが、
そのポケモンたちにはある共通点があります。

それはそのポケモンにしかできない戦い方があることです。

防御力や体力が高いポケモンは耐久力を活かして
じわじわ攻める戦い方をすることができるし、
耐久力はなくても素早さと攻撃力が高いポケモンは
突破力を活かしたアタッカーになることができます。

能力は高くなくても特性を活かして
トリッキーな戦術を生むポケモンもいます。

このように他のポケモンと差別化が出来ることで、
他のポケモンとは違う戦術を編み出して戦うことができるのです。
能力だけが高くても戦術が他のポケモンと同じなら
すぐ対策されて終わるだけです。

人間も何かに突出すれば他の人と差別化出来て
競争社会では価値の高い人間になることができます。

だれよりも足が速ければ陸上選手になれる。

体力に自信があるなら引っ越し業者になれる。

人を笑わすことができれば芸人さんになれる。

この様に差別化をすることが
競争社会ではとても重要になります。

ここで今の日本の教育に目を向けてみましょう。
日本の教育はあまりにも平均を目指し過ぎています。

苦手なところに対して敏感でその人の得意な部分に目を付けるどころか
見つけようともしない人もいます。
誰もが出来ることを出来ない人に対して厳しくあたります。

それでは、その人が苦手なところを克服して
みんなと同じになったところでその人の価値は高まりますか?

ポケモンで例えれば防御力が高くて攻撃力が低いポケモンを
『他のポケモンはもっと攻撃力が高いぞ!
がんばって攻撃力を上げるんだ!』
と意気込み、攻撃力を上げたところで
他のアタッカー向きのポケモンには勝てないし、
せっかくの高い防御力も上がりきらず、
耐久型の戦い方が出来ない中途半端で
バトルでは使いずらいポケモンになってしまいます。

私はとある言語障害を持っていて
日常生活は困りませんが、
仕事になると電話対応などが難しいです。
ですが、それを克服したところで電話対応ができる人なんて
この世に腐るほどいるわけです。
苦手を克服したところで
他の競争相手と能力が並んだ程度です。

それなら自分の得意なことで勝負を挑んだほうが
その人の戦い方を確立しやすいのです。

僕は苦手を克服することを否定はしません。
ですが、苦手を克服することに集中して自分の良さの足を引っ張るなんて
そんな馬鹿げたことないじゃないですか。

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いろんな人がいるから面白い

こんな風にポケモンから人間の教育論について考えてみました。
今回はバトルを基準に説明しましたが、
ポケモンの楽しさはバトルだけではありません。

ポケモンの可愛さやかっこよさ。
純粋に好きなポケモンを好きなように育てるのも
ポケモンのひとつの遊び方です。

どのポケモンもバトルに使うことしか考えられていないポケモンだらけだと
ポケモンの魅力は薄くなってしまうでしょう。

いろんなキャラクターがいるからゲームも人も面白いのです。

深刻にならずに自分を生き続けましょう!

参考:
https://yakkun.com/dp/system.htm


画像先:
https://twitter.com/pokemon_cojp
https://www.pokemon.jp/special/moyadoga/guide/human.html
https://www.pokemon.co.jp/ex/sword_shield/system/190905_01.html
https://www.pokemon.co.jp/info/2019/11/191101_p01.html?page=goods
https://collabo-cafe.com/events/collabo/pokemon-seveneleven-campaign2019/