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「良い質問」がすべてを変える

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はじめに

エムハンドでは、社員のスキルアップを図るため、さらなる品質向上に向けて月一で勉強会を開催しております。今回の題材は『「良い質問」をする技術』(粟津恭一郎氏の著書)です。シニアクリエイティブディレクターの民野(@Shogo_Tamino)の視点から要点を抜粋しつつ、ご紹介いたします。

民野 翔吾
エムハンドのシニアクリエイティブディレクター。チームのマネジメントを行いながら、ディレクターとして士業をはじめ様々な業界のWebサイト制作に携わっている。


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01. 質問はなぜ重要なのか?

「良い質問」とは何か?

問われた人が思わず答えたくなる、新しい気づきを与えてくれる質問こそが「良い質問」とされています。それは、自分の頭の中になかった視点や考え方にたどり着くきっかけとなります。

「一般的な質問」と「良い質問」のイメージの違い

良い質問は、Webディレクターの仕事の中でも以下のような場面で役立てることができます。

対チームメンバー:社内会議・面談
対クライアント :ヒアリング・提案・キックオフMTG

最初から自分の中にある顕在化した思考のみで制作するのではなく、チームメンバーやクライアントが抱えている課題の本質を引き出し、これまでになかったアプローチで制作を進めるためには、「良い質問」が必要なのです。

人は「質問」に支配されている

人間は行動する前に、頭の中で必ず自分自身への問いかけをします。質問が行動の原点となるため、『質問を変えれば、行動も変わる』と言えます。

質問は「内在化」する

質問には3つの性質があります。

【3つの性質】
・人の心を強くとらえる
・指示、命令よりも人の心にすっと入る
・ひらめきと自発的行動を促す

他人から押し付けられたアドバイスや定義されたものは、なかなか受け入れられないものです。

他人から押し付けられたアドバイス
例「もっと〇〇したほうがいいよ」

他人から定義されたもの
例「それって〇〇ってことだよね」

それよりも、自分の中から生まれた新しい気づきの方が心に強く残り、納得感があるので、自発的行動にもつながりやすくなります。

例えば採用サイトの企画を考えるとき、「そのコンセプトは間違っている」と上司に言われたとしたらどうでしょうか。きっと簡単には納得できないでしょう。

では、「そのコンセプトはどういう意図で考えたの?」「クライアントの強みと、ターゲットに見せるべきコンテンツをつなぐためには何を押し出すべき?」などと聞かれたらどうでしょうか。きっと今まで考えてきたことを頭の中で整理するでしょう。そして、企画に矛盾点や弱い部分があることに気づくと、自発的に改善案を考えられるようになります。こうして、自分の中に質問が内在化したとき、新たな気づきが得られるのです。

02. 質問は四つに分けられる

質問の四分類

質問は「軽い質問」「重い質問」「良い質問」「悪い質問」の四つに分けることができます。それぞれの質問の性質については以下の図の通りです。

(1)軽い質問

相手の情報を整理して「良い質問」につなげるための下地となります。

【定義】
軽い質問=答えたくなる/気づきがない質問

特徴】
相手が答えやすいこと、話し慣れていること

具体例】
・あなたの得意なことは何ですか?好きなことは何ですか?
・お客様から頂いた言葉で嬉しかったことはありますか?
・御社のサービスの強みは何ですか?
=相手がすでに自分で認識していることを聞き出す質問

このタイプの質問は、もともと自分の頭の中にあって、すでに認知していることを改めて言語化することとなるので、情報の整理には役立ちますが新たな気づきが生まれません。

(2)悪い質問

核心に迫る質問ほど悪い質問になりやすいので、伝え方に注意が必要です。

【定義】
悪い質問=答えたくない / 気づきがない質問

特徴】
相手に「なんでそんなことを聞くの?」と思わせる質問

具体例】
・なんでこれでいいと思ったの?
・どうしてそんなところに住んでるの?
・御社の事業に将来性はありますか?
=相手との関係性や感情を考慮せずにする質問

質問の意図や目的の共有がなく、質問者の価値観や思い込みを押し付けたり、相手を追い詰めるような質問は悪い質問となってしまいます。

(3)重い質問

悪い質問に目的の共有を加えたものが「重い質問」となります。質問された人が「できれば向き合いたくない」と思っていることに目を向けさせ、課題の本質に迫る質問です。

【定義】
重い質問=答えたくない / 気づきがある質問

特徴】
悪い質問に「目的の共有」が追加された質問

具体例】
・誰にも言ってないけど、あれは間違いだったと思うことはありますか?
・B社に勝てていないと思う理由は何ですか?
・社員が会社にもっとも期待していることは何だと思いますか?
=課題や問題を「他責」から「自責」に向けさせる質問

