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推しがくれたおいしさとたのしさ


おいしいものを食べることが大好きだ。コロナ禍以前は、1人で、そして誰かと、色々なお店に行っていた。

おいしいものは1人で食べてもおいしい。

でも、「おいしい」と「たのしい」を両立させるには、誰かとその「おいしい時間」を共有しなければならないのだと、そう思っていた。



「芸能人の〇〇がCMしているから」「芸能人の〇〇がおすすめしていたから」、その食料品を買ったor食べた、という経験をしたことがある方はどれくらいいるだろうか。

私はこれまでそうしたことを意識したことがなかった。後者は(おそらく本人が)実際に試した感想も含めておすすめしているなら、ナルホドと参考にしたことはあるけれど、前者のように芸能人が起用されたからといって、その商品がほしい/それを食べてみたいとは思わなかったのだ。


それよりも自分の直感だったり、身近な人の意見だったり、一般の方の口コミだったり、自分、もしくは自分に近い人々の意見を参考にしていた。自分で試していいものは引き続き買うし、あまり合わなかったものは買わない。ただそれだけ。


そもそも私は自炊が苦手だった。
料理中は無心になれるから料理自体はわりと好きだけど、まず、レパートリーが少ないからその日何を作ろうか考えるのが億劫、わざわざレシピサイトを検索するのも億劫、その後に待ち受ける洗いものを考えると億劫、洗いものを減らすために少しでも使う器具を減らしたい、なんなら皿も使いたくないというダメダメ人間。

時間をかけて作ったのに、食べるのは一瞬なことに、なんともいえない虚しさを感じる時があって。それならおいしいもの買って食べた方が精神衛生上いいじゃん!って、苦手を克服しようとするチャレンジ精神を持つことなく料理から逃げる日々。


そんな「芸能人の〇〇がCMしているから」で商品を買ったことがなかった人間が、
「Travis JapanがPR動画に起用された」
たったそれだけの理由で、ハウス食品のキーマカレーの素(ごちレピライス)を買った。



Travis Japanは、ジャニーズ事務所所属のアイドルである。ジャニーズJr.ということもあって、誰しもが知る存在ではないだろう。正直、私も昨年の夏までは彼らの存在を知らなかった。でも、コロナ禍での自粛中、何気なく見たYou Tubeの「ジャニーズJr.チャンネル※」で彼らのパフォーマンスに出会い、とんでもない衝撃を受けた。
※ジャニーズJr.の数グループが曜日担当制で毎週動画をアップするシステム。Travis Japanは木曜日を担当。


ジャニーズに対して勝手に抱いていた偏見はどこへやら。これほどまでに、誰かのパフォーマンスに惹きつけられたことはない。目が離せない、パフォーマンスをもっと見たい、彼らのことをもっと知りたい。自分でも驚くくらい突然、縁のなかったジャニーズ、しかもジャニーズJr.にハマった。

そこからは、毎週のYou Tubeアップが待ち遠しくなり、ブログ購読や配信ライブ視聴、グッズ収集に加え、Travis Japanの魅力を誰かと語りたくてTwitterも開設、と、いわゆる「沼」にどっぷりと浸かる、楽しいオタクライフがスタート。現在進行系でオタクライフを満喫中だ。



さて、その「ジャニーズJr.チャンネル」では、担当曜日以外に、企業とコラボしたプロモーション動画があがることも時々ある。その1つが前述の「ハウス食品のごちレピライス」に関するこちらの動画。



推したちが、楽しそうに料理をして、おいしそうに食べている。その姿を見た私の中に、あんなに苦手だった料理を自ら「してみたい」と、彼らと同じものを作って食べてみたい、という気持ちが芽生えた。


用意するものは、ひき肉とたまねぎ。それらをごちレピのルウと一緒に炒めれば出来上がりというお手軽さ。料理下手な私でも簡単においしくできる素晴らしい商品で、その後も何度も利用している。


なにより嬉しかったのが、誰かと食卓を囲み「おいしいね」って言い合ったわけでもないのに、「おいしくてたのしい」時間を共有できた気がしたこと。「Travis Japanもこれを作っていたんだな」と考えながら台所に立つだけで楽しくて。「今度はあのアレンジレシピを試してみようかな」なんて料理を楽しむ余裕も出てきたりして。「フォロワーさんも作ったんだ!おいしそうだな」なんて周りの方々と交流できるのが嬉しくて。

1人で作って食べたのに、「おいしい」と「たのしい」を同時に味わえたことに驚きつつ、なんだか幸せな気持ちがわきあがってくる。推しが「おいしさとたのしさ」を同時に運んできてくれたようなものだ。このことがきっかけで少しだけ料理が好きになった私は、以前に比べて台所に立つ頻度が増えた。


今回のキーマカレーのように、Travis Japanのことを好きにならなかったら出会わなかった人、モノ、コト、がたくさんある。 

じつはTravis Japanは、昨年、『ダ・ヴィンチ』で「Travis Japanがくれる幸せ」、『ViVi』で「幸福度No.1グループ」というキャッチコピーで取り上げていただいた。


「おいしさとたのしさ」は1人でも味わえると知れたこと。料理を少しだけ好きになれたこと。


それもまた、Travis Japanがくれる幸せ、なのだ。



#おいしいはたのしい