すこし早いが、夏は来ぬ
外を歩いていると汗をかくほどの昨日の暑さであった。
暦は立夏、夏の始まりである。
我が家には、またこの季節がやって来た。
写真は我が家の愛猫、三毛ネコの『ブウニャン』、昨年の猫の衣替えである。
クシですいてもすいてもすいても抜ける冬の毛である。
我が家のこれからの季節の風物詩でもあるこの光景もあと何度見れるのか分からない。
父の他界とともにトラとブウニャンは愛知より大阪にやって来た。
十年目である。
御歳十六歳となる、人間の歳に換算すれば八十歳にもなる。
トラは一昨年末にあの世に旅立ってしまった。
ブウニャンも最近病院通いが始まっている。
年老いたブウニャンと最後まで付き合いをしていくが、別れの辛さを知っている愛猫家達がいつまでも猫を飼い続けたがるのが不思議である。
それくらい可愛く癒される『猫』ということであろう。
そして、さだまさしが歌った『にゃんぱく宣言』の通りだと思う。
♫ 忘れてくれるな
俺の頼れる飼い主は
生涯、お前ただ一人 ♫
人の我がままで飼う猫を含めた全てのペット、その命を預かる人間には重い重い責任がある。
でもこれは人間の子供でも一緒であろう。
猫と人の子を同じにするなとの意見もあろうが、勘弁願いたい。
母親の我が子に注ぐ愛情は男親には分からない部分があるかも知れない。
日本にも浸透してきた在宅勤務はある部分、今回の流行り病の正の遺産だと思う。
24時間子供の相手をし、世話をする母親の大変さを仕事を理由に見ることのなかった父親達はよく知ったのではないだろうか。
猫の衣替えの手伝いよりずっと大変なお母さん達の日常を知ったのではないだろうか。
ひとつくらいこの流行り病で良かったと思えることがあってもいいじゃないかと、またマスクの夏を迎える今、思うのである。
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