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思想家の休日

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2022年3月の記事一覧

情交

情報は優位にもなるが、情報とは、混乱を招き、今を見えにくくさせ、屈折した者が統括する社会では、何かを遂行するための恫喝が続けられ、惨めさを溜め込んだ退廃的な動機が加速し、簡単に消費される彼女たちや彼らが謳う論理により膠着する私の逃避行、耽溺を繰り返す覇者たちの通り道、導かれる思いの仄かな災い、伴侶を失い彷徨う老人、管理下に置かれた分裂的な馬、灌漑により潤う頭、脳裏にそなわる春が、刹那や修羅を祝い、

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卑屈

恒常的な普遍性が示す尺度により追いやられた獣たち、除け者にされた連中が騒ぎ立てる陰謀論的な歪みを矯正しようと目論む権力的な者たちの至福、たらい回しにされた感情が情報を遮断し、リリカルなものにより昇華された詩的な解放の始まり。悪のような憂鬱よ、シトルリンとまざる廃れた夜の瑕疵よ、あらゆる偏見が囲う静謐な傀儡たちは語る。「全ての罪が潰えたとしても、新たなる正義が紡ぐ不幸せの連鎖により、新たな罪が復権し

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進化

加熱した起源や、狂気の沙汰や、アンニュイとした胃袋を立体的にし、敵意や、瞬く間の思いに平伏す前に、前のめりで消費する優しい日々や、同じようなニュアンスにより識別され、侮蔑され続けるだけの深夜に訪れる軋轢の履歴や、軽減されない痛みにより現れる猜疑心や、疑心暗鬼や、犠牲的な慣わしやらにヒットする面影も切なく、空回りするだけの日々のいびつな趨勢にただよく暗鬱とした予感や、夜風に当たり、感動的な邂逅に酔い

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諭す

あべこべな了解を経て、その場で構築される意識が簡単に結婚して、簡単に離婚しながら、世界に移行してくる不安のようなものを飲み込むほどの光として、あらゆる変化を厭わずに、今に噴火する意識に擦り寄る価値を跳ね除け、荘厳とした愛に近づき、愛することを恐れない。その恐れぬことこそが、愛に近づくのか、とすすり泣く男、そそくさと逃げ惑う価値にすがりつく君のカタルシスや、価値転換をほどこすニーチェ、道徳的なものを

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隆起

神の身体を借りて、ぐんぐんと地中深くに掘り進む。リチウムの雨が舌の上に降り注ぎ、鬱鬱としていく者たちによるシステマチックな預言により、取り残された誇大妄想を抱えた君のヘドロ、くたびれたスニーカーの薄汚れた語源、並行世界に接続されるアニマやいにしえからの過ち、血筋や誓いにからまる呪いのようなものや、擁護されないからこそ、自由とは死に勝るものだ、と伝える孤独な囁き声、地下室からの手記を読み耽る爪の赤い

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四季の片割れ

溶けた皮脂とアルファベットの梯子、介在する理由が流用され、あたかも同じようなものだ、と騙るよこしまな理由がまやかしを作り上げ、あたかも必要なもののように崇められている神たる君との対話や、そこで和解し、猥雑な理由に攻め入られ、生命的な苦しみに悶え、貧寒な今に加速していくに大切な日と血が入り混じり、うすっぺらい感情に浸透するたとえ嘘であっても、君の愛している、という言葉がファシズムや物質主義的なものを

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末路

肥大化する末路、この予言と予定調和の質感、あらゆる苦しみを葬った後、懐疑的な今に染み入る生ぬるい雨、運命論者たちがつがいで見つめる先、最たる意味も破壊され、異物感を抱えた時系列、爛れた胃から吐き出される爽やかな朝の形状、形而上的な昇華を求め、どれがどれだけ正しく、誰かがどれだけ悪かを騙るような信仰心の汗、堕落した俯瞰から現れる悲観的な彼女の同義語、くたばるだけの私たちの症状もくすむほどの互換性によ