この質問を成立させるためには、「こんな厳しいことを聞いてくるのは、自分が目標を達成するためなんだ」と思わせる必要があります。そのために質問の目的を共有し、一緒に掘り下げていこうという気持ちを持って話をすることが大切です。

その結果、心のどこかで他責にしていたことを「自責」として捉えることができ、新たな気づきを得ることにつながります。

また、重い質問は、自分自身に向けることもできるので、自分自身にも問いかけて質問を掘り下げてみるのがおすすめです。

(4)良い質問

「軽い質問」を気づきや行動をもたらしてくれるように変え、「重い質問」を答えたくなるように変えたものを言います。

【定義】
良い質問=答えたい / 気づきがある質問

特徴】
・物事の前提や定義など「そもそも」のことを問うレベルの質問
・5W1Hの基本要素にまで掘り下げた質問
・「過去」よりも「未来」のことを聞く質問
・「クローズド」よりも「オープン」な質問
=気づきや行動を促す未来に焦点を当てた質問

良い質問の特徴

著書内では、良い質問の特徴として7つ取り上げられていますが、今回は3つをピックアップしてご紹介します。

💬「本当に手に入れたいもの」を聞く質問

常に相手の目標、本当にしたいことは何なのかを考え、なるべく早いうちに明確にしておくことが大切です。

ほとんどのクライアントは、「集客を増やしたい」「採用を強化したい」「営業ツールとして使いたい」といった要望を抱えています。要望を掘り下げる際、まずは最終的に目指すカタチを正確にとらえるための質問をすることが重要です。言い換えると深掘りするべき場所を特定するイメージです。

例:採用を強化したい場合……強化の方向性はいろいろ
✔社員を〇〇名まで増やしたい
✔社風に合う人材を集めたい
✔営業に強い人を増やしたい
✔新しいポジションを用意したい

本当に手に入れたいものを聞くためには、課題の深堀りから入るのではなく
まずは「採用の何を強化したいのか」そもそもの目的正確に捉えることが大切

💬仕事の大義を聞く質問

自分がこの仕事に取り組むことは、世の中に取ってどういう意義があるのか、一企業の「儲け」を超えて、社会にどのような価値をもたらしているのかを聞く質問です。本当に手に入れたいものをさらに深堀りしていくと見つかります。この「大義」の考え方は、Webサイトのコンセプトメイクにも関連しており、その重要性を理解しやすくします。

例:データの力で物流の課題を解決する
❔「物流のどんな課題に対して取り組んでいる?」
💡「2030年には約35%の荷物が運べなくなる」
❔「それはなぜ?」
💡「『企業間物流』の人材不足と進まない効率化」
❔「どうやって解決する?」

物流の課題を社会問題解捉え、少ない人員でも効率化を図って安定した運搬ができるように無駄をデータで可視化する

💬今と未来について聞く質問

現在や未来のことを聞くと「軽い質問」「良い質問」になりやすく、過去について聞くと「悪い質問」「重い質問」になりやすくなります。

【現在や未来のことを聞く質問】
・これからどんな人を採用したいですか?
 └その人には貴社のどんなところに魅力を感じてもらいたいですか?
・明日のプレゼンはどういう順番で情報を伝えようと思いますか?
 └聞いている人に一番響くようにするにはどうすればいいですか?

【過去のことを聞く質問】
昨年はHPからの問い合わせで何人くらい採用できましたか?
 └入社後にギャップを感じている社員はいますか?
・昨日のプレゼンはどうでしたか?
 └お客さんからはどんな反応が返ってきましたか?

