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10年前の半ズボン

また剥がれてた

私の家は大きめの道路に面していて、トラックが通るとちょっと揺れる。

底の方からくる、ブルルルという振動が、初期微動に少し似ていて、慣れない。呑気にお風呂に入っている時に揺れることもよくあって、今地震が起きたら命の前に守るべき体裁がありすぎる、と焦り、ビビる。

自分の体が温まる前に湯が冷えるこの感じ、1月だ。もう下旬に差し掛かろうとしていてびっくり。こないだお雑煮食べたはずなのに。

地震の話で思い出した。
引っ越しに伴い防災リュックの整理を(母が)していたのだけど、数年ぶりに開けたそれは、ほぼタイムカプセルだった。

リュックの底でペシャンコにクシャクシャにされていた「避難所で着る用の服」が、目から鱗の懐かし服だった。

①千鳥柄の服を着たミッキーがプリントされているロンT。いかにもしまむら。
→いかにもしまむらで面白いので、捨てない判定。

②千鳥柄のブランケット
→薄く小さい上に通気性抜群だったのでさようなら。

ちなみにひとつひとつこれらの布たちを選別している時、このブランケットをつまんだ母が
「これなんか黒いポツポツあるけど残しとく?」と聞いてきた。

黒いポツポツがありながら捨てないという選択肢を平然と与えてくる天然ぶり、さすがだなあと思った。

③10年前に家庭科で作った半ズボン
→わんぱく小学生でもなかったのに、なんでわざわざ半ズボンを作ったのだろう。この半ズボンが命を救ってくれることはないので、惜しまれつつ廃棄。

他の衣服たちに黒いポツポツが伝染していないかを丹念にチェックし、防災リュック2023 が完成した。

次この鞄のチャックを開けた時に同じくらい懐かしいと思いたい。使う機会が来ませんように。黒いポツポツも、出来ませんように。

半ズボンではないものを作る

「おつかれさまです」といういつもの挨拶のさいごに「寒いね〜」が着くことが増えた。

「暑いね〜」より「寒いね〜」の方が仲間意識が生まれる感じがしてちょっと嬉しくなる。

今日も退勤する時に、初めて顔を合わせる人に「寒いから気をつけて帰ってね」って言われて、気持ちだけほくほくしながら帰った。もうすぐ雪降るかな〜

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