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【本解説】苦しかった時の話をしようか

今回解説する本は『苦しかったときの話をしようか』です。

自分のキャリアに不安があるというビジネスパーソンに向けて仕事に関する本質的なノウハウをお伝えしていきます。著者の森岡毅氏は経営危機にあったUSJをわずか数年でV字回復させた凄腕マーケーター人物です。

初めにおさえておきたいことは、著者がこの本を書いた糸です。それが『子どもたちがキャリアの判断で困った時に役立つ本』いわば虎の巻のような本を作ることを目的にしたそうです。自分の将来や仕事のことを考える際に何かフレームワーク的存在があれば迷わず判断できるのではないかと、そんな思いで本書は誕生したそうです。

結論

本書の結論は4つです。

  1. 何がしたいかわからないのは『軸』がないから

  2. 働く前に知っておかなければならないことがある

  3. 自分の強みは『好きなことから考える』

  4. 苦しいのは自己評価が低いから

以降で具体例を交えながら深掘りして解説していきます。


何がしたいかわからないのは『軸』がないから

1つ目は何がしたいかわからないのは『軸』がないからについて
どんな人でも学校を卒業したら何かしらの職業に就き働かなければなりません。しかし何をすればいいのか何をしたいかわからないという人たちが多いです。学校を卒業したらどんな仕事に就けばいいのか。そもそもその仕事は自分に向いているのか。やりたいことなんてないと、悩みささまよう亡霊でした。

もしかしたらこのnoteを見ているあなたもそうかもしれません。著者はこのやりたいことがわからなくて悩んでいる人に向けてこんなメッセージを綴っています。『やりたいことが見つからないのは自分の中に軸がないから』だ。

なぜ軸がないとやりたいことが見つからないのか。それは軸がないとやりたいことも生まれず、ましてや選ぶことが出来ないからです。例えば、採点基準が無いのに自分の演技をどうしていきたいとか、目の前の演技の良し悪しを判断しろと言われても答えは出ません。

では軸があるとどうなるのか。例えば車が好きだから自動車業界に入りたいという軸があれば即決できると思います。生涯年収ができるだけ高くなること、地元で安定した生活ができること、将来有望な企業に入るなど軸が決まっていれば進むべき道もおのずと決まります。

このように何がやりたいかわからないという人はまず自分自身を振り返って自分で自分を把握することが重要です。

働く前に知っておかなければならないことがある

2つ目は働く前に知っておかなければならないことがあるについて
やりたいことがわからないのは軸がないことが原因だとお伝えしました。本書は働くことに関しての指南書ですが、そもそもなぜ働かなければならないのか。

それは私たちの生きるこの資本主義が関係しています。資本主義とは働いたらその労働力に応じて報酬が得られるという制度です。ただこのような教科書的答えではさまよう亡霊を救うことはできません。

そこで知るのは本質です。どんな物事にも必ず本質があり現象にとらわれず構造を理解し本質を見抜かなければなりません。著者は資本主義の本質を『欲』と述べています。基本的なより便利でより快適な暮らしがしたいという欲は人類が生まれてから今日まで続く永遠の欲です。馬から自動車、固定電話から携帯電話、AIによる自動運転などこれまでもこれからも人は便利でもっと快適を求めていくと思います。

資本主義はこの人間の欲をエネルギー源として人々を競争させることで社会を発展させる構造を持っています。言い換えれば欲を人質にして人々を競争させることで常に前進と努力を強いていく構造です。ここから何が分かるのか。私たちの生きるこの資本主義は欲を満たしてあげれば人とお金が集まってくるということです。

さらに知っておきたいのがこの資本主義を成り立たせている人です。資本主義は大きく分けると2種類の人間で成り立っています。それがサラリーマンと資本家です。サラリーマンは自分の24時間を使って稼ぐ人。資本家とは他人の24時間を使って稼ぐ人のことです。資本主義は資本家のための社会であり、サラリーマンを働かせて資本家が儲ける構造となっています。