03. 良い質問をするコツ

(1)質問は流れに合わせてその場で考える

個人的にディレクションの現場において、質問項目のリストアップは必須だと思っています。ただし、それだけに留まらず、本項に書かれている以下の点にも意識を向けることが非常に重要です

自分がその瞬間に思い付いた質問や、質問するためのキーワードを優先してメモすること。

あらかじめ用意しておいた質問A-1を深堀りする過程で、予想していなかったキーワード追加で聞きたい質問が出てくることがあります。できる限りそれらをテキストとしてメモすることで、打ち合わせ中に重要なキーワードをつかみ取り、それについて質問を繰り返しましょう。

【質問A-1】
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【回答A-1】ー【質問A-2】
        |
           【回答A-2】ー【質問A-3】

(2)質問はしても、アドバイスはしない

社内での面談・相談・会議の場では、「質問はしても、アドバイスはしない」というスタンスで臨むことも大切です。これには、以下のような理由があります。

【アドバイス】
アドバイスは、相手にとって外部から取り入れたアイデアとなります。もらったアドバイスの域を出ないので、相手の成長を促すことはできません。
▶受け身の姿勢となってしまう

【良い質問】
良い質問は、相手に良い気づきを与えられます。自分の頭で考えて導きだしたものは人から与えられたものより納得感が高く、成長を感じられます。
▶自発的な姿勢となる

アドバイスは他人の考え方の参考にはなりますが、その通り受け取るだけだとアドバイスをしてくれた人の考えの域を出ません。

クライアントに対しては、もちろんプロとしてアドバイスすることもありますが、社内でアイデアを出す際は、できるだけ「質問」に焦点を当てることが重要です。

(3)「あなた」について質問する

業界の状況や周囲を取り巻く情報をしてくる人に対して、質問相手自身がどうしたいのかを聞いてみましょう。自分の考えを整理し内面と向き合わせることにより、他責から自責へと向かわせる効果があります。

※民野のポリシー:状況を変えられるのは自分の行動のみである

(4)「私」を主語にしてフィードバックを返す

「私」が「あなた」に質問し、「私」が「あなた」にフィードバックする。

\ Not アドバイス!!! /

①客観的な事実を伝える
例:「今のMTGの間に『でも……』という言葉を5回使ってましたね」
▶事実をそのまま伝えることで、否定癖、他責癖があることに気づいてもらう。ここにはアドバイスも主観的な意見もない。

②主観的な事実を伝える
例:「今の話を聞いて、私はそこまで悲観しなくてもいいと思いました」
▶相手は気づいていないことに気づかせてあげるため、私が思ったことをそのまま話す。主語は「私」であり、個人的見解として事実なので、否定することはできない。

あくまで主語を「私」にし、私の目から見た事実や感想を伝えることで、相手は否定できなくなります。ここで大切なのは、「客観的な事実」と「主観的な事実」を分けて伝えることです。これにより、自責で捉えて考えさせることにつながります。

04. 良い質問の作り方

CASE STUDY:10分でわかる個人の質問の傾向

以下のテーマに沿って、10分間で自分自身に対する質問を書き出してみると、自分自身が漠然と感じていた不安や課題感が整理できます。時間がある方は、ぜひやってみてください。

自分のパフォーマンス(仕事、プライベート、人生全般)をより高めるために、日々どんな質問を自分にしていますか?

制限時間10分・質問数20個を目指して考えよう

この勉強会の後、実際にチームメンバーにこのCASE STUDYを試してもらいました。すると、今まで考える機会がなかったことまで改めて言語化できたことで、仕事の取り組み方や目標に変化が生まれ、自分自身でも新たな気づきを得られたという声も上がりました。

CASE STUDYの後、出てきた質問に対してさらに質問で深掘りしていくと、自分自身に「良い質問」を投げかけることになるため、新たな気づきが得られます。

▶質問例

参考:民野の場合

<全般>

・仕事で「パフォーマンスが高い」というのはどういう状態か?
・プライベートで「パフォーマンスが高い」というのはどういう状態か?
・人生全般で「パフォーマンスが高い」というのはどういう状態か?

▼仕事
・営業利益目標の達成は前提として、他にどんな付加価値があるとよいか?
・営業利益目標を継続的に達成するには、どんな仕組みを作ればよいか?
・一言で、どんなチームを作りたいのか?
・成長のサイクルを回し続けるためには、どんな取り組みをするべきか?
・自分のパフォーマンスを上げてくれる人や物は何?(誰?)
・パフォーマンスを下げる要素とは何か?

▼プライベート
・何をもってプライベートの充実とするのか?
・プライベートにおいて不安材料となることはあるか?
・将来どこに住みたい?
・この腰痛とはいつまで付き合っていくのか?

▼人生全般
・人生全般ってなに?
・明日もワクワクして生きるために、何をすべき?
・今一番したいことは?

「良い質問」は内在化した質問の近くにある

『良い質問をする=気づきを与えたい』なら、2つの質問が大事です。

「新しい質問」「自分が問いかけたことのない質問」

本人がぼんやり考えてはいる(内在化している)けど盲点のように見逃しているポイントを、質問することで探しましょう。

内在化した質問を探るための「三つのV」

「内在化しているけど盲点のように見逃しているポイント」を探すための切り口となるのが、三つのV(ビジョン/バリュー/ボキャブラリー)です。

ここで使われている「ビジョン」「バリュー」は対企業で用いられているものではなく、個人にフォーカスしたもののことを言います。

【ビジョン(手に入れたいもの)】

💡成し遂げたい目標であり、仕事の「大義」と重なるもの

「来期の目標を達成するためには、何を改善すればよいか?」
 └ヒアリング力?スケジュール通りに進行するコントロール力?

▶ビジョンを実現するために必要な質問が自然と生まれる。
▶ビジョンは言葉にする回数が多いほど実現しやすい傾向にある。

ビジョンは、その人が目指している理想や本当に手に入れたいもの、心の底からやってみたいと思っていることを指します。何がしたいのか、その根本的な目標です。

【バリュー(価値観)】

💡人の行動は、その人の持っている「価値観」によって大きく変わる。

「仕事は効率重視!」「お客様満足度重視!」「クオリティ重視!」など、基本的な考え方が異なれば質問を掘り下げる方向性も変わる。

▶行動パターンや言動から、相手が気づいていない「価値観」を言語化して提示することも可能。
▶スキルではなく、パーソナルな部分を見る。→自分でも言語化する

バリューは、その人が物事を判断するときに大切にしている価値観を指します。「お客様の期待に応えたい」「売上達成を継続したい」「プライベートを重視したい」など、仕事をするうえでベースとなる考え方です。

【ボキャブラリー(よく使う言葉)】

💡ビジョン・バリューに関連しないけど相手がよく使う言葉。

「疲れた」「大変だ」「まずい」「楽しい」「問題ない」など、感情や今の状態を表す言葉は、深堀りすると「いい質問」へつなげる材料となる。

自覚してないけど「いま気になっている」ことを引き出す。
▶相手の感情がポジティブ・ネガティブのどちらに傾いているかを分析して立て直す。

ボキャブラリーは、その人が普段の会話の中でよく使っている言葉を指します。人は無意識のうちに心の状態が言葉に現れる生き物なので、それをキャッチすると課題を見つけやすくなります。

「三つのV」のキーワードと疑問詞を組み合わせて質問を作る

「三つのV」から集めたキーワード(単語)5W1Hを組み合わせて質問を作ると、良い質問になります。「Why:なぜ?」という質問以外の質問をしていないのであれば、他の疑問詞を使用して質問を作成するとよいでしょう。

「三つのV」から集めたキーワード
       ✖
「Why:なぜ」「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」
「What:なにを」「How:どのように」

▶「Why」を使って理由を尋ねたり、「How」を使ってやり方を尋ねる

▶質問例:架空の人物「Kさん」に対して

【架空の人物「Kさん」の三つのV】

💡ビジョン
「売上を1億円以上にしたい」「すべての社員が自分の目標を達成する組織にしたい」「チームの一体感を高めたい」「経営理念を浸透させたい」

💡バリュー
「独創的であること」「打ち勝つ」「成果を出す」「環境に影響を与える」
「楽しい」「面白い」「本質をつく」「価値を生み出す」

💡ボキャブラリー
「顧客満足」「社員」「成果」「目標」「文化」「経営者」「対話」

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🤔質問者
「Kさんは会話の中でよく、『なぜそう思ったのか』など理由を掘り下げるWhyを使っているけど、それ以外はあまり使っていないな……」

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Why以外を使って質問してみる(別角度からのアプローチで本質的な気づきを探り出す)

【質問例】
・「売上を1億円以上」にするために、Kさんがなにをすることが重要でしょうか?」
・「チームの一体感」を作り出すためには、だれがキーパーソンですか?」
・Kさんが仕事を「面白い」と感じるのはいつですか?

Kさんがよく使うキーワードを、二つ以上の新しい組み合わせにして質問を作る

【質問例】
・なにに対する「独創性」があれば「売上を1億円以上」にできますか?
・「対話」とはどのくらい「経営理念を浸透させる」ことに影響しますか?
・「経営者」とは、どのような「価値を生み出す」人のことですか?

このように、Kさんの「三つのV」に対して5W1Hで質問を展開することで、Kさんの中にいままで考えたことがなかった問いがたくさん生まれます。

これはKさん自身が今まで考えたことのないものであり、それらについて考えることは新たな気づきを得るチャンスとなるでしょう。

05.「良い質問」を自分にも投げかけよう

今回ご紹介したCASE STUDY、三つのV×5W1Hの組み合わせを使って、自分自身に「良い質問」を投げかけてみてください。うまくいったとき、きっと霧が晴れたように「これだ!」と思うものが見つかるはずです。

①自分の「三つのV」を探る
メールやチャット、SNS、面談や会議で発した言葉を分析し、自分の傾向を探ってみましょう。

②自分自身に質問をする時間をとる
自分自身への質問を「三つのV × 5W1H」で考えて自問自答し、自己と向き合う時間を作りましょう。

③定期的に自分に質問をする
習慣化することで常に深い思考を巡らせる訓練になります。良い質問は自分の行動を変えていくので、定期的に行いましょう。

06. 質疑応答

実際に社内勉強会でされた質疑応答をご紹介します。

自分に「良い質問」をたくさんすると様々な効果が得られるとのことでしたが、「質」と「量」、どちらを優先するべきでしょうか?

個人的には量を優先するべきだと思っています。質にこだわりすぎると、質問自体がでない可能性もあるので。「量」を優先させ強制的に考えることで、なぜ質問をしたのか等、さまざまな気づきを得られる機会が増えるはずです。まずは「量」を優先させ、自分の成長の糸口をみつけましょう。

質問をどういう順番で組み立て、どういう流れでしていますか?(実務)

質問の順番をお客様によって変わるので一概には言えませんが、ひとつの例として、サイトをリニューアルしたいお客様を例に説明します。

①どうしてリニューアルしたいのか
②発案者は誰なのか?
③温度感はどうなのか?

等々、そもそもの質問をまずはしています。一番時間がかかるところです。本質的にサイトをリニューアルをしなければならない原因等は社内の中であがっているはずなので、そこを確認します。会社の強み、事業の仕組みなどを確認にするのはその後です。

オープンクエスチョンが大事だと言われてますが、実際は難しいのではないでしょうか?

クローズドクエスチョンは「悪い質問」になりやすい。オープンクエスチョンをしてみて、答えづらそうにしていたらクローズドに切り替えするのもありだと思っています。「悪い質問」等、他の質問から「良い質問」につながる糸口を見つけましょう

質問を繰り返して深堀っていくことは大事だと思いますが、どのようにしてますか?

瞬間的なラリーは必ずしも必要ではなく、メモを見たうえで質問しても大丈夫です。対面でのやり取りの場合「ちょっと内容を整理させていただきます」と一言告げ、時間を10秒ほどいただいて質問を考えるのもよいでしょう。

読んだ本をどのように血肉化していますか?

<方法>
①本の目次を読んで、重要そうなページを読む
②自分の読書の目的を満たす項目を洗い出し、メモをする
③対象項目をざっと読む

<血肉化のコツ>
人に説明することで自分へ血肉化されると思っているので、自分自身に対し、他人に説明するようにセリフ口調でアウトプットしてメモを書いています。メモはiPhoneのデフォルトメモを使用。

民野さんが「これだけは覚えて帰ってほしい」と思うものは何ですか?

『「10分」でわかる個人の質問の傾向』です。
自分に対する質問はやり続ける価値があるので、是非ともみなさんやってみてください!

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07. おわりに

「良い質問」とは何だろう?……と無意識に考えておりました。私自身、脳の瞬発力がない自覚があり、「あの時、どんな質問をしておけばよかったのだろう?🤔」と振り返ることも多々あります。

今回の勉強会を通して、「良い質問」とは何か、どうすれば「良い質問」となるのかを知ることができ、今後の仕事やプライベートに生かすことができると感じました。また、質疑応答の際に実務でどのように活用したらよいのかの質問もあり、参加者側も自分の知識にしようと熱心で良い影響を受けた思います。

「良い質問」をしてを自己と向き合うことは、自分の行動を変えていくことにつながるとのこと。

まずは『「10分」でわかる個人の質問の傾向』を実践してみて、自分自身と向き合い、行動を変えていきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

writer
-
ぽぽ @lpncpn