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企業向けバスツアー/亘理コース ①ボランティア活動編

2022年11月22日(火)、初めての「企業向けバスツアー」を開催しました。
参加は民間企業7社から14名、大学生1名の全15名。午前は亘理町吉田浜でのボランティア活動→亘理温泉鳥の海にて昼食→午後の研修会→最後は商売繁盛を願い金蛇水神社へ参拝という1日でした。

まずは吉田浜の海岸防災林で、下草刈りの作業からスタートです。指導してくださったのは、わたりグリーンベルトプロジェクト代表理事の東 聖史さん。そのスタッフの方々にもサポートをいただきました。

東西南北を広く見渡す防潮堤からの景色

はじめに、東日本大震災後にかさ上げされた防潮堤に上り、東さんから震災の前と後の海岸線の景色の変貌についてのお話がありました。

海岸防災林周辺に自生する植物にも詳しい東さん

作業エリアへ向かう途中では、昔は肥料木として扱われていたニセアカシアやハンノキは防災林で植えられているクロマツとは相性が良くない、とのお話も。海岸林の周辺には、外来種も含めいろいろな植物が自生しています。


本日作業するエリアのクロマツは2016~2017年、山元町の小学生の皆さんが植樹してくれたもので、ちょうど大人の背丈ほどまで成長しました。

下草刈りの対象となる植物は、クズ、セイタカアワダチソウ、ツルマメ、ススキなど。特にクズは放っておくと蔓がどんどん伸びてクロマツに巻きつき、いずれは松林全体をのみ込んでしまうほどの繁殖力がある、と東さん。


作業を行ったクロマツは植樹から約5~6年ほど。


アカマツとの見分け方。若芽の先が白いのがクロマツ


下草の種類や刈り取り方のコツを伺う表情も皆さん真剣


これまでの活動からも、このクズの蔓切りの効果は出ているとのこと。皆さんカマを片手にしっかりと根っこを掘りおこしながら、ローラー作戦で丁寧に刈り進んで行きました。


成長を妨げるクズの蔓は本日一番の強敵


根元からの除去は思いのほかの力作業


カマの扱い方にも慣れてきて夢中で刈り進む皆さん


盛土のり面からやってくる、防風柵に絡みついた蔓もなかなかの手強さ。季節は11月下旬ですが、皆さんの顔にはうっすらと汗も。

時には防風柵にのぼって除去


苦労して掘り起こしたクズの根に達成感もひと際

東さんによると、ハギやヤナギ、ネムノキなど、いつの間にか自然に生えてきた植物は、よほど邪魔でない限り残すという考え方だそう。葉を落としてくれるハギのそばにはススキが生えないなど、そこにも理由があるからです。


皆さんのおかげで保育環境が向上した海岸防災林


砂が多い土には栄養が少なく広葉樹は育ちにくいなどのお話も

2時間弱で、本日予定していた約0.1ha分の作業は無事に終了。「今日をきっかけに、亘理の浜がもっと身近な存在になったら嬉しい」と東さん。実際に浜風を感じ、汗をかきながらの作業、皆さん大変お疲れ様でした。


心地よい疲労感と達成感。皆さんお疲れ様でした!


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次回は、このボランティア活動を体験しての感想コメント集をお届けします。


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