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総意

重要なものすら死滅したあたりから、整合性もなく、硬直する人間たち、すり寄る意味が未明に破裂して、偶然から生まれたジレンマが、時代の狭間でグルグルと回転し、やわらかくなるまで、何度も生まれ変わり、謳われる事実が実体から放たれ、あらゆる魔を埋めるための運命などに反し、関する災いも、端的なアイロニーも、従順な獣として、俗物や毒物との差異は殆どなく、程なくして生まれることが連綿と紡がれる風情や風景や、封緘

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詩的

あとはずっと楽しめ、すべてが紙切れに変わる前に、あつらえられた記憶にとどまるための豊かさを葬り、契約を突き破る。性的な咆哮が綴る物語の破瓜型に苦しめられ、メタファーの襤褸を着込んで、自堕落な発表会のために虐げられ、連帯感などをうながし、安直な夢により滅ぶ道理、陸地では、亀が満月に祈祷を続け、地球に星を降らし、誰も住む場所も無くなった今、生きとし生けるものは宙を舞い、宇宙の外に旅立っていく。とある詩

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ねらい撃ち

陰鬱な今に跪き、焦熱を繰り返す域から吐き出される原理的な症状、近代的な鐘の音が鳴り、みんなは牢獄に帰る時間。自堕落な弊害を受け入れ、経過していくだけの日々に萎びてしまう花、あらゆる形跡を消し去る動物的な根拠、規制されるためにもたらされる悲しみの強度、たちまちに現れるのは、不機嫌そうな過ちを加工し、それを芸術的に昇華できない限りは、自らの闇や病を自らの内部で育てるだけに至る。恐慌が迫る地球規模の破綻

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絶え間ない夜

所詮は過去などは、忌々しい汚物であるし、やがてこの感情すらも白紙にもどされ、ていねいに捨てられるのであるし、長く生きようが短く生きようが、自覚もないままに冷たくなるだけであるから、とニヒリズムが侵攻してくる以前に、いびつな真実が欠乏などを謳い、空虚感に攻め入られ、苛立つだけのあなたが理解なんかを超越していく。あらゆる差異をサインペンでつなぎ合わせて、デタラメな確約を書き殴って、溌剌とした意思が陰鬱

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創造

朴訥な夜に水面に浮かぶダニやノミ、刹那にぬいつけられた影の顛末、遊び疲れたネコが横たわる打算的な地面、欺瞞や不満にみちびかれた連帯感により、可視化するものが凄みを利かし、乱立する動機が襤褸を着込み、たちまちに現れる季語や木々を描くゴーギャンや、孔子に誘われ、散漫な道理を戦略的に描く猿のように、私たちは紛い物を愛するだけだから、身体は破棄して、破壊的な末端神経から、あてがわれた阻害物のミメシスとして

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仮称

時間や自我や鍵や勝手さなどを貪り食って、媚びへつらえながら、鼓舞し続ける先では、正体不明のアナグラムや整備不良の車や、菩提樹やミキサーなどが踊り狂い、誰にも挨拶せずに、ただ勝手気ままに踊り続けている。ラジオからこぼれる理屈、回転する座標や、フォーマットされる棺や失意、貪婪な化粧を施して、惰性で引き伸ばされた日々との関わり合いや境目を捨てて、屍のように茫漠たる日々に吸い付く。キャピタリズムの傀儡とし

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窮屈

願いを紡ぎ祈る蝿、虫歯から生える爽快な色をした花々、鬱鬱とした主観からもあふれかえる愛や老い、泥のように眠る野ざらしの信仰心、ジュラ紀からまったく変わっていない昨日、夕闇に磔にされた笑顔の虫たち、誰も何も見たくもないから、雪国の詩人たちは森に帰っていったし、一過性の正義は、義務感に押し寄せられ、空気の薄い中、裁かれるのを待つ君が語った「ひとのためになるなら、天使にだって悪魔にだってなれる」という言

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