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夏本番!働くみんなのランチから食中毒を撃退するには?

こんにちは。保健師の小林智美です。
働いているみなさんは、普段昼食に何を召し上がりますか?

コンビニのお弁当?
レストランでランチ?
自分で作ったお弁当?
その日の気分でチョイス!

どれもいいですね(╹◡╹)
働いていると、ランチタイムは気分転換になりますし、美味しいものを食べると仕事へのモチベーションも上がりますよね。
 
せっかくのお昼ご飯が原因で体調を崩してしまっては元も子もありませんが、実は梅雨から夏に変わる今の季節は、食中毒によってそんな悲しい事態に陥りやすいんです。

そこで、今回は食中毒にならない秘訣。中でも、自分が工夫することで食中毒を避けられる、お弁当づくりの方法についてお伝えしてまいります。

この時期に多いのは細菌性の食中毒

食中毒の原因は、細菌・ウィルス・寄生虫・化学物質など実はいくつかあるのですが、この時期に起きやすいのが細菌性の食中毒

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食中毒を引き起こす細菌は①栄養、②水分、③温度がそろった環境で、④時間」が経過すると増殖します。これを仮に、細菌増殖の4条件と呼ぶことにしましょう。

この条件を満たさないように意識してお弁当を作るには3つのステップがあります。

【1】菌をつけない
【2】菌を増やさない
【3】菌をやっつける

以下、このステップを意識してお弁当を作るポイントを詳しく解説していきます!

【1】菌をつけない

食中毒を予防するには、まずはそもそも調理環境に菌をつけない、持ち込まないということが大切。

調理前に手を洗うのはもちろんですが、食べ物そのもののほか、包丁やまな板にも菌が付着している場合があります。以下の方法で、清潔な調理環境を実現しましょう。

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 手を洗うタイミングとポイント
調理前後、調理中に肉や魚、卵などを触ったときに洗います。
指輪と指の間や指輪自体には菌が残りやすいもの。ひと手間ですが、指輪を外して洗うことがポイント。調理中にスマホを触ってしまった時も、手を洗いましょう。
洗い終わったら、清潔なタオルやペーパーでしっかりと拭いてください。

 清潔なお弁当箱を準備する
お弁当箱に菌が付着していると、せっかく注意しながら調理しても、時間と共に菌が繁殖してしまいます。洗った後に熱湯をかけたり、除菌剤を使用したり、除菌できる食洗器で洗うなどしましょう。

 調理器具からの菌の付着を防ぐ
まな板は何枚持っていますか?包丁は何本ありますか?
肉や魚などの生鮮食品には多くの細菌が付着しています。できれば肉や魚用のまな板(包丁)・その他の食材用のまな板(包丁)をそれぞれ準備するとよいでしょう。
1枚のまな板でも、先にその他の食材を切って後から肉や魚を切るなど、順番を工夫したり、その都度洗うなどの方法でも対応できます。

 状況によってはビニル手袋を使用する
手をケガしていると、その部分には食中毒の原因菌である黄色ブドウ球菌がたくさんついています。ですから、手指に傷があるときはビニル手袋を使いましょう。またニキビや吹き出物にも同じ菌が付いているので、調理中に顔を触らないように注意しましょう。

 ラップを活用する
おにぎりは手で直に握らず、ラップを使用して手の菌をつけないようにしましょう。

【2】菌を増やさない

それでもついてしまった菌をそれ以上増やさないために、以下の方法もぜひ取り入れてみてください。細菌増殖4条件のうち、とくに「温度」「水分」を意識するといいしょう。

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 温かいまま具材を詰めない
これは一般的によく知られていますよね。おかずはしっかり冷ましてからお弁当に詰めましょう。

 調理してから長時間常温で放置しない
朝早くにお弁当を作って、お昼までかばんの中にしまったまま。そんなことはありませんか?作ってから時間が経つと、どうしても菌は増えてしまいます。職場の冷蔵庫が使用できるなら、冷蔵庫で保管しましょう。
お子さんのお弁当や職場に冷蔵庫がない場合は、保冷剤の使用をおすすめします。保冷材はお弁当箱の上に置くと、全体に冷気が回りやすく効果的です。凍らせたゼリーや自然解凍で食べられる冷凍食品なども有効です。

 水分の多い具材は入れない
前の日の残り物の煮物って彩りもいいし、味もしみてておいしいから、入れたくなりますよね。でも水分が多いのも事実。この時期はお弁当に詰めるのは控えたほうがいいと思います。
他にもポテトサラダやタレをからめた具材などは、この時期のお弁当食材として向きません。

 食材どうしが触れないように
食品同士が接触していると傷みやすくなります。カップなどを活用しましょう。2段になっている弁当容器は、おかずからの水分でごはんを傷めないためにもおすすめです。

 温かいごはんに海苔を巻かない
おにぎりに海苔をまくとき、温かいご飯にまいていませんか?そうすると海苔が水分を吸ってしまいます。さめてから海苔をまきましょう。

【3】菌をやっつける

最後に実行してほしいのが、菌に対するダメ押しのアクション。ドラッグストアやホームセンター、100円ショップなどにも工夫をこらしたさまざまな食中毒防止グッズが並んでいるので、試してみるのも楽しいですね。

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 殺菌作用のある食材を入れる
ゆかりのふりかけをかけたり、カレー粉を使った具材、梅干しなど、菌の増殖を抑えて、食材を傷みにくくしてくれる効果のある具材をお弁当に詰めるといいですね。

 ご飯を炊くときに酢を入れる
お米ニ合に対して大さじ一杯のお酢を入れてご飯を炊くと、抗菌効果が得られます。炊き上がったご飯は、お酢の臭いは気になりません。

 抗菌シートを利用する
少し割高になるかもしれませんが、効果は〇。使ってみてはいかがでしょう?

楽しいランチタイムを仕事の活力に!

今回は、食中毒にならいないお弁当作りの具体的方法をお伝えしました。

経験のある人ならおわかりだと思いますが、食中毒による症状(下痢・嘔吐・発熱など)はとてもつらいもの。神経質になりすぎる必要はありませんが、自分の作ったお弁当で食中毒になって、仕事にも穴を空けてしまう…。そんなことになってしまっては会社や一緒に働く仲間にも申し訳ないですよね。

病気と違って、食中毒は自分でそのリスクを下げることができます。出来ることから実践し、食中毒の菌ではなく栄養がしっかり摂れるお弁当で、この夏も元気に働ける健康づくりに努めましょう!

文/小林智美(こばやし・ともみ)
産業保健師、メンタルケア心理士、アンガマネージメントコンサルタント叱り方トレーナー


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