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もし元Webマーケ業界の人間が『人材業界の未来シナリオ』を読んだら

こんにちは、すと先生です。4月はこちらを読了しました。

この本を選んだ理由は

人材業界に関する知識不足を自覚したから

私は異業種×異職種の転職をして1年が経ちます。
この1年間でどんな成長をしてきたか、
同僚数名にもフィードバックをお願いしリストアップしました。

そこからの学びとして、人事採用に関する知識が弱いこと。
HR業界に1年もいたのに、です(小声)

HR業界出身の方や人事経験者の方にとっては当たり前な知識でも、
他の人は知らないということが多くあります。

私はいま『リファラル採用』の支援企業でカスタマーサクセスをしています。リファラル採用とは社員みんなで仲間集めをしていこうよ、という思想です。

つまり、現場プレイヤーも仲間集め(≒採用)を意識するための情報を伝えていく必要があると考えています。

採用業務未経験のプレイヤーが知っておくべき情報や知識は何か?
そして、どのように説明すれば良いのか?

自分がまずゼロベースで理解していくこと、
これが仲間集めの意識醸成を作っていく支援に繋がると考えてます。

この本はあなたにオススメします

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・HR業界で働き始めたばかりで何も分かっていません!★★★★★
・人事に異動になりました!★★★★
・商談相手が人事です!★★★
・人事の業務や苦悩を一部でも理解したい!★★★

この辺りの知識を体系的に学べるので、1本線が繋がっていくと思います。

・何故リクルートはすごいと言われるのか?
・採用市場にはどんなプレイヤーがいるのか?
・それぞれの採用手法のメリデメは何なのか?
・それぞれの採用手法は何故誕生したのか?
・今後のHR業界はどうなるのか?


ここからサマリです。

企業が採用チャネルを選ぶニーズ

「負荷」「価格」の二軸

『自社にとって優秀な人材』を「手間なく」「安く」「採用したい」そもそも『優秀な人材』を「採用したい」は前提条件なので上記二軸。

ニーズを満たす採用手法で、今後企業はどんなチョイスをするのか、
未来シナリオはこのように記されている。


ファーストチョイス(第一領域):負荷↓×採用単価↓

・求人検索エンジン(Indeedなど)経由での自社HP採用
・オウンドメディアリクルーティング

第二領域:負荷↑×採用単価↓

・ソーシャルリクルーティング(Wantedly、Linked In)
・リファラル採用

潜在層アプローチで採用に時間がかかること、負荷が高いためファーストチョイスにはならないが、低価格なので第一領域と併用企業が増えそう。

第三領域:負荷↓×採用単価↑

・人材紹介

今後はハイプレイヤーや経営層など、
売り手市場の採用難易度が高い案件に絞られていくことも予想されている。


あれ?求人広告は?

結論、厳しくなる。パーソルキャリアが運営するアルバイト求人情報サービス「an」が2019年にサービス終了した。

正社員領域の採用でも同様の傾向は今後出そう(むしろ出ている)


採用市場は大きく「ネット求人広告」「人材紹介」の二大ビジネスモデル

このモデルは1990年頃から20年変わっていない。何故か。

低価格戦略に出る企業がいなかった。

理由1: 採用費以上に採用後の人件費が高いから失敗したくない
理由2: 採用費どうこうより、人材の一定クオリティが重視される

二大ビジネスはこれまで「企業価値」「求職者価値」を、
それぞれ高めていく目的で変化してきた。

2010年代からは、転職潜在層にもアプローチするソーシャルリクルーティングが増加。これは、過去20年間の二大ビジネスの空白地帯に食い込む手法。

これからの人事採用担当が求められること

ミッションの変化

これまで:自社が求める人材の獲得
これから:自社が求める人材が仕事や職場に期待することを特定し、
     それを提供することで選ばれる企業

優秀人材を辞めさせないようバケツの穴を塞ぐ(定着率向上)

対処法:1on1の丁寧なマネジメント
それぞれのキャリアプランの実現に寄り添いながら信頼感を醸成し続ける

人材要件定義の具体化

どんな人を採用したいのか?という要件定義(採用ペルソナ設計ともいう)の曖昧さは、採用市場の大きな課題となっている。

対処法:人事戦略と事業戦略を紐づけて全体最適の考えを取る

読んだ感想

何故リクルートがこれだけ業界で有名なのかは、二大ビジネスである「求人広告」「人材紹介」の開拓者であり、歴史を創出してきたから。
いつだって歴史を変えてきたのはリクルート、と感じさせる歴史でした。

そして、リクルーティングビジネスはマーケティングによく似ています。

「求人広告」「人材紹介」の二大ビジネスの発達は、Webマーケティングで言うところの「DSP」「SSP」のようなものだと感じました。

いかに魅力的な(に見える)求人を提供するか、いかに魅力的な候補者を紹介するかが発達してきたのが、これまでの20年間ということですねー。

そして、これからの人事採用担当が求められること。

人材獲得のいちプレイヤーから、プロジェクトマネージャーでありプロジェクトオーナーような役割が求められる時代になってきています。

組織作り、人材要件定義などやることが多いし、自分ひとりでは難しい。
そこに向き合えた企業が結果として、社員からの友人紹介が発生してリファラル採用が生まれる組織になっていくのは間違いないでしょう。

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もしこの文章の解釈や内容に誤りがあったら、是非ご連絡ください!

最後にトップオブザ余談なのですが、かつてWebマーケティングの研修講師をしていた私が世界一わかりやすいと思ったアドテクのスライドをシェアしてnoteを終えます。

DSP、SSP、DMPが気になるWebマーケティング界隈の方が、もしこのnoteに流れ着いていた場合はぜひご覧ください。


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