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ドラフト会議くじ運の見える化。一番ツイてない球団はどこだ!

こんにちは、マネーフォワードでデータ分析をしている酒井です。

先日のドラフト会議、盛り上がりましたね。注目の佐々木朗希選手は、3球団が競合して、くじの結果千葉ロッテが交渉権を獲得しました。
しかし、ドラフト会議を見ていると気になるのが「くじ運」。巨人が悪いとか、あの監督は神の手だ、みたいな話がありますが、果たして実際のところどの球団がツイているのでしょうか?

大学の卒論は野球のデータ分析、しかも運に左右されない意思決定指標についての研究をしていた私が、直近10年のドラフトデータをもとに、ランキング形式で不運な球団を紹介しようと思います。

1位:千葉ロッテマリーンズ (+36pt)

交渉権獲得率:期待値33% 実績69%
抽選回数:13回

堂々の1位は今回のドラフトでも、3球団競合で佐々木選手を獲得した千葉ロッテです。実は2010年から毎年競合の末、交渉権を獲得しています。(ハズレ一位含む)

くじ運は良くても10年以上優勝から遠ざかっています。
前回の優勝の監督はボビー・バレンタインさん。株式会社原弘産の社外取締役になるそうです。 

2位:中日ドラゴンズ(+26pt)

交渉権獲得率:期待値37% 実績63%
抽選回数:8回

昨年、根尾選手の交渉権を4球団競合で獲得したことも記憶に新しいドラゴンズは、今年も3球団競合で石川選手の交渉権を獲得しました。

ただ、くじ運が良いにもかかわらず、2012年以降は成績がぱっとしません。
くじ運の強いチームは、毎年ドラフトが楽しみのピークということでしょうか。少々煽ってしまいました、すみません。

3位:西武ライオンズ(+22pt)

交渉権獲得率:期待値35% 実績57%
抽選回数:7回

ライオンズにくじ運が強いイメージは無いかもしれませんが、今年も2球団競合で宮川選手を獲得しています。
そもそもの抽選回数が少なく、どちらかというと一本釣りをしたがる球団なので、その影響で期待値との乖離が出ているようにも見えます。

しかしながら、2010年は大石選手を6球団競合、(本統計に含まれませんが、)2009年には菊池雄星選手を6球団競合で獲得するなど、いざというときに強いくじ運を発揮しています。

くじ運が良いのみならず、直近3年の辻政権の成績も好調(2→1→1位)です。

4位:楽天(+8pt)

交渉権獲得率:期待値33% 実績42%
抽選回数:12回

楽天は、近年こそ2018年の辰巳選手(4球団競合)くらいしかハイライトがありませんが、2013年の松井選手(5球団競合)獲得の前後年も、競合で交渉権を獲得しています。

5位~10位

ざっくり行きます。
日本ハム、広島、福岡ソフトバンク、阪神、東京ヤクルト、横浜DeNAの6球団は、期待値と実績の乖離は4pt~-9ptでした。

その中でも、広島、ヤクルト、日本ハムはこれからが楽しみな球団です。
広島は、昨年4球団競合で小園を。
ヤクルトは、2017年で3球団競合で今年大ブレイクした村上。
日本ハムは、同じく2017年に伝説とも言える7球団競合で清宮を獲得しています。

特に日本ハムは、数字に現れないところでもドラフト巧者で、2012年の大谷単独指名などの成功ドラフトもありました。

地獄!11位:読売ジャイアンツ (-25pt)

交渉権獲得率:期待値34% 実績9%
抽選回数:11回

ここからは地獄です。勝率9%というのは12球団最低です。

原監督のくじは、通算で1勝10敗というめちゃくちゃな負け越し。
前回の交渉権獲得は、2011年のハズレ1位、野球賭博で処分された松本竜也選手まで遡ります。なおこの年の本当の1位指名は、いまエースの菅野選手。くじ運のせいで1年の野球浪人をしました。

地獄!12位:オリックス・バファローズ(-28pt)

交渉権獲得率:期待値38% 実績10%
抽選回数:10回

堂々のくじ運最下位は、やる気MAX!オリックス!でした。
少々煽ってしまいました、すみません。

2017年こそ田島選手を2球団競合で獲得していますが、それ以外に当たりはなし。
少なめの抽選回数、高めの期待値なのですが、どうも当たりくじを引けないという不運です。

【まとめ】オリックスと巨人は、お祓い行ったほうが良い

コメント 2019-10-19 215955

【真面目な話】期待値と認知バイアス

世間にも似たような記事がありますが、本記事では期待値と実測値の乖離を「くじ運」と定義しました。2球団競合で当たりくじを引くのと、8球団競合で当たりくじを引くのでは、4倍凄さが違うからです。
実際には、期待値が30~40%の範囲で落ち着いていましたが、やはりこれを加味して統計を確認したほうがいいでしょう。

また「くじ運が悪い」と言われるのは、えてして印象的な球団であることもわかりました。
例えば、阪神のくじ運もよく言われますが、実際にはそれほど悪くありませんでした。これは人気球団でよく報道されることや、奥川、藤原、辰巳、清宮など印象的な選手に競合しにいっていること。また当たったケースでもハズレ1位であることなどが考えられます。(織り込むならば、統計上ハズレ1位の重みを下げても面白いかもしれません。)

マネーフォワードでは、シンプルかつ、統計的に意味のある分析を推進しています。結局、何が言いたいかというと、

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> 独立事象 <
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