つまり、私たちが働く理由は欲という根源的なものを満たすために資本主義のもと働かなくては生きていけない構造になっていたのです。


自分の強みは『好きなことから考える』

3つ目は自分の強みは『好きな事から考える』について
私たちの生きているこの社会は資本主義という構造でした。じゃあどうやってこの世界を生きていけばいいのか。そのヒントとなるのがキャリア戦略です。

キャリア戦略とは自分の強みをどう生かすかという戦略のことですが、皆さんは今なにかしらの職業に就かれているかと思います。その職業につくためにどんなことをしましたか。資格を取った、勉強をした、専門学校へ通ったなどが挙げられると思います。これは言い換えると強みになります。

資格勉強・専門学校などはその職業に就くための強さであり、その強さを武器に晴れてその職業に就けたのでしょう。キャリアには強さが必要不可欠であり、キャリアなしではこの資本主義を生き抜くことができないんです。

どうしたら自分の強みを見つけることができるのか。その近道となるのが社会との関わりで気持ち良かったことを思い出してみましょう。それは大概、自分が好きなことをしているときだと思います。実はこの好きなことをしている時が既に自分の強みを発揮している可能性が高いです。

生まれてから今まで私たちは何を基準に行動してきたのか。それは紛れもなく好き嫌いです。結局のところ私たちは好きなことを選択して好きなことをしています。これを踏まえながら自分が今まで好きだったことを挙げてみましょう。最低50個。できれば100個を動詞で書き出してみます。ここで集まった好きなことを集約し仕分けることでそれが強みだとわかります。


苦しいのは自己評価が低いから

4つ目は苦しいのは自己評価が低いからについて
働くことの本質を知るには軸を手に入れ、資本主義を理解し自分の強みを知ることでした。 ここあなたに質問です。

人はどんな時が一番苦しいと思いますか?

上司に怒鳴られたとき、失敗したとき、人間関係が上手くいかないとき、著者は自分で自分の存在価値を疑う状況に追い込まれた時と言っています。なぜなら自分の価値を強く疑うとき人は臆病になり行動できなくなるからです。さらに周囲と比較して自分ができないことが積み重なると劣等感が顕著になり焦燥感や無力感などが現れてきます。そうなると自己肯定感が削られ苦しくなってしまいます。

著者の苦しかった時の話ですが、最初に就職した会社のP&Gでは周囲にスーパーマンのような人ばかりで出来る人に囲まれていました。猛烈に働いて終電に飛び乗って帰り家に着く頃には日付が変わっているような毎日を過ごしていました。このことが原因でP&Gに入ってから2年目の夏に著者は電話が取れなくなったのです。電話を取ろうとするとドキドキして汗が出て頭の中が真っ白になってしまうのです。このままでは潰れてしまうと思い最小の力で最大の結果が出るような戦略を練り重要な課題に集中するようになります。残業も絶対にしないと決めて1分の集中力に拘る働き方に変えました。するとパフォーマンスが徐々に上がり健康面も改善されていきました。

この経験から著者は『潰れないためには最初から肩の力を抜いて最後尾からスタートする自分をあらかじめイメージして受け入れておくべき』だと言っています。そんな軽い気持ちで日々努力をすることで苦しい時を乗り切ることができるのです。

まとめ

苦しかったときの話をしようかのまとめ
1、自分を把握し軸を持とう
2、資本主義の本質を理解しておこう
3、好きなことから自分の強みを探そう
4、潰れないように気楽に行こう

このnoteでは苦しかったときの話をしようかの超重要なポイントのみに絞って解説してきました。まだまだ紹介できていない部分が多いです。おすすめの本ですのでぜひ読んでみてください。リンクを下記に貼っておきます。

今回の知識が何か少しでもあなたの人生の役に立てれば幸いです。